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Trademark Appeal Case

造語の称呼と外観の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−14076(T2019−14076/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「DAYFORCE」の欧文字を標準文字で表してなり,第9類,第16類,第35類,第36類,第41類,第42類及び第45類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成30年3月19日に登録出願され,その後,指定商品及び指定役務については,原審における令和元年7月8日付け手続補正書により,別掲1のとおり補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下のとおりであり,いずれも現に有効に存続しているものである。

なお,これらをまとめて「引用商標」という。

(1)登録第5374468号(以下「引用商標1」という。)

商標の構成:別掲2のとおり

登録出願日:平成22年4月19日

設定登録日:平成22年12月10日

指定役務:第35類「事業に関するコンサルティング,広告,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,輸出入に関する事務の代理又は代行」

(2)登録第5461655号(以下「引用商標2」という。)

商標の構成:別掲3のとおり

登録出願日:平成23年7月20日

設定登録日:平成24年1月6日

指定商品及び指定役務:第9類「製図用又は図案用の機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電気磁気測定器,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,理化学機械器具の貸与,製図用具の貸与」

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は,上記1のとおり,「DAYFORCE」の欧文字を標準文字で表してなるところ,当該欧文字は,辞書等に掲載がなく,特定の意味合いを有しない造語と理解されるものである。

そうすると,本願商標は,その構成文字に相応して「デイフォース」又は「デーフォース」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

ア 引用商標1は,別掲2のとおり,5つの黒色の多角形が組み合わされた図形(以下「図形部分」という。)の下部に「D−FORCE」の欧文字(以下「文字部分」という。)を横書きしてなるところ,図形部分と文字部分とは,間隔を空けて配置されていること及び図形と文字との相違から,両者は視覚上,明確に分離して看取されるものである。

そして,引用商標1の構成中の図形部分は,特定の意味合いを認識させるものではないことから,特定の称呼及び観念を生じないものであり,また,文字部分は,辞書等に掲載がなく,特定の意味合いを有しない造語と理解されるものである。

そうすると,図形部分と文字部分は,視覚上,明確に分離して看取されること,かつ,観念的なつながりを見いだすことはできず,一連一体の称呼が生じるともいえないことからすると,それぞれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められないものであるから,引用商標1は,図形部分又は文字部分が,それぞれ要部として自他役務識別標識としての機能を果たし得るものといえる。

以上よりすると,引用商標1は,その構成中の文字部分に相応して「ディーフォース」又は「デーフォース」の称呼を生じ,特定の観念は生じないものである。

イ 引用商標2は,別掲3のとおり,「Dforce」の欧文字及び「ディーフォース」の片仮名を上下二段に横書きしてなるところ,両文字は,辞書等に掲載がなく,特定の意味合いを有しない造語と理解されるものである。

そうすると,両文字に相応して「ディーフォース」の称呼が生じるほか,上段の欧文字から「デーフォース」の称呼も生じる場合があるといえる。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標との類否について検討すると,外観において,本願商標と引用商標1とは,図形の有無に加え,欧文字について,後半の「FORCE」のつづりは共通するものの,全体の文字数,書体,ハイフンの有無など顕著な差異を有することから,外観上,明確に区別できるものである。

本願商標と引用商標2とは,片仮名の有無に加え,欧文字について,後半の「FORCE」又は「force」のつづりは共通するものの,全体の文字数,書体など顕著な差異を有することから,外観上,明確に区別できるものである。

次に,称呼においては,本願商標と引用商標とは,「デーフォース」の称呼を共通にする場合がある。

さらに,観念においては,本願商標と引用商標とは,共に特定の観念を生じないものであるから,両者は,観念上,比較することはできない。

そうすると,本願商標と引用商標とは,称呼が共通し,観念において比較することができないとしても,外観において,その印象が著しく異なり,明確に区別できるものであるから,両商標の外観,称呼,観念によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,両商標は,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり,本願商標は,引用商標とは非類似の商標であるから,商品及び役務の類否について判断するまでもなく,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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