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Trademark Appeal Case

4K商標の構成態様と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−12650(T2019−12650/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,別掲のとおりの構成からなり,第38類「放送,電気通信(「放送」を除く。),報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として,平成29年12月18日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は,「本願商標は,識別力を有するとはいえない黄色の略長方形図形の中に『4K』のゴシック体の浮彫風太文字を書してなるところ,その構成中の『4K』の文字は,近時,『現行ハイビジョンの4倍の画素数である約800万画素』を意味する映像規格を表す語として使用されており,当該4Kの解像度によるテレビ番組等の放送が行われている。そして,上記4K解像度によるテレビ番組又は画像撮影及び上記4K解像度に対応するビデオカメラ又はテレビの広告・宜伝,並びに上記4K解像度による動画を提供するサイトにおいては,黄色の四角形図形の中に『4K』の太文字を書してなる図形が,上記4K解像度を表すものとして使用されている事実が見受けられる。そうすると,本願商標を,その指定役務中,例えば,『4K解像度対応の放送,4K解像度対応の電機通信(「放送」を除く。),報道をする者に対する4K解像度対応のニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の4K解像度対応の通信機器の貸与』に使用した場合,これに接する取引者,需要者は,単に役務の質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,上記役務以外の役務に使用するときは,役務の質の誤認を生ずるおそれがあるので同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,別掲のとおり,中央から上下方向に次第に濃くなるように描いてなる黄色を基調とするグラデーションを施した略長方形図形(以下「背景部分」という。)の内側に同様に黒色を基調とするグラデーションを施した「4K」の文字(以下「4K部分」という。)を一部灰色で縁取りした構成よりなるところ,背景部分と4K部分は,共に中央から上下方向にグラデーションが施されていることから,全体として一体的に構成されているものといえ,また,4K部分は一部灰色で縁取りした構成から立体的に浮き上がって見える印象を与えるものである。

そして,当審において職権により調査すると,原審説示のとおり,本願の指定役務の分野において,黄色の四角形図形と「現行ハイビジョンの4倍の画素である約800万画素」を意味する映像規格を表す「4K」の文字とを組み合わせて,その役務の質を表示したものとして使用されている実情があり,それらの使用例に図形又は文字の一方のみにグラデーションが施されているものはわずかに見受けられるものの,図形と文字との双方に同様のグラデーションが施され,文字が浮き上がって見える構成態様のものが,取引上,一般に採択,使用されている事実を見いだすことができなかった。

そうすると,本願商標は,上記のとおり,単に黄色の四角形図形と「4K」の文字との組み合わせのみからなるものとは異なり,全体として構成態様に特徴のある標章として需要者に認識されるというのが相当であり,本願商標をその指定役務に使用しても,役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず,かつ,商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。

したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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