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Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2019−900307(T2019−900307/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第6165559号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第6165559商標(以下「本件商標」という。)は、「こども RUGBY WORLD FESTIVAL」(各語の間は、半角程の間隔を有する。以下、同じ。)の文字を書してなり、平成30年7月2日に登録出願、第25類「ラグビーシャツ,ラグビー競技用及びラグビーに適したショートパンツ,被服,履物,ベルト,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」、第28類「ラグビーボール,ラグビー用具,運動用具,おもちゃ,人形」及び第41類「ラグビー場の提供,ラグビーの興行の企画・運営又は開催,スポーツに関する知識の教授及び訓練,スポーツ又は知識の教授に関するセミナー・討論会・学会・研修会・シンポジウムの企画・運営又は開催」を指定商品及び指定役務として、令和元年6月13日に登録査定、同年7月26日に設定登録されたものである。

第2 登録異議申立人が引用する商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において、引用する登録商標(以下、まとめていうときは「引用商標」という。)は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

1 登録第5879047号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の構成:「WORLD」及び「RUGBY」の欧文字を二段書き

登録出願日:平成26年8月22日(優先権主張:2014年(平成26年)8月6日:域内市場における調和のための官庁(商標及び意匠))

設定登録日:平成28年9月2日

指定商品及び指定役務:第16類、第25類「被服,ほか」、第28類、第38類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務

2 登録第5879049号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の構成:別掲1のとおり

登録出願日:平成26年11月14日

設定登録日:平成28年9月2日

指定商品及び指定役務:第16類、第25類「被服,ほか」、第28類、第38類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務

3 登録第5361239号商標(以下「引用商標3」という。)

商標の構成:別掲2のとおり

登録出願日:平成19年10月15日

設定登録日:平成22年10月15日

指定商品及び指定役務:第3類、第6類、第9類、第11類、第12類、第14類、第16類、第18類、第25類「被服,ほか」、第26類、第28類ないし第30類、第32類、第33類、第35類、第36類及び第38類ないし第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務

4 登録第5404761号商標(以下「引用商標4」という。)

商標の構成:別掲3のとおり

登録出願日:平成21年7月29日

設定登録日:平成23年4月8日

指定商品及び指定役務:第16類、第25類「被服,ほか」、第28類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務

5 登録第5475091号商標(以下「引用商標5」という。)

商標の構成:「RUGBY WORLD CUP」(標準文字)

登録出願日:平成21年7月29日

設定登録日:平成24年3月2日

指定商品及び指定役務:第3類、第4類、第6類、第8類、第9類、第11類、第12類、第14類、第16類、第18類、第20類ないし第22類、第24類、第25類「被服,ほか」、第26類、第28類ないし第30類、第32類、第33類、第35類、第36類、第38類、第39類及び第41類ないし第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務

6 登録第5475092号商標(以下「引用商標6」という。)

商標の構成:「RUGBY WORLD CUP 2019」(標準文字)

登録出願日:平成21年7月29日

設定登録日:平成24年3月2日

指定商品及び指定役務:第3類、第4類、第6類、第8類、第9類、第11類、第12類、第14類、第16類、第18類、第20類ないし第22類、第24類、第25類「被服,ほか」、第26類、第28類ないし第30類、第32類、第33類、第35類、第36類、第38類、第39類及び第41類ないし第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務

7 登録第5475093号商標(以下「引用商標7」という。)

商標の構成:別掲2のとおり

登録出願日:平成21年7月29日

設定登録日:平成24年3月2日

指定商品:第4類、第8類「水中ナイフ,水中ナイフ保持具,ピッケル,ほか」、第20類ないし第22類及び第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品

8 登録第5861422号商標(以下「引用商標8」という。)

商標の構成:別掲4のとおり

登録出願日:平成27年10月27日(優先権主張:2015年(平成27年)10月26日:英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国))

設定登録日:平成28年6月24日

指定商品及び指定役務:第12類、第14類、第16類、第25類「被服,ほか」、第28類、第32類、第33類、第35類、第36類、第38類、第39類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務

9 登録第5911484号商標(以下「引用商標9」という。)

商標の構成:別掲5のとおり

登録出願日:平成28年5月2日(優先権主張:2016年(平成28年)4月28日:域内市場における調和のための官庁(商標及び意匠))

設定登録日:平成29年1月6日

指定商品及び指定役務:第16類、第25類「被服,ほか」、第28類、第38類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務

第3 登録異議の申立ての理由

申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同項第15号及び同項第19号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録を受けることはできないと申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第10号証を提出した。

1 商標法第4条第1項第11号該当性について

本件商標は、その構成する「こども」が「こども用」、「こども向け」の商品又は役務であり、また、同「FESTIVAL」は、第41類の指定役務との関係において、イベントを指標する表示として広く使用されている。

よって、本件商標は、「こども」と「FESTIVAL」が、指定商品・役務との関係において、自他商品・役務の識別機能を発揮しない表示であるから、結果として、「RUGBY WORLD」が自他商品・役務の識別機能を発揮する要部となり、「ラグビー世界」の観念を持つ。

他方、引用商標1及び2は、「WORLD RUGBY」の文字からなり、「世界ラグビー」の観念を持ち、本件商標と類似する。外観においても、「RUGBY」と「WORLD」の順序を入れ替えたにすぎないから、外観上類似する。

よって、本件商標の要部と引用商標1及び2とは、需要者・取引者が出所を混同する類似の商標の関係にある。

引用商標3ないし9は、「RUGBY WORLD CUP」、「RUGBY WORLD CUP 2019」の部分が商標として自他商品・役務の識別機能を発揮する部分である。そうすると、本件商標の要部と引用商標3ないし9とは、「RUGBY WORLD」が共通し、混同するおそれがある。

特に、「RUGBY WORLD」は、申立人の所有に関する商標として、世界的に周知・著名な表示であり、日本において、「RUGBY WORLD CUP 2019」が開催された結果、「RUGBY WORLD」の表示を採用する商品は申立人のライセンス許諾を受けた商品、又は申立人から興行の許可を受けた団体による興行活動である、などと需要者・取引者に混同を生じさせる。

以上から、本件商標は、引用商標と類似し、商標法第4条第1項第11号に該当する。

2 商標法第4条第1項第19号該当性について

引用商標は、申立人が主催する国際的なラグビー競技イベントである「RUGBY WORLD CUP」の商標として世界的に周知著名な広く認識されている商標である。

そして、本件商標の要部は、「RUGBY WORLD」であって、日本及び外国において広く認識された「RUGBY WORLD」、「RUGBY WORLD CUP」、「RUGBY WORLD CUP 2019」とは、「RUGBY WORLD」を共通とするから、本件商標は、不正な目的をもって使用するものに他ならない。

本件商標は、申立人が長い年月をかけて引用商標に化体した名声、評判、顧客吸引力を不正に利用するものであり、登録は認められるべきではない。

3 商標法第4条第1項第15号該当性について

本件商標は、引用商標と類似するため、本件商標をその指定商品・役務に使用した場合は、申立人の許諾を受けた商品又は役務であると需要者・取引者が誤認する商標である。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

第4 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号該当性について

本件商標は、前記第1のとおり、「こども RUGBY WORLD FESTIVAL」の文字よりなるところ、各語の間は、半角程の間隔を有し、同一の書体・大きさでまとまりよく一体的に表わされてなり、その構成文字全体として、辞書等に掲載されておらず、特定の意味合いを想起させるとまではいえないものの、構成する各語は、平易なものであって、これらの語を組み合わせたものと理解されるものである。

してみれば、本件商標は、その構成全体をもって、一体不可分のものとして認識、把握されるとみるのが相当であるから、構成文字全体に相応して、「コドモラグビーワールドフェスティバル」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものというのが相当である。

他方、引用商標は、前記第2のとおり、引用商標1及び2は、「WORLD RUGBY」の文字からなるか又は該文字を含むものであって、該文字に相応して、「ワールドラグビー」の称呼が生じ、「世界ラグビー」程の観念を生じる。また、引用商標3ないし9は、「RUGBY WORLD CUP」若しくは「ラグビーワールドカップ」の文字からなるか又は該文字を含むものであって、該文字に相応して、「ラグビーワールドカップ」の称呼及び観念が生じるというべきである。

そこで、まず本件商標と引用商標1及び2とを比較するに、両商標は、外観が明らかに相違し、本件商標から生じる「コドモラグビーワールドフェスティバル」の称呼と、引用商標1及び2から生じる「ワールドラグビー」の称呼とは、その構成音数が明らかに相違し、十分に聴別し得るものである。

また、本件商標は、特定の観念が生じないのに対し、引用商標1及び2からは、「世界ラグビー」程の観念を生じるから、観念上、紛れるおそれがない。

次に、本件商標と引用商標3ないし9とを比較するに、両商標は、外観が明らかに相違し、本件商標から生じる「コドモラグビーワールドフェスティバル」の称呼と、引用商標3ないし9から生じる「ラグビーワールドカップ」の称呼とは、その構成音数が明らかに相違し、十分に聴別し得るものである。

また、本件商標は、特定の観念が生じないのに対し、引用商標3ないし9からは、「ラグビーワールドカップ」の観念を生じるから、観念上、紛れるおそれがない。

以上からすると、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念において、いずれも相違し、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって、本件商標の指定商品又は指定役務が引用商標の指定商品又は指定役務と同一又は類似の商品又は役務であるとしても、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

2 商標法第4条第1項第15号該当性について

(1)引用商標の周知著名性について

申立人は、申立人が主催する国際的なラグビー競技イベントとして、「RUGBY WORLD」、「RUGBY WORLD CUP」、「RUGBY WORLD CUP 2019」が日本及び外国において広く認識されている商標であると主張するが、その証拠の提出がない。

また、職権による調査によれば、「RUGBY WORLD」の文字については、該文字のみの使用の事実も確認できない。

さらに、「RUGBY WORLD CUP」の日本における開催は、本件商標の登録出願及び登録査定後であって、現在において周知な大会であることがうかがえるとしても、本件商標の登録出願時及び登録査定時に広く知られていたとはいえない。

したがって、引用商標について、広く知られているとする申立人の主張は採用することができない。

(2)出所の混同のおそれについて

引用商標は、上記(1)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人が主催する国際的なラグビー競技イベントとして、取引者、需要者の間に広く知られていたとはいえず、また、本件商標は、上記1のとおり、引用商標とは、十分に区別し得るものであって、その類似性の程度は低いものであり、他に本件商標と引用商標が、混同を生じるとすべき格別の事情も見いだせない。

そうすると、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品及び指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起するようなことはないというべきであって、申立人若しくは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品及び役務であるかのように、商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれがある商標ということはできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

3 商標法第4条第1項第19号該当性について

引用商標は、上記2(1)のとおり、他人(申立人)の業務に係る国際的なラグビー競技イベントを表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時に需要者の間に広く認識されているものと認められないものである。

また、申立人の主張をもって、本件商標権者が、本件商標を不正な目的をもって使用するもの、引用商標に化体した名声、評判、顧客吸引力を不正に利用するものと認めるに足りる具体的事実は見いだせない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。

4 むすび

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも該当するものとはいえず、他にその登録が同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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