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Trademark Appeal Case

称呼類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2019−900141(T2019−900141/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第6122461号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第6122461号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲に示すとおりの構成からなり,平成30年8月10日に登録出願,第43類「飲食物の提供,焼肉料理を主とする飲食物の提供」を指定役務として,同31年2月4日に登録査定,同月15日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が,本件登録異議の申立ての理由において引用する登録第5817988商標(以下「引用商標」という。)は,「LIKE」の欧文字を横書きした構成からなり,平成27年6月10日に登録出願,「飲食物の提供,飲食物の提供に関する情報の提供」を含む第43類,第35類,第37類,第41類,第44類及び第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として,同28年1月8日に設定登録されたものであり,現在有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由

申立人は,本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから,同法第43条の2第1号により取り消されるべきであると申し立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証(枝番号を含む。)を提出した。

本件商標は,上段の四角い黒地部分に「TASTY! QUICK! VALUE!」の小さな白抜き文字,下段の白地部分に「焼肉ライク」の大きな黒い太文字と,細線のイラストを横一列に配した結合商標であるが,表現方法等の違いから「焼肉ライク」部分が独立して識別される。

さらに「焼肉」と「ライク」は構成文字の文字種,大きさ,字間が異なり,しかも「焼肉」は指定役務の提供対象(料理)であるから,それを除外した「ライク」の略称を生じる。

一方,引用商標は「LIKE」の文字のみで構成され,「ライク」の称呼を生じるから,両商標は「ライク」の称呼を共通にする類似商標である。

また,本件商標と引用商標は指定役務も同一又は類似のものである。

したがって,本件商標は,引用商標に類似し,商標法第4条第1項第11号に該当する。

第4 当審の判断

1 本件商標

本件商標は,別掲のとおり,黒塗り長方形の中に白抜きで,「TASTY! QUICK! VALUE!」の文字を表し,その下に「焼肉ライク」の文字(やや図案化した態様で表してなる。以下同じ。)を太書きにより横書きし,その右横に人の手と思しき図形を配した構成からなるところ,その構成中「焼肉ライク」の文字部分は,やや図案化された態様で,他の部分に比して顕著に表されていることから,強く支配的な印象を与えるものであり,それ自体独立して自他役務の識別標識としての機能を果たすものと認められる。そして,該「焼肉ライク」の文字部分は,同じ大きさ,等しい間隔でまとまりよく一体的に表されており,該文字から生じる「ヤキニクライク」の称呼も,無理なく一連に称呼し得るものである。

また,該「焼肉ライク」の文字部分の「焼肉」の文字が「牛・豚などの肉をあぶって焼いたもの。」の意を有する語(広辞苑第7版 岩波書店発行)であり,指定役務との関係において,自他役務の識別標識としての機能が弱いといえるものの,その構成及び称呼においては,それぞれの構成文字全体が一体不可分であって,特定の観念を生じないものとして看取,認識されるというべきであり,殊更,その構成中の「ライク」の文字のみが,取引者,需要者に対し,役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えると認めるに足る事情は見いだせない。

してみると,本件商標は,「焼肉ライク」の文字部分に相応して「ヤキニクライク」の称呼を生じるものであり,特定の観念は生じないものである。

2 引用商標

これに対して,引用商標は,「LIKE」の欧文字よりなるものであり,該構成文字に相応して「ライク」の称呼を生じ,「好むこと。好きであること。」の観念を生じるものである。

3 本件商標と引用商標の類否について

本件商標と引用商標は,上記1及び2のとおりの構成からなるものであるから,構成全体としての外観は,それぞれから受ける印象が大きく異なり,明確に区別できるものであり,また,本件商標の構成中「焼肉ライク」の文字部分と引用商標の外観を比較しても,その構成文字及び文字種の相違により,十分に区別し得るものであるから,両者は,外観上,相紛れるおそれはない。

次に,本件商標から生じる「ヤキニクライク」の称呼と,引用商標から生じる「ライク」の称呼を比較すると,語頭における「ヤキニク」の音の有無という差異を有し,両者をそれぞれ一連に称呼したときは,明瞭に聴取し得るものであるから,両者は,称呼上,相紛れるおそれはない。

さらに,観念においては,本件商標からは特定の観念を生じないのに対し,引用商標からは「好むこと。好きであること。」の観念を生じるものであるから,両者は,観念上,相紛れるおそれはない。

そうすると,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。

したがって,本件商標は,たとえその指定役務と同一又は類似する役務が引用商標の指定役務中に含まれているとしても,引用商標とは非類似の商標であるから,商標法第4条第1項第11号に該当しない。

4 申立人の主張

申立人は,本件商標からは「ライク」という略称が生じるものである旨主張しているが,本件商標の構成中「焼肉ライク」は,その全体が等間隔にまとまりよく表されているものであって,「ライク」の文字部分だけが独立して見る者の注意を惹くように構成されているということはできず,また,「焼肉」の文字が「焼肉料理を提供する店」を理解させる場合があるとしても,「焼肉」の文字は,他の語と結びついて焼肉料理店等を表す店名の一部として普通に使用されている実情があることよりすれば,「焼肉ライク」の文字は,構成全体として店名を表した一体不可分のものと認識されるものと判断するのが相当である。

また,申立人は,本件商標の商標権者の店舗の看板に「焼肉ライク」の文字が表示されていること,該店舗への納入業者のメモに「ライク」の文字が表示されていること,該店舗の店員が着用しているTシャツの背中部分に「ライクRULES」の文字が表示されていること(甲4の1〜甲4の3)から,商標権者自らが「ライク」を「焼き肉ライク」の略称として,また「焼肉」と「ライク」は一体不可分でないと捉えていることを示すものであると主張する。

しかしながら,これらの実情は,本件商標の商標権者等により実際に使用をされている商標の具体的態様であるところ,異議申立ての判断は,申立てに係る本件商標の態様をもって判断すべきであり,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいて相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものであること上記3のとおりであるから,申立人の主張は採用することはできない。

5 まとめ

以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきである。

よって,結論のとおり決定する。

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