Trademark Appeal Case
品質表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2019−900229(T2019−900229/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第6147518号商標(以下「本件商標」という。)は、「チーズフォンデュ」の文字を標準文字により表してなり、平成30年10月12日に登録出願、第30類「菓子,パン」を指定商品として、同31年4月11日に登録査定、令和元年5月24日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきものであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第33号証を提出した。
1 商標法第3条第1項第3号について
甲第3号証ないし甲第15号証に示すとおり、「菓子」の分野において「チーズフォンデュ」の語は、本件商標の登録査定時より前及びその後現在においても、その菓子の品質等を表すものとして広く一般に、かつ、普通に使用されているものである。
また、甲第16号証ないし甲第33号証に示すとおり、「パン」の分野においても、「チーズフォンデュ」の語は、その内容物(フィリング)など、品質等に関して普通に使用されているものといえるものである。
したがって、本件商標「チーズフォンデュ」は、「菓子、パン」の分野において自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 商標法第4条第1項第16号について
「チーズフォンデュ」は、「菓子、パン」の分野において、その品質等を表示するものとして普通に使用されている実情がある。
そのため、例えば「チーズフォンデュ風味の菓子、チーズフォンデュ風味のパン」等以外の商品に使用するときは、その商品の品質等について誤認を生じさせるおそれのあるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
第3 取消理由通知
当審において、本件商標の商標権者に対し、別掲に係る証拠を示した上で、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきものである旨の取消理由を令和2年2月25日付けで通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えた。
第4 商標権者の意見
商標権者は、上記第3の取消理由に対し、何ら意見を述べるところがない。
第5 当審の判断
1 本件商標の商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本件商標は、「チーズフォンデュ」の文字を標準文字により表してなるところ、別掲に示すとおり、「チーズフォンデュ」とは、スイスのチーズ料理の一つであって、本件商標の登録査定時には、菓子及びパンを取り扱う業界において、当該料理に倣った「チーズフォンデュ味(チーズ味)」の菓子及びパンが製造、販売されており、それらの商品に「チーズフォンデュ」の文字が「チーズフォンデュの風味(チーズ味)」を表すものとして使用されていることが認められる。
してみれば、「チーズフォンデュ」の文字からなる本件商標は、「チーズフォンデュの風味(チーズ味)」の商品であることを容易に認識、理解させるものといえ、本件商標を、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品の品質等を表示したものと理解するにとどまるとみるのが相当であるから、本件商標は、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と認められる。
また、本件商標を、その指定商品中、「チーズフォンデュの風味(チーズ味)」以外の商品について使用をするときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものと認められる。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
2 まとめ
上記のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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