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Trademark Appeal Case

称呼の差異音と類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−13266(T2019−13266/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第14類「身飾品,貴金属,宝玉の原石,宝玉及びその模造品,宝石箱,時計」を指定商品として、平成30年2月15日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5211043号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成19年7月6日登録出願、「身の回り品(「うちわ・せんす」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、同21年3月6日に設定登録、その後、同31年4月2日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、「Galerie」の欧文字を横書きしてなるところ(「G」の文字には、文字右側下から曲線が延びて途中で小さく一回転しているデザインが施されている。)、該欧文字は、「画廊」の意味を有する仏語であるとしても、我が国において馴染みのない語であって、特定の意味合いを直ちに想起させるものではない。

そして、欧文字からなる我が国において馴染みのない語については、我が国において親しまれている英語読み風又はローマ字読み風に倣って称呼される場合が多いといえる。

そうすると、本願商標からは、ローマ字読み風で「ガレリエ」の称呼が生じるほか、英語読みに倣って称呼される場合の1つとして、本願商標の構成中、「Ga」の部分は、「gal」(女の子)、「galaxy」(銀河)などの英語読みに倣い「ギャ」と発音し、「le」の部分は、「talent」(タレント)、「palette」(パレット)、「calender」(カレンダー)などの英語読みに倣い「レ」と発音し、「rie」部分は、「calorie」(カロリー)、「lingerie」(ランジェリー)などの英語読みに倣い「リー」と発音することにより、全体として「ギャレリー」の称呼をも生じるものといえる。

そうすると、本願商標からは、「ガレリエ」の称呼のほか、「ギャレリー」の称呼をも生じ、特定の観念を生じないものというのが相当である。

(2)引用商標

引用商標は、別掲のとおり、黒く塗りつぶした円の内側に白抜きの「G・」の文字及び記号を有する図形を表し、その下部に、各文字の書き終わりと書き始めを細い線でつなぐデザインが施された「Gallery」の欧文字(以下「欧文字部分」という。)を横書きしてなるものである。

そして、引用商標の構成中、欧文字部分は、「画廊、美術館」(出典:「ベーシックジーニアス英和辞典」株式会社大修館発行)の意味を有する平易な英単語である。

そうすると、引用商標は、その構成中、欧文字部分から、「ギャラリー」の称呼が生じ、「画廊、美術館」の観念が生じるものとみるのが相当である。

(3)本願商標と引用商標の類否

本願商標と引用商標とを対比すると、図形の有無及び書体の相違により、外観上、判然と区別し得るものであり、また、本願商標と引用商標の構成中、欧文字部分との対比においても、中間における「l」の有無及び語尾における「y」と「ie」との相違並びに書体の相違により、外観上、判然と区別し得る。

次に、本願商標から生じる「ギャレリー」の称呼と引用商標から生じる「ギャラリー」の称呼について比較すると、両称呼は、第2音の「レ」と「ラ」の音の差違があるところ、該差異音である「レ」及び「ラ」は、いずれも弾音であって、比較的強く響く音であり、明瞭に発音されるといえるものであるから、4音(長音含む。)という比較的短い音構成からなる各称呼において、上記差異音が称呼全体に及ぼす影響は、決して小さいものとはいえず、これらを一連に称呼しても、全体の語調、語感が相違したものとなり、互いに聴き誤るおそれはないというべきである。

また、本願商標から生じる「ガレリエ」の称呼と引用商標から生じる「ギャレリー」の称呼とは、その構成音が異なるものであって、互いに聴き誤るおそれはない。

さらに、本願商標は、観念が生じないものであるのに対し、引用商標は、「画廊、美術館」の観念が生じるものであるから、両商標は、観念において、相紛れることはない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観においては、判然と区別し得るものであり、また、称呼及び観念においても、相紛れるおそれはないものであるから、両商標をそれぞれ同一又は類似の商品又は役務に使用しても、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当であり、両商標は、非類似の商標というべきである。

さらに、他に本願商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。

(4)以上により、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品及び指定役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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