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Trademark Appeal Case

称呼同一だが外観・観念相違

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−8166(T2019−8166/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「瑞葵」の文字を標準文字で表してなり、第33類「合成清酒,焼酎,清酒,みりん,果実酒」を指定商品として、平成30年2月20日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における令和2年4月6日付け手続補正書により、第33類「合成清酒,焼酎,清酒,みりん」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した商標は、以下のとおりである。

(1)登録第5773909号商標(以下「引用商標1」という。)は、「みづき」の文字及び「美月」の文字を二段に横書きしてなり、平成27年2月4日に登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,酎ハイ,中国酒,薬味酒」を指定商品として、同年6月26日に設定登録されたが、その後、その指定商品中の第33類「洋酒,果実酒,酎ハイ」については、商標登録の取消審判により、その登録を取り消すべき旨の審決がされ、同30年12月14日にその審判の確定審決の登録がされたものであり、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第6115602号商標(以下「引用商標2」という。)は、「MIZUKI」の文字を標準文字で表してなり、平成29年6月6日に登録出願、第33類「ウイスキー,その他の洋酒」を指定商品として、同31年1月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)引用商標2について

本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、引用商標2に係る指定商品と類似しない商品になった。

したがって、引用商標2に係る本願の拒絶の理由は、解消した。

(2)引用商標1について

ア 本願商標

本願商標は、前記1のとおり、「瑞葵」の文字を表してなるところ、この文字は、「めでたいしるし」の意味を有する「瑞」の漢字と、「草花の名。あおいの類」の意味を有する「葵」の漢字とを結合したものであって、これらの漢字はいずれもごく親しまれたものであるものの、これらを結合した構成全体から、各漢字が有する上記意味合いを想起する以上に特定の意味合いが想起されるものではないから、本願商標は、特定の意味合いを有しない一種の造語と理解される。

してみると、本願商標は、その構成文字に相応して「ミズキ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

イ 引用商標1

引用商標1は、前記2のとおり、「みづき」の文字及び「美月」の文字を二段に横書きしてなるところ、その構成中、上段に位置する「みづき」の文字は、下段に位置する「美月」の文字の読みを平仮名表記したものといえるものである。

そして、「美月」の文字は、「うつくしい」の意味を有する「美」の漢字と、「天体の一つ。つき」の意味を有する「月」の漢字とを結合したものであって、これらの漢字を結合した構成全体から、「美しい月」のイメージないし連想が生じるものといえる。

してみると、引用商標1は、その構成文字に相応して「ミズキ」の称呼を生じ、「美しい月」の観念を生じるものである

ウ 本願商標と引用商標1の類否

本願商標と引用商標1は、外観については、前者は「瑞葵」の漢字であるのに対し、後者は「みづき」の平仮名及び「美月」の漢字であって、構成文字が明らかに異なるものであるから、両商標は、外観上、相紛れるおそれはないものである。

次に、称呼については、本願商標と引用商標1とは、共に「ミズキ」の称呼を生じるものであるから、称呼上、同一のものである。

さらに、観念については、本願商標は、特定の観念を生じないものであるから、特定の観念を生じる引用商標1とは、観念が共通するものとはいえない。また、上記アのとおり、本願商標を構成する「瑞」と「葵」の文字は、それぞれ「めでたいしるし」、「草花の名。あおいの類」の意味を有するごく親しまれた漢字であるから、本願商標に接する取引者、需要者は、これが上記意味合いの漢字によって構成されるものとして把握するといえる。してみると、「美しい月」との観念を生じる引用商標1とは、観念上、相紛れるおそれはない。

以上からすると、本願商標と引用商標1とは、外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して考察すれば、たとえ、称呼を同一にするとしても、外観及び観念において相紛れるおそれがないから、商品の出所について誤認混同を生じない非類似の商標と判断するのが相当である。

エ 小括

以上のとおり、本願商標は、引用商標1とは非類似の商標であるから、その指定商品について比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(3)まとめ

上記(1)及び(2)によれば、本願商標は、引用商標1及び引用商標2との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するものではないから、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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