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Trademark Appeal Case

色彩商標の使用による識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−5818(T2018−5818/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は,別掲1のとおり,色彩のみからなる商標であって,商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」の下部を青色(PANTONE2945C),上部を白色(MUNSEL N9.5)とする構成からなるものであり,第9類「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」を指定商品として,平成28年1月29日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は,「商品又は商品の包装に使用される色彩は,多くの場合,商品の魅力向上等のために選択されるものであって,商品の出所を表示し自他商品を識別するための標識として認識し得ないものである。そして,本願の指定商品を取り扱う業界において,本願商標の青色と同系色の青色及び本願商標の白色と同系色の白色の組合せを船舶レーダー用アンテナに付したものが,使用されている実情が認められる。そうすると,本願商標をその指定商品に使用しても,これに接する取引者,需要者は,商品に通常使用される又は使用され得る色彩を表したものと認識するにとどまり,本願商標は,単に商品の特徴を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。また,本願商標は,提出された証拠における本願商標の使用状況を全体的に考察しても,色彩のみからなる本願商標が独立して識別力を有するに至っているとはいえないことから,本願商標は,同法第3条第2項に規定する要件を具備するものとは認められない。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

第3 当審における審尋

当審において,令和元年6月25日付けで通知した審尋により,別掲2に示すとおりの色彩の使用例等の事実を新たに示した上で,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の見解を示し,請求人に意見を求めた。

第4 審尋に対する請求人の意見(要旨)

1 商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」に,審尋に挙げられたような機能的理由もあり白色がこの種機器に広く一般に採用されていることは,請求人も否定しないが,その商品の下部に青色を採用し,白色と青色の色分けとしたことには何の機能的理由もない。また,商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」の上下に2色の色分けをしてきたのは,1980年(昭和55年)以降,長年にわたり請求人のみであり,2004年(平成16年)ごろから「GARMIN」が白色と灰色の色分けを採用し,それ以来トップメーカー(漁船用では約70%,プレジャーボート用では約40%)である請求人と比較的大きなシェアを持つ「GARMIN」の2社のみがそれぞれの色分けで共存し,そこから6年程度は関連取引業界全体で色分けをしているのはこのシェアの大きな2社のみであり,白青といえばフルノ,白灰といえば「GARMIN」という需要者・取引者における認識が確たるものになった。その後も,商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」について色分けを採用しているのは,取引業界でたった6つのメーカーの中で4社(「SIMRAD」と「LOWRANCE」はNAVICO社の企業グループのブランドであるため,実質的には3社)という少ない事業者しかおらず,そのようにメーカー数が極めて少ないところに,本商品自体の趣味性・専門性の高さや高額な商品価格に起因して,需要者・取引者が商品に詳しく,商品選択に慎重という特殊な一般的事情が本商品の取引業界にある。その中で,本願商標の白と青の色分けを採用しているのが圧倒的シェアを有する請求人しかおらず,しかも,それが極めて長期間にわたっているという事実からすれば,需要者・取引者は,ある色分けがどのメーカーのものなのか簡単に分かり十分に識別できる状況にあるといえる。

2 商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」を含む全てのボート用品の分野においては,その色彩が特異なものといえないのだとしても,長年にわたり本願商標が大々的かつ独占的に使用されてきている事実からすれば,本願商標をいくら使っても需要者等がそれを出所識別標識として認識しないということは到底ありえず,本願商標が使用により識別性を獲得していることが認められるべきである。もし万が一,本願商標に本来的な識別性が認められないのだとしても,たった6社のメーカーしか存在しない(実質的にはフルノ,「KODEN」「GARMIN」3社の寡占状態)中で,請求人が新聞,雑誌,陳述書等の資料によって立証した,全国の需要者等が持つ認識に鑑みれば,白色と青色の色分けからなる本願商標に接した需要者等はそれによって請求人の商品であることが識別できるようになっているものであり,本願商標に使用による識別性の獲得が認められるべきである。

第5 当審の判断

1 商標法第3条第1項第3号該当性について

(1)本願の指定商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」の上部を白色とし,下部を白色以外に着色する色分けの構成について

ア 本願の指定商品は,「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」であるところ,別掲2の記載によれば,以下の事実が認められる。

(ア)「レドーム(レーダードーム)」は,その内部に収められたアンテナ等を,風,雨,砂,太陽光線などの自然環境から保護する役割を有するものであり,その素材は電波を通しやすいグラスファイバー等が一般的に使用され,内部の昼夜温度変化を嫌い太陽熱を反射する目的で外観を白く塗る場合が多い(別掲2(1)ア〜エ))。

(イ)実際に,本願の指定商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」を含む,「レドーム型の船舶用アンテナ」において,その色彩は,全体的に白色であるか,または,他の色彩を有するものであるとしても,側面の文字部分のみ,あるいは,下部のみを着色し,側面及び上部の全体は白色であることが,広く一般的であるといえる(別掲2(1)エ〜コ)。

(ウ)白色は,他の色彩に比して最も熱反射率が高く,そのため,太陽の熱に影響されずに正確に電波を送受信し,上記(ア)のとおり,「レドーム」の素材としても一般的に用いられるグラスファイバー等の材料を太陽の熱から防ぐといった機能を果たすものであり,パラボラアンテナ,飛行機のレーダーを覆うカバー等にも使用されている(別掲2(2))。

(エ)その製造者が数社に限られていると請求人が主張する本願の指定商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」の分野において,その上部を白色とし,下部を白以外に着色する色分けの構成が用いられている事例が請求人を含めて4件存在する(別掲2(3))。

イ 上記アの事実によれば,「レドーム(レーダードーム)」に多く使用されている白色の色彩は,白色が他の色彩に比して最も熱反射率が高いことから,太陽光線などの自然環境から内部のアンテナを保護し,太陽熱を反射する目的で採用されるものであり,本願の指定商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」を含む「レドーム型のアンテナ」においても,広く一般的に使用されているものである。そして,「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」に白色以外の色彩を施す場合は,側面の文字部分のみ,あるいは下部のみを着色することが一般的であって,その製造者が数社に限られているとされる「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」の分野において,上部を白色とし,下部のみを白色以外に着色する色分けの構成が用いられている事例が請求人を含めて4件存在することが認められる。

ウ そうすると,本願の指定商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」の上部を白色とし,下部を白色以外に着色する色分けの構成は,その上部の白色については,「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」との関係においても,内部のアンテナを保護するという機能に資する目的から一般に選択されるものであるといえること,下部のみを着色することについても,上記事例に加えて,製造者が数社に限定されているという指定商品の取引の実情を考慮すれば,指定商品を取扱う業界においては,一般的であるといい得ることから,かかる色分けの構成は,商品の美感又は機能の向上等に資することを目的として,一般に使用されている色彩構成の一類型にとどまるものというのが相当である。

(2)本願商標に係る白色及び青色の色彩について

別掲2(4)によれば,ボート及びボート用品に白色と青色の色彩が使用されている事例は多数存在するところ,そのなかには,指定商品と同様に,船舶の高所に設置して使用される商品に白色と青色の色彩が使用されている事例もみられる(別掲2(4)イ(ア)a)。そして,請求人は,「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」は,ボート等に装着して使用されるものであって,その需要者はボート等のオーナー等であると主張しているから,「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」とボート及びボート用品の需要者は共通しているといえる。

そうすると,「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」に用いられる白色と青色の色彩は,その需要者を共通にするボート及びボート用品の分野においては,一般に用いられる色彩であって,需要者にとって見慣れた色彩であるといえるから,その色彩が特異なものと認めることはできない。

(3)上記(1)及び(2)によれば,本願の指定商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」においては,上部を白色とし,下部を白色以外に着色する色分けの構成は,商品の美感又は機能の向上等に資することを目的として,一般に使用されている色彩構成の一類型にとどまるものというのが相当であって,しかも,本願商標に係る白色と青色の色彩は,本願の指定商品に係る需要者にとって見慣れた色彩であって,その色彩が特異なものと認めることはできない。

そうすると,本願商標をその指定商品に使用しても,これに接する需要者は,商品に通常使用され得る色彩又は色彩構成を表したものと認識するにとどまり,商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識することはないとみるのが相当である。

したがって,本願商標は,商品の特徴(色彩)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものというべきものであり,商標法第3条第1項第3号に該当する。

2 商標法第3条第2項に規定する要件を具備するか否かについて

請求人は,本願商標を,長年,大々的かつ独占的に使用してきたことに加えて,指定商品に関して6社のメーカーしか存在しない取引の実情を考慮すれば,本願商標は,商標法第3条第2項の要件を具備しており,登録されるべき商標である旨主張し,証拠として,当審において資料1ないし資料303(枝番号を含む。)を提出している。

なお,本審決においては,証拠の番号を順次,甲第1号証ないし甲第303号証(枝番号を含む。)と読み替えることとする。また,甲各号証の表記にあたっては,「甲〇」のように省略する場合がある。

そこで,請求人提出の証拠の内容に照らし,本願商標が,使用をされた結果,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至っているか否かについて,以下検討する。

請求人の提出に係る証拠及び同人の主張によれば,次の事実が認められる。

(1)請求人について

ア 請求人について

請求人は,本願の指定商品である「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」を含む船舶用電子機器等の製造販売を行う企業である(甲8ほか)。

イ 請求人に係るロゴ・マークについて

請求人を紹介する請求人のウェブサイトの「企業情報」(甲8)には,別掲3のとおり,「ロゴ・マークについて」の見出しの下,「ロゴ」として青色の太字で横書きした,請求人の名称の一部を示す「FURUNO」の文字,及び「マーク」として青色及び白色からなる図形が掲載されており,「FURUNO」の文字については「・・・信頼性を感じさせる深いマリンブルーのロゴ『FURUNO』は,船舶用電子機器を中心にグローバルに展開する企業イメージを表現しています。」と紹介され,当該図形については「フルノのマークは,以下の3つのモチーフをもとにデザインされました。/1 『FURUNO』の頭文字である『F(=f)』/2 魚群探知機用超音波振動子の指向特性/3 尾びれでつながった二尾の魚/加えて,尾びれに相当する箇所は万国共通の電気のシンボル『Z』になるよう工夫されています。」と紹介されている。同「企業情報」において,本願商標を構成する青色と白色の色彩の組合せが,請求人の業務に係る商品を表示するものである旨の記載は確認できない。

ウ 請求人に係るコーポレートカラーについて

「2007年2月」の記載がある請求人に係る「社外秘」の資料「フルノグループVIガイドライン」(甲28)には,「コーポレートカラー」について,「印刷物や看板などでコーポレートカラーを再現する場合は,下記の基本色を使用してください。」として青色(PANTONE2945C)が指定され,「コーポレートカラーと組み合わせる色」については,「コーポレートカラーと組合わせる色は白を基本としてください。」として白色(マンセル値 N9.5)が掲載されている。

(2)指定商品について

一般に,「船舶レーダー用アンテナ」は,その送信出力の大きさにより形状が「レドーム型」(出力小)と「オープン型」(出力大)とで異なるところ,本願の指定商品である「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」は,送信出力が小さいため,小型の船舶(小型レジャー船舶又は小型漁船)に使用されるものである(甲5,甲43,甲70)。請求人は,本願の指定商品である「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」のほか,商品「オープン型の船舶レーダー用アンテナ」も製造販売しているところ(甲213〜甲242),我が国の小型漁船市場における,平成22年から平成29年までの8年間の両商品の請求人による販売台数とその割合は,本願の指定商品である「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」が2,370台で27%,「オープン型の船舶レーダー用アンテナ」が6,338台で73%である(甲265)。

我が国における「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」の製造販売は,主に,請求人を含む6社ほどの会社により行われている(甲1〜甲4)。

(3)請求人による本願色彩構成の使用及び使用商品の市場占有率等について

ア 商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」の下部を青色(PANTONE2945C),上部を白色(MUNSEL N9.5)とする構成からなる色彩の組合せと,同一性を損なわない構成からなる色彩の組合せ(以下「本願色彩構成」という。)は,1980年(昭和55年)から継続して,請求人の業務に係る商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」のすべての商品に使用されていたところ(以下,本願色彩構成を使用した請求人の業務に係る商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」を「使用商品」という。),いずれの使用商品にも,上部(白色部分)の側面に,請求人の名称の一部を示す「FURUNO」の文字(上記(1)イの請求人のウェブサイトの「企業情報」で紹介された「ロゴ」と同一性を損なわない青色の太字で書してなるもの。以下同じ。)が大きく表示されている(甲10〜甲24,甲29,甲32〜甲36,甲214〜甲242,甲262)。

イ 使用商品の我が国における販売数は,2001年(平成13年)から2018年(平成30年)までの18年間で10,943台である(甲263)。

使用商品は,上記(2)のとおり,小型の船舶(小型レジャー船舶又は小型漁船)に使用されるものであるところ,その販売台数の市場占有率については,我が国の小型レジャー船舶市場において,平成22年から平成29年までの平均が約32%である(甲264,甲266〜甲273)。一方,我が国の小型漁船市場においては,使用商品の市場占有率が70%であるとされるが,これは,請求人の企業の営業社員へのアンケートへの回答等を算出根拠とするものである(甲265)。

ウ 使用商品を取扱う請求人の営業拠点及び販売代理店は,2017年(平成29年)8月の時点で,約180店舗であり,北海道から沖縄県まで,全国各地に存在する(甲140,甲141)。

エ 請求人の業務に係る船舶用電子機器は,世界における同機器の市場においてトップシェアを占め,また,全米船舶用電子機器協会が毎年選定する最優秀メーカー賞において,多くの最優秀賞を獲得しており,それらのことが我が国の多数の新聞,雑誌等において紹介されたが(甲30,甲71,甲72,甲75,甲76,甲78〜甲80,甲84〜甲86,甲89,甲93,甲94,甲98〜甲102,甲104,甲115〜甲118,甲122,甲123,甲128,甲129,甲132,甲134,甲135),当該紹介記事のいずれにおいても,本願色彩構成を備えた使用商品の画像は確認できず,本願色彩構成が請求人の業務に係る商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」を表示するものである旨の記載も確認できない。

(4)使用商品の宣伝広告について

ア 展示会への出展

請求人は,2007年(平成19年)から2018年(平成30年)までに開催された12回のジャパンインターナショナルボートショーに毎年参加し,請求人の業務に係る他の商品とともに,使用商品を出展した(甲37,甲181,甲182,甲243,甲290の1〜12)。当該ボートショーには,各回に約3〜5万人が来場し(甲166〜173,甲293),請求人は,毎回,会場内の通路に面した場所にブースを設置し(甲174〜178),ブースにおいて使用商品を展示するか,あるいは,ブース外の船舶に使用商品を搭載して展示した(甲290の1〜12)。2017年(平成29年)に開催された上記ボートショーを紹介するウェブサイト及び雑誌においては,請求人に係るレーダーの紹介記事とともに,使用商品の画像が掲載されたところ,当該画像においては,上部(白色部分)の側面に「FURUNO」の文字が大きく表示された使用商品が表されている(甲181,甲182)。また,上記ボートショーにおける使用商品の展示の様子を示す画像によれば,使用商品の上部(白色部分)の側面に大きく表示された「FURUNO」の文字が全く見えないような展示を常に行っている様子は確認できず(甲37,甲290の1〜3・5〜12),使用商品が船舶の高所に展示され,使用商品の側面の「FURUNO」の文字がやや見えにくいと推察されるものについても,その船舶の説明用パネル(船外の人の目線の位置に設置)においては,「FURUNO」の文字及び「エオラス号の安全はFURUNOが守る!!」の文字が大きく表示されている一方,同パネルにおいて使用商品の説明や画像は確認できない(甲290の4)。

また,請求人は,2007年(平成19年)に開催された神戸国際ボートショー(甲187),2008年(平成20年)に開催された名古屋ボートショー(甲291),同年に開催された関西国際ボートショー(甲292),2009年(平成21年)から2011年(平成23年)に開催された関西フローティングボートショー(甲192〜甲194),2011年(平成23年)に開催された関西ボートショー(甲195),2017年(平成29年)に開催された九州ボートショーin福岡(甲208)にも使用商品を出展したところ,これらのボートショーにおける使用商品の展示の様子を示す画像があるものは,名古屋ボートショー(甲291),関西国際ボートショー(甲292)のみであり,これら画像によると,名古屋ボートショーにおいて,使用商品はブース内のパネルにおいて小さな画像として掲載されているにすぎず,関西国際ボートショーにおいて,使用商品は人の目線の位置に展示され,使用商品の上部(白色部分)の側面に大きく表示された「FURUNO」の文字が鮮明に確認できる展示がされている。

イ 著名人の航海に係るスポンサー契約

請求人は,2009年(平成21年)1月から約2年間をかけ,タレントの間寛平氏が約4万キロをマラソンとヨットで走破する「KANPEIアースマラソン」及び2013年(平成25年)に行われた,ブラインドセーラーの岩本光弘氏とニュースキャスターの辛坊治郎氏による太平洋横断の挑戦「ブラインドセーリング」にて,オフィシャルサプライヤーを努め,それぞれのヨットに,使用商品を搭載した(甲243,甲248)。請求人が出展したいずれかの展示会における「KANPEIアースマラソン」で使用した船舶(エオラス号)の展示の様子を示す画像によると,使用商品は当該エオラス号の高所に設置され,地上からは使用商品に表示された「FURUNO」の文字が鮮明には見えにくいと推察されるものの,エラオス号の船内の人の目線の位置に設置された商品の説明パネルにおいては,上部(白色部分)の側面に,「FURUNO」の文字が大きく表示された使用商品の画像が掲載されている(甲244)。また,上記「KANPEIアースマラソン」及び「ブラインドセーリング」で用いた船舶に請求人の業務に係る船舶用電子機器が搭載されたことが,請求人以外の者に係る雑誌やウェブサイト等において多数報道されているものの(甲81,甲82,甲110〜甲112,甲246,甲247,甲249〜甲252),そのうち,使用商品が「KANPEIアースマラソン」及び「ブラインドセーリング」で用いた船舶に搭載されたことが紹介され,かつ,使用商品の画像が確認できるものは1件のみである(甲249)。

ウ 上記ア及びイの使用商品の宣伝広告を示す証拠のいずれにおいても,本願色彩構成が請求人の業務に係る商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」を表示するものである旨の記載は確認できない。

(5)需要者の認識について

ア 2017年(平成29年)2月23日から同年5月13日までの日付が記載された合計108件の陳述書においては,「下記に示すレドーム型の船舶レーダ用アンテナの上部が白色,下部が青色の色分けは,古野電気株式会社(住所:兵庫県西宮市・・・)の特徴であり,業界関係者の間で広く知られています。上部が白色,下部が青色の色分けは,私の知る限り古野電気株式会社の他に思い当たりません。また,上記のような白と青の色分けをした船舶レーダー用アンテナは,船舶の比較的高い位置に取り付けられることに加え,丸く均一な形をしていることから,私たち関係者にとって,どこから見ても,遠くから見ても,簡単に他社製品と見分けることができます。このようなことから,私は仕事中に上部を白色,下部を青色に塗分けた船舶レーダー用アンテナを見かけると,同社のロゴ『FURUNO』がなくてもその色分けだけで,同社製のアンテナであると認識するようになっています。すなわち,このようなレーダーアンテナの白青の色分けは,古野電気株式会社が製造・販売する船舶レーダー用アンテナを表す目印として広く関係者に知られるようになっています。以上の通り相違ありません。」といった文章及び本願商標があらかじめ印刷され,それぞれに,冒頭に陳述者の業務開始時期及び業務内容が陳述者により記載又はあらかじめ印刷され,末尾に陳述者の名称,住所,役職,代表者氏名等が陳述者により記載され,押印されているものもある。これらの陳述者は,ヨットハーバーやマリーナの代表者や従業者,プレジャーボート所有者,漁業従事者や漁業組合代表者,雑誌社,船舶検査技師や設備業者,船舶販売や船舶メンテナンス事業者等である(甲255,甲256)。

イ 使用商品は,2017年(平成29年)12月から2018年(平成30年)6月の間に発行された,ヨットやボートなどの需要者を対象とした雑誌,及び,ヨットやボートなどの需要者を対象とした雑誌を発行する企業のブログ(2018年(平成30年)2月26日付け)全4件において,「FURUNOレドームアンテナは,すべて青と白の配色で仕上げられている。上部カバーは白色,下部の台座は群青色が長年使われており,この青白の配色でユーザーは遠くからでもFURUNOのレドームだと一目でわかる。時々,国内外の港やマリーナを訪問するが,経験からもっとも目を引くのはFURUNOの青白レドームアンテナだった。・・・ルーフ上のレドームアンテナ。FURUNOのレドームは青白色の組み合わせであり,どこから見てもひときわ目立つ。」(甲257),「中でも航海計器の老舗ブランドともいうべきFURUNOの新製品は要注目だった。マリーナに並ぶボートのレドームアンテナなどでもお馴染の青と白のツートンカラーがデザインされたFURUNOブースを訪ねた。」(甲259),「例えば,青と白のツートンカラーのアンテナでおなじみの古野電気のレーダーは・・・」(甲260),「フルノの定番カラー(青と白のツートン)のレーダー」(甲258)と紹介された。

ウ 請求人が発行した「フルノ60年史 資料集(詳細編)」(2008年(平成20年)12月15日発行)の210ページには,「4.デザインの重要性」の項に「当時,FR−151のデザインは欧米のプレジャー市場で人気を呼び,根強い人気を獲得した一つの要因となった。また,レーダーアンテナに表現されたブルーとホワイトのツートンのフルノカラーとデザインは,ボートオーナーから強い支持を受け,今やプレジャーボートのシンボルともなっている。アメリカのマリーナに大量に係留されている,プレジャーボートのマストに並ぶフルノレーダーのアンテナの行列は,実に見事な景観をかもし出している。」の記載がある(甲31)。

(6)判断

ア 上記の認定事実によれば,請求人は,昭和55年から約40年間にわたり,本願色彩構成を「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」に継続して使用してきたことが認められる。

イ しかしながら,他方で,昭和55年から継続して,いずれの使用商品にも,青色の太字で書してなる「FURUNO」の文字が,使用商品の上部(白色部分)の側面の目立つ位置に,大きく,顕著に表示されており,本願色彩構成が「FURUNO」の文字から分離して使用されていた事実はない。

そして,使用商品に表示された「FURUNO」の文字は,請求人の名称の一部を示すものであって,請求人のウェブサイトの「企業情報」において紹介された請求人の「ロゴ」と同一性を損なわないものであるから,請求人の業務に係る商品を表示するものとして明示され,自他商品識別標識として使用されていることは明らかであり,かつ,その使用態様も上記のとおり使用商品の目立つ位置に顕著に表示されていることから,使用商品に接する需要者は,当該文字をもって,商品の出所を表示する標識として強く印象付けられるというのが相当である。

これに対して,(ア)請求人の業務に係る船舶用電子機器のシェアが世界的に高いことや多数の受賞歴を有するといった請求人の業務に係る商品全般に関する我が国の多数の新聞,雑誌等における報道や紹介記事においては,本願色彩構成を備えた使用商品の画像は確認できず,本願色彩構成が請求人の業務に係る商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」を表示するものである旨の記載も確認できないこと,(イ)請求人は,使用商品の広告宣伝として多数の展示会に請求人の業務に係る他の商品とともに使用商品を出展し,また,著名人の航海に係るスポンサー契約を締結して使用商品を提供し,そのことが我が国の新聞等において多数報道されたものの,展示会における使用商品の展示の様子や著名人の航海に係るスポンサー契約に関する報道内容からすると,本願色彩構成が請求人の業務に係る商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」を表示するものである旨を請求人又は第三者が積極的に紹介した事実はみあたらず,これらをもって,本願色彩構成を商品の出所識別標識として強調し,印象付けるための積極的な広告宣伝が行われてきたとはいい難いこと,(ウ)請求人の「コーポレートカラー」として指定された色彩は青色のみであって,請求人の業務に係る商品の色彩構成を,本願色彩構成のごとく,商品の下部を青色,上部を白色とするよう統一されている等の事実は確認できないこと,(エ)上記1のとおり,本願の指定商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」においては,上部を白色とし,下部を白色以外に着色する色分けの構成は,商品の美感又は機能の向上等に資することを目的として,一般に使用されている色彩構成の一類型にとどまるものというのが相当であって,しかも,本願商標に係る白色と青色の色彩は,本願の指定商品に係る需要者にとって見慣れた色彩であって,その色彩が特異なものと認めることはできないことからすると,本願色彩構成が,使用商品に顕著に表示された「FURUNO」の文字から独立して,その商品の出所を表示する標識として,需要者に強く印象付けられたものということはできない。

ウ さらに,使用商品は,小型の船舶(小型レジャー船舶又は小型漁船)に使用されるものであるところ,その販売台数の市場占有率については,我が国の小型レジャー船舶市場において,平成22年から平成29年までの平均が約32%であると認められるが,我が国の小型漁船市場においては,客観的な裏付けのある算出根拠が確認できないことから,明らかではない(この点,請求人は,我が国の小型漁船市場における使用商品の市場占有率が70%であると主張するが,これは,請求人の企業の営業社員へのアンケートへの回答等を算出根拠とするものであるところ,当該アンケートの具体的な内容も明らかにされておらず,客観的な算出根拠による数値とはいえない。)。そして,請求人は,指定商品である「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」のほか,商品「オープン型の船舶レーダー用アンテナ」も製造販売しているところ,我が国の小型漁船市場における,平成22年から平成29年までの8年間の両商品の請求人による販売台数とその割合は,指定商品である「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」が27%,商品「オープン型の船舶レーダー用アンテナ」が73%であることからすると,使用商品は,請求人が製造販売する「船舶用レーダー用アンテナ」の分野において主力商品であるとは認め難く,このことは,請求人の業務に係る船舶用電子機器のシェアが世界的に高いことや多数受賞歴を有するといった請求人の業務に係る商品全般に関する我が国の多数の新聞,雑誌等における報道や紹介記事において,使用商品について言及がなく,本願色彩構成を備えた使用商品の画像が確認できないことからも推察されるものである。

エ 上記イ及びウに加えて,2017年(平成29年)2月23日から同年5月13日までの日付が記載された合計108件の陳述書については,文章及び本願商標があらかじめ印刷され,それぞれに,冒頭に陳述者の業務開始時期及び業務内容が陳述者により記載又はあらかじめ印刷され,末尾に陳述者の名称,住所,役職,代表者氏名等が陳述者により記載され,押印する形式がとられているものであるところ,陳述書には,陳述者らが,本願商標を上記印刷された文章の記載内容のとおりに認識した理由について,陳述者による説明の記載もなく,具体性に乏しいものといわざるを得ない。また,108件の陳述書は,同様の文章が印刷されていることからすると,これらの陳述書は,請求人において画一的に作成した文章を各陳述者らに示して単に確認をとる方法で作成されたものであることが推察され,このようにして作成された陳述書においては,作成を依頼した者からの誘導に沿う方向で確認が行われ,その記載の細部についてまでは吟味が行われないこともあり得ることであるから,これら陳述書の記載内容に過大な証拠価値を認めることはできない。

そして,2017年(平成29年)12月から2018年(平成30年)6月の間に発行された雑誌及び企業のブログ(2018年(平成30年)2月26日付け)全4件において,「時々,国内外の港やマリーナを訪問するが,経験からもっとも目を引くのはFURUNOの青白レドームアンテナだった。・・・ルーフ上のレドームアンテナ。FURUNOのレドームは青白色の組み合わせであり,どこから見てもひときわ目立つ。」等の本願色彩構成に関する記事が掲載されたことについては,これら4件の記事がいずれも拒絶査定時である平成30年1月22日の直前又は直後に発行又は掲載されたものであること,上記4件の雑誌等以外の,請求人の業務に係る商品に関する多数の新聞,雑誌等の報道や紹介記事を示す甲各号証において,上記のような本願色彩構成に関する記事が一切みあたらないことからすると,本願商標に関する需要者の認識について,上記4件の雑誌等の記事内容に過大な証拠価値を認めることはできず,これらのみをもって,本願色彩構成それ自体が「FURUNO」の文字から独立して,商品の出所を表示するものとして,我が国における需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。

さらに,請求人が平成20年に発行した「フルノ60年史 資料集(詳細編)」における,「当時,FR−151のデザインは欧米のプレジャー市場で人気を呼び,根強い人気を獲得した一つの要因となった。また,レーダーアンテナに表現されたブルーとホワイトのツートンのフルノカラーとデザインは,ボートオーナーから強い支持を受け,今やプレジャーボートのシンボルともなっている。アメリカのマリーナに大量に係留されている,プレジャーボートのマストに並ぶフルノレーダーのアンテナの行列は,実に見事な景観をかもし出している。」の記載については,請求人自身が発行したものであり客観性に乏しいうえ,その記載内容からすると,欧米のレジャー船舶市場における需要者の認識及び米国のマリーナにおける請求人の業務に係るレーダーの搭載状況について述べられたものと認められるところ,欧米における需要者の認識が,我が国の需要者の認識に直接影響するものとは認められず,また,米国のマリーナにおける請求人の業務に係るレーダーの搭載状況と,我が国の各港における使用商品の搭載状況は,必ずしも同じであるとはいえない。そうすると,上記のような記載があるからといって,本願色彩構成それ自体が「FURUNO」の文字から独立して,商品の出所を表示するものとして,我が国における需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。

オ 上記イないしエを総合すると,たとえ,請求人の業務に係る船舶用電子機器が,世界的なシェアが高く多数の受賞歴を有する優れたものとして需要者の間に認識されていると認め得るとしても,本願色彩構成それ自体が,使用商品に表示された「FURUNO」の文字や,船舶用電子機器全般の業界において技術力に優れた有力事業者であると認められる請求人の「のれん」から独立して,商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」の出所を表示するものとして,我が国における需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。

してみれば,商品「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」の下部を青色,上部を白色とする構成からなるものであって,色彩のみからなる本願商標は,使用をされた結果,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものと認めることはできない。

したがって,本願商標は,商標法第3条第2項の要件を具備するものではない。

3 請求人の主張について

(1)請求人は,「商品『レドーム型の船舶レーダー用アンテナ』に,審尋に挙げられたような機能的理由もあり白色がこの種機器に広く一般に採用されていることは,請求人も否定しないが,その商品の下部に青色を採用し,白色と青色の色分けとしたことには何の機能的理由もない。また,商品『レドーム型の船舶レーダー用アンテナ』の上下に2色の色分けをしてきたのは,1980年(昭和55年)以降,長年にわたり請求人のみであり,2004年(平成16年)ごろから『GARMIN』が白色と灰色の色分けを採用し,それ以来トップメーカー(漁船用では約70%,プレジャーボート用では約40%)である請求人と比較的大きなシェアを持つ『GARMIN』の2社のみがそれぞれの色分けで共存し,そこから6年程度は関連取引業界全体で色分けをしているのはこのシェアの大きな2社のみであり,白青といえばフルノ,白灰といえば『GARMIN』という需要者・取引者における認識が確たるものになった。その後も,商品『レドーム型の船舶レーダー用アンテナ』について色分けを採用しているのは,取引業界でたった6つのメーカーの中で4社(『SIMRAD』と『LOWRANCE』はNAVICO社の企業グループのブランドであるため,実質的には3社)という少ない事業者しかおらず,そのようにメーカー数が極めて少ないところに,本商品自体の趣味性・専門性の高さや高額な商品価格に起因して,需要者・取引者が商品に詳しく,商品選択に慎重という特殊な一般的事情が本商品の取引業界にある。その中で,本願商標の白と青の色分けを採用しているのが圧倒的シェアを有する請求人しかおらず,しかも,それが極めて長期間にわたっているという事実からすれば,需要者・取引者は,ある色分けがどのメーカーのものなのか簡単に分かり十分に識別できる状況にあるといえる」旨主張する。

しかしながら,指定商品である「レドーム型の船舶レーダー用アンテナ」に用いられる白色と青色の色彩の色分けの採択について機能的な理由がないとしても,白色と青色の色彩は,使用商品とその需要者を共通にするボート及びボート用品の分野においては,一般に用いられる色彩であって,需要者にとって見慣れた色彩であるといえるから,その色彩が特異なものと認めることはできないことは上記1(2)のとおりである。また,上記2(6)ウのとおり,使用商品の販売台数の市場占有率については,我が国の小型レジャー船舶市場において,平成22年から平成29年までの平均が約32%であるが,我が国の小型漁船市場においては,客観的な裏付けのある算出根拠が確認できず,明らかではないから,請求人は,本願の指定商品の市場において使用商品が圧倒的シェアを有するとされることについて,証明できたものとはいえず,上記主張は,その前提において失当である。そして,指定商品のメーカー数が少なく,需要者が商品に詳しく,商品選択に慎重という特殊な一般的事情が指定商品の取引業界にあるとしても,本願色彩構成それ自体が,すべての使用商品に顕著に表示された「FURUNO」の文字から独立して,その商品の出所を表示する標識として,需要者に強く印象付けられたものとはいえないことは,上記2(6)イのとおりである。

(2)請求人は,「商品『レドーム型の船舶レーダー用アンテナ』を含む全てのボート用品の分野においては,その色彩が特異なものといえないのだとしても,長年にわたり本願商標が大々的かつ独占的に使用されてきている事実からすれば,本願商標をいくら使っても需要者等がそれを出所識別標識として認識しないということは到底ありえず,本願商標が使用により識別性を獲得していることが認められるべきである。もし万が一,本願商標に本来的な識別性が認められないのだとしても,たった6社のメーカーしか存在しない(実質的にはフルノ,『KODEN』『GARMIN』3社の寡占状態)中で,請求人が新聞,雑誌,陳述書等の資料によって立証した,全国の需要者等が持つ認識に鑑みれば,白色と青色の色分けからなる本願商標に接した需要者等はそれによって請求人の商品であることが識別できるようになっているものであり,本願商標に使用による識別性の獲得が認められるべきである」旨主張する。

しかしながら,上記2(6)イないしエのとおり,本願色彩構成は,約40年間,本願の指定商品に使用されてきたものの,そのすべての使用商品には「FURUNO」の文字が顕著に表示されており,本願色彩構成それ自体が,当該「FURUNO」の文字から独立して,その商品の出所を表示する標識として,需要者に強く印象付けられたものとはいえないこと,我が国の小型漁船市場における使用商品の市場占有率については,客観的な裏付けのある算出根拠が確認できず,明らかではないこと,使用商品は,請求人が製造販売する「船舶用レーダー用アンテナ」の分野において主力商品であるとは認め難いこと,本願商標に関する需要者の認識について提出された証拠からも,本願色彩構成それ自体が「FURUNO」の文字から独立して,商品の出所を表示するものとして我が国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできないことからすれば,本願の指定商品のメーカー数が少ないという事情を考慮しても,本願商標は,使用をされた結果,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものとは認めることはできない。

(3)したがって,請求人の上記主張は,いずれも採用することができない。

4 まとめ

以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,かつ,同条第2項に規定する要件を具備するものではないから,登録することができない。

よって,結論のとおり審決する。

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