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Trademark Appeal Case

登録商標と使用態様

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2019−300029(T2019−300029/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5047911号商標(以下「本件商標」という。)は、毛筆体で大きく表した「紫」の文字とその上段に小さく表した「ゆカり」の文字とを二段に横書きしてなり、平成18年8月24日に登録出願、第30類「茶」を指定商品として、同19年5月18日に設定登録がされ、現に有効に存続しているものである。

なお、本件審判の請求の登録日は、平成31年1月28日であり、本件審判の請求の登録前3年以内の期間である同28年1月28日から同31年1月27日までを、以下「要証期間」という場合がある。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標についての登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を「本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。」旨述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。

なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を「本件商標は、指定商品の茶において『摘みたての茶 紫ゆかり』という商品のパッケージに使用している。したがって、本件商標は、本件審判の登録前3年以内に日本国内において使用しており、取り消されるべきものではない。」旨述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第4号証を提出した。

第4 当審の判断

1 被請求人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。

(1)商品カタログの写し(乙1)には、その表紙に「商品のご案内」の表示があり、「茗広茶業株式会社」並びに住所、電話番号、FAX番号及びURLが表示されている。

そして、上記「茗広茶業株式会社」は本件商標権者の名称と一致し、その住所は、本件商標権者の住所と一致するから、当該商品カタログは、本権商標権者が作成したものと認められる。

また、上記商品カタログの9頁上から2段目の左列には、商品名として「摘みたて 紫 ゆかり」、内容量として「100g」、商品の特徴として「摘みたての香りと味をそのままパック」の記載とともに、商品パッケージの写真画像が表示されている。当該商品パッケージには、草花の写真を背景に、中央に「摘みたての」の文字及び「茶」の文字が、上部の紫色の図形内には「紫」の文字及び何らかの文字(画像が小さいため識別できない。)が、それぞれ二段に縦書きで表示されている。

さらに、上記商品カタログの右下には、「2018/09/18」の記載があるから、当該商品カタログは、2018年(平成30年)9月に作成されたものと推認できる。

(2)商品パッケージ(乙2)の表面には、草花の写真を背景に、中央に「摘みたての」の文字及び「茶」の文字が二列に縦書きで大きく表示され、上部の紫色の図形内には、毛筆体風の「紫」の文字及びその左側に、「紫」の文字に比して小さく表された明朝体風の「ゆかり」の文字が二列に縦書きで表示されている(以下「紫」及び「ゆかり」の文字部分を「使用商標」という。)ところ、当該パッケージの表面と乙第1号証の写真画像の商品パッケージとは、文字の配列や色彩等、外観が同視できるものである。

また、当該商品パッケージ(乙2)の裏面には、「摘みたての茶」の記載とともに商品の説明がされ、名称として「煎茶」、原材料名として「茶(国産)」、内容量として「100g」、製造者として「茗広茶業(株)」並びに住所及び電話番号が表示されている(以下、当該商品パッケージに係る商品を「使用商品」という。)。

そして、上記「茗広茶業(株)」は本件商標権者の名称と一致し、その住所は、本件商標権者の住所と一致する。

そうすると、商品カタログ(乙1)9頁の商品パッケージの写真画像は、乙第2号証の商品パッケージの表面であると見て差し支えない。

2 上記1において認定した事実によれば、以下のように判断できる。

(1)使用商標について

本件商標は、前記第1のとおり、毛筆体で大きく表した「紫」の文字とその上段に小さく表した「ゆカり」の文字とを二段に横書きしてなるものであり、使用商標は、上記1(2)のとおり、毛筆体風の「紫」の文字とその左側に、「紫」の文字に比して小さく表した明朝体風の「ゆかり」の文字とを二列に縦書きしてなるものであるから、両者は共に小さく表した「ゆカり」又は「ゆかり」の文字が「紫」の漢字の読みを表すものと認められる。

そうすると、本件商標と使用商標は、大きく表した「紫」の文字及びその読みを表した文字からなるものであって、読みを表した文字に横書きと縦書きの違い並びに2文字目の「カ」及び「か」の文字に片仮名と平仮名の違いがあるとしても、構成文字及び「ユカリ」の称呼を同じくするものである。

以上よりすると、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標といえるものである。

(2)使用商品について

使用商品に係る商品パッケージ(乙2)には、商品の説明に名称として「煎茶」の文字があるから、使用商品は本件審判の請求に係る指定商品「茶」に含まれる商品である。

(3)使用者及び使用時期について

上記1(1)のとおり、本件商標権者は、その業務に係る商品カタログを、2018年(平成30年)9月に作成したことが推認され、上記1(2)のとおり、当該カタログには、使用商標が表示されている使用商品に係る商品パッケージが掲載されている。

したがって、本件商標権者は、使用商標を表示した使用商品に係る商品パッケージを掲載した商品カタログを、その作成時である平成30年9月頃に、頒布したことが推認でき、当該日付は要証期間内である。

(4)小括

以上(1)ないし(3)によれば、本件商標権者は、要証期間内に、日本国内において、本件審判の請求に係る指定商品「茶」を掲載したカタログに本件商標と社会通念上同一の商標を付し、これを頒布したと認められる。

そして、上記使用行為は、商標法第2条第3項第8号にいう商品に関する広告に標章を付して頒布する行為に該当する。

3 まとめ

以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、その請求に係る指定商品「茶」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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