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Trademark Appeal Case

称呼の「ズ」音の有無と類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−14680(T2019−14680/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第21類「歯ブラシ」を指定商品として、平成30年4月5日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

(1)原査定は、「本願商標は、次の(2)の登録第4240676号商標(以下『引用商標』という。)と類似の商標であって同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(2)引用商標

引用商標は、別掲2のとおりの構成からなり、平成9年1月17日に登録出願され、第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。),電気式歯ブラシ,ようじ,ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具」を指定商品として、同11年2月12日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、上部に帯状図形とその帯状図形内に「Drs’Care」の欧文字を白抜きで表し、中央に十字架と蛇を描いた盾と思しき図形、両脇に人物を描いた図形を配した構成からなるものである。

そして、本願商標構成中の図形部分は、我が国において特定の事物又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないことから、図形部分からは特定の称呼及び観念は生じないものである。

一方、本願商標構成中の文字部分は、「医者、博士たち」を意味する「Drs」の文字(語)、所有格を表す符号である「’」、及び「世話をすること(ケア)」を意味する「Care」の文字(語)を結合してなるものと容易に看取されるものであるから、全体として「医者(博士)たちのケア」の如き意味合いを理解させ、該構成文字に相応して「ドクターズケア」の称呼を生じるものである。

以上からすると、本願商標は、「Drs’Care」の文字部分から「ドクターズケア」の称呼が生じ、「医者(博士)たちのケア」の観念が生じるものである。

(2)引用商標

引用商標は、別掲2のとおり、「Dr.CARE」の欧文字と、当該欧文字の読みを特定したものと理解される「ドクターケア」の片仮名とを、二段に横書きした構成からなるものである。

そして、「Dr.」の文字は、「医者(医師)、博士」の略語を、「CARE」の文字は、「世話をすること(ケア)」の意味をそれぞれ有する平易な英語であるところ、「Dr.」の語の後ろには、名前など、指称する対象を示す語がつづくことが一般的であるから、引用商標は、全体として「ケア医師(博士)」程の意味合いを認識させるものということができる。

したがって、引用商標は、その構成文字に相応して「ドクターケア」の称呼が生じ、「ケア医師(博士)」の観念が生じるものである。

(3)本願商標と引用商標との類否

本願商標と引用商標との外観を比較すると、商標全体としては図形や片仮名の有無という顕著な差異があり、また、両者の欧文字部分のみを比較しても、「Dr」の文字につづく「s」の有無、中間に位置する符号が「’」であるか「.」であるかの差異があり、その他、これらに続く語について、2文字目以下が大文字か小文字かの差異も有するものである。そうすると、両者を見誤ることはなく、本願商標と引用商標とは、外観上、相紛れるおそれはないものである。

次に、両者の観念を比較すると、本願商標からは「医者(博士)たちのケア」の観念が生じ、引用商標からは「ケア医師(博士)」の観念が生じるものであるから、観念上、相紛れるおそれはないものである。

さらに、本願商標から生じる「ドクターズケア」の称呼と、引用商標から生じる「ドクターケア」の称呼とを比較すると、比較的短い称呼において、中間に摩擦音の「ズ」の音の有無という差異を有するものであるから、両者を一連に称呼するときは語感の異なるものとして聴別され、互いに紛れるおそれのないものというのが相当である。

したがって、本願商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれはないから、両商標は、非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、それらの指定商品の類否について判断するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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