Trademark Appeal Case
成分名と形状の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2019−12643(T2019−12643/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「エクオール ゼリー」の文字を標準文字で表してなり、第5類「サプリメント,薬剤,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品」及び第32類「ゼリー状の清涼飲料,清涼飲料,清涼飲料のもと,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料,ビール」を指定商品として、平成29年11月2日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『エクオール ゼリー』の文字を標準文字で表してなるところ、構成中の『エクオール』の文字は、『大豆イソフラボンの一種であるダイゼインから腸内細菌により生成し、イソフラボンの効能を示す成分』を指称するものであり、近年、様々な効果が期待できる成分として注目され、『ゼリー』の文字は、『ゼリー状の商品』を容易に認識させるものであるから、本願商標は、全体として、『エクオールを原材料とするゼリー状のもの』ほどの意味合いを認識させるものといえる。そうすると、本願商標をその指定商品中、『エクオールを原材料とするゼリー状のサプリメント・清涼飲料』等、『エクオールを原材料とするゼリー状の商品』に使用しても、これに接する需用者は、単に商品の原材料、形状及び品質を表示したものと認識するにとどまるから、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「エクオール ゼリー」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成中、「エクオール」の文字は、原審説示及び別掲1のとおり、「大豆イソフラボンの一種であるダイゼインから腸内細菌により生成し、イソフラボンの効能を示す成分」を意味する語であり、また、「ゼリー」の文字は、「動物性(魚肉類)のゼラチンまたは植物性(果実)のペクチンを煮出して採取した澄明な汁。また、これを利用して固めた弾力のある食品や薬品」等を意味する語(「広辞苑第七版」参照)であって、一般消費者に広く親しまれている語であるといえる。
そして、本願商標の指定商品中、例えば「サプリメント」を取り扱う業界において、別掲2のとおり、エクオール成分を配合した商品が製造販売されている実情のもとに、「エクオール」の語が商品の含有成分(原材料)を表すものとして使用されているものであり、また、指定商品を取り扱う業界において、別掲3のとおり、特定の原材料又は成分等を配合したゼリー状の商品を表すものとして、「コラーゲンゼリー」、「プラセンタゼリー」、「乳酸菌ゼリー」のように、「○○(原材料名又は成分名等)ゼリー」の語が使用されていることが認められるものである。
そうすると、「エクオール ゼリー」の文字を標準文字で表してなる本願商標を、その指定商品に使用するときは、取引者、需要者をして、エクオール成分を配合してなるゼリー状の商品であることを認識、理解されるというのが相当であるから、本願商標は、単に商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標に該当し、また、これを「エクオール成分を配合した商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標の構成中「ゼリー」より、必ずしも「ゼリー状の商品」なる意味合いを理解することはできず、また、本願商標は、請求人が創作した造語であって、本願の指定商品を取り扱う分野において、一般的に使用されている語ではないから、自他商品の識別機能を欠き、商標としての機能を果たし得ないものには該当しない旨を、主張している。
しかしながら、前記(1)のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界において、原材料又は成分等を配合したゼリー状の商品が「○○(原材料名又は成分名等)ゼリー」と称して販売されている実情を鑑みれば、本願商標を、その指定商品に使用したときは、「エクオール成分を配合したゼリー状の商品」を表したものと容易に認識されるものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たすものということはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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