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Trademark Appeal Case

数字と一般名称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−7565(T2019−7565/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「0.6ライス ブラン オイル」の文字を標準文字で表してなり、第3類「化粧品,洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。),せっけん類,歯磨き,香料,薫料,口臭用消臭剤,動物用防臭剤」、第5類「薬剤,サプリメント,乳幼児用粉乳,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,医療用試験紙,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒」及び第29類「飲用米油,米油,食用油脂,肉製品,加工水産物,野菜サラダ,加工野菜及び加工果実,冷凍野菜,冷凍果実,主に食肉、魚、家禽肉又は野菜からなる惣菜,肉を主材とする調理済み惣菜,豆,カレー・シチュー又はスープのもと」を指定商品として、平成29年12月14日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

本願商標は、「0.6ライス ブラン オイル」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ライス ブラン オイル」の文字は、指定商品である「米ぬか油(米油)」を意味する「rice bran oil」を片仮名で表したものであり、また、本願の指定商品中、例えば「化粧品」、「せっけん類」又は「サプリメント」等を取り扱う分野においては、米ぬか油を使用した商品が取り扱われている実情がある。

そして、「0.6」の数字部分は、本願の指定商品中、「飲用米油」及び「米油」との関係からみて、容積や成分の割合が「0.6」であることを表すものと認識されるといい得るものである。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品中、例えば第3類の「化粧品」、「せっけん類」、第5類の「サプリメント」又は第29類の「米油」等に使用しても、これに接する取引者、需要者に、容積や成分の割合が「0.6」である「米ぬか油」又は「米ぬか油を使用した商品」であることを理解させるにすぎず、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものである。

なお、出願人は、本願商標は、本願商標の使用の事実を述べ、一定の需要者に認識されるに至っている旨主張しているが、出願人が提出した証拠によっては、本願商標が何人かの業務に係る商品であることを認識することができる商標とはいまだ認められない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審においてした審尋

当審において、審判長は、請求人に対し、令和2年3月11日付けで、別掲に示すとおりの事実を提示した上で、本願商標は商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとする旨の見解を示した審尋を発し、期間を指定して、これに対する回答を求めた。

4 審尋に対する請求人の回答

請求人は、前記3の審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答をしていない。

5 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号該当性について

本願商標は、前記1のとおり、「0.6ライス ブラン オイル」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「ライス ブラン オイル」の文字は、「米ぬか油(米油)」の意味を有する英語「rice bran oil」(別掲1(1)及び(2)、別掲2)を片仮名表記したといえるものであり、例えば、本願の指定商品中、第29類「飲用米油,米油,食用油脂」との関係においては、「米ぬか油(米油)」という商品自体(別掲1(3)及び(4))を表したものと看取、理解されるとみるのが相当であり、また、第3類「化粧品,せっけん類」及び第5類「サプリメント」との関係においては、商品の原材料に米ぬか油(米油)が使用されていること(別掲1(5)ないし(10)、別掲3)を表したものと看取、理解されるとみるのが相当である。

そうすると、本願商標は、その指定商品との関係においては、商品自体又は商品の原材料を表してなる「ライス ブラン オイル」の文字に「0.6」の数字を冠したものといえるところ、数字は、一般に、商品の寸法や容量(重量)等、何らかの数値を表すものなどとして広く使用されているもの(別掲4)であるため、それが具体的な単位記号を伴って使用される場合はもとより、当該単位記号が省略されて使用された場合であっても、看者をして、商品に係る何らかの数値を表したものなどとして認識されることも少なくないとみるのが相当であるから、当該「0.6」の数字についても同様に、商品に係る何らかの数値を表したものなどとして認識され得るものといえる。

この点、請求人においても、「0.6ライスブランオイル(0.6 RICE BRAN OIL)」の文字からなる標章を「米油」等について使用していることがうかがえる(第20号証〜第31号証)ところ、その商品については、例えば、「新鮮な玄米から、約0.6%しか取れない。それが、0.6ライスブランオイル。」(第21号証、第25号証)などといった紹介がされている。

以上述べたことを総合勘案すれば、本願商標は、その指定商品との関係においては、その構成全体をみても、商品自体又は商品の原材料を表してなる「ライス ブラン オイル」の文字に商品に係る何らかの数値を表した「0.6」の数字を冠したものと認識されるにとどまり、商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識されることはないというべきである。

したがって、本願商標は、その指定商品中、「米油」やそれを原材料とする商品について使用するときは、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第6号に該当し、上記商品以外の商品について使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標であるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、2018年5月3日に、東京都港区南青山にオープンした圧搾米油専門店「0.6ライス ブラン オイル」や、請求人直営のオンラインショップ及び「楽天市場」のショップにおいて、本願商標を付した食用米油、栄養補助食品、化粧品等(以下「本件商品」という。)を販売しており、本件商品は、販売開始時から、全国紙や新聞広告、各種ウェブマガジン等に掲載されていること、また、全国区で定期的に放映しているテレビCMが話題を集めていることが、個人のブログ等で確認できることを挙げ、本願商標は、十分に出所表示機能を発揮する態様で、一定の需要者に認識されるに至っており、何人かの業務に係る商品であることを認識できる商標であることは明らかである旨主張する。

しかしながら、請求人の提出に係る各号証を見るに、本件商品の販売期間は、2018年5月の店舗オープン(第24号証)から2年間と、さほど長いものとはいえず、その販売金額、販売数、市場占有率等を客観的に裏付ける証左の提出はない上、新聞における広告は1回のみ(2018年5月3日「朝日新聞」、第25号証)であり、全国区で定期的に放映されていると主張するテレビCMについても、その全体の内容は明らかでなく、また、それらの放映に係る具体的な地域、番組名、放送回数及び時間帯等も明らかでない(第29号証〜第31号証)。

また、新聞、ウェブマガジン等による紹介記事は、その掲載回数も多いものとはいえないことに加え、発売当時の紹介記事が主であり、その後も継続して紹介記事が掲載されるといった実情も見受けられない(第23号証、第24号証、第26号証〜第28号証)。

そうすると、本願商標は、請求人の主張に係る使用によっては、需要者において、請求人の業務に係る商品を表示する商標として、広く認識されていると認めることはできない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであって、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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