結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2020−8293(T2020−8293/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第29類「加工にんにく(黒にんにく)」を指定商品として,平成30年12月25日に登録出願されたものである。
原査定において,拒絶の理由に引用した登録第6123988号商標(以下「引用商標」という。)は,「豊熟」の文字を標準文字で表してなり,平成30年4月19日に登録出願,第29類「乳製品,卵,冷凍野菜,加工水産物,加工野菜及び加工果実,梅干し,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」を指定商品として,同31年2月22日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
原査定は,本願商標の構成中,「豊熟」の文字部分を分離抽出し,これと引用商標とが類似するとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。
本願商標は,別掲のとおり,「黒大蒜」の文字を筆書き風の書体で中央左上から中央右下にかけて大きく書し,当該文字部分中「大」の文字の右側から「蒜」の文字の上部にかけて,小さく「にんにく」の文字を書し,その右上に赤色の「豊熟」の文字を筆書き風の書体で縦書きし,「豊熟」の文字の右下に,赤色の角丸正方形内に白抜きで「スパンライフ」の文字を2列に縦書きした図形(以下「角丸正方形部分」という。)を配し,さらに,「黒大蒜」の文字部分の左下には,杖をもった老人と思しき図形を配してなるものである。
そして,本願商標の構成中,「黒大蒜」の文字部分と「豊熟」の文字部分は同じ筆書き風の書体で書されていること,「豊熟」の文字部分と角丸正方形部分は同じ色彩で表されていること,本願商標を構成する各構成要素はいずれも近接して,バランス良く配置されていることなどから,本願商標は全体として外観上まとまりのよい印象を与えるものである。
また,本願商標の構成中,「にんにく」の文字は「大蒜」の読みを表すものであって,「黒大蒜」の文字は,本願の指定商品との関係においては,商品そのものを表すものであり,自他商品の識別標識としての機能はないか,極めて弱いものである。そして,「豊熟」の文字は,「穀物がよく熟すること。豊作。」(「広辞苑 第7版」株式会社岩波書店発行)の意味を有する語であり,本願の指定商品を含む食品を取り扱う業界においては,商品名の一部として,あるいは,商品の品質表示として一般に使用されているものであるから,「豊熟」の文字も自他商品の識別標識としての機能はないか,極めて弱いものである。
さらに,角丸正方形内に配された「スパンライフ」の文字は,辞書等に掲載がなく,特定の語義を有することのない一種の造語として認識されるものである。
してみれば,本願商標に接する取引者,需要者は,その構成全体をもって一体不可分のものとして認識し,把握するというのが相当であり,本願商標の構成中の「豊熟」の文字部分のみが取引者,需要者に対し,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足る事情は見いだせない。
したがって,本願商標から「豊熟」の文字部分を分離,抽出し,その上で「ホウジュク」の称呼及び「穀物がよく熟すること」の観念をも生じるとし,これを前提として本願商標と引用商標とが称呼及び観念を共通にする類似の商標であるとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
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