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Trademark Appeal Case

氏のローマ字表記の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−14584(T2019−14584/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「iino」の文字を標準文字で表してなり、第35類、第38類、第39類、第41類、第42類及び第45類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成30年5月31日に登録出願され、その後、その指定役務については、原審における同31年4月8日付けの手続補正書により、別掲1のとおり補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『iino』を標準文字で表してなるところ、これはありふれた氏である『飯野』を欧文字で表したものと容易に理解できるものであるから、ありふれた氏を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえる。したがって、商標法第3条第1項第4号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第4号該当性について

本願商標は、「iino」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「イイノ」と称呼されるといえるから、これより、ありふれた氏の「飯野」の読みを表したものであると容易に連想、想起されるものである。

そして、当該「飯野」がありふれた氏であることは、別掲2のとおり、多数存在する姓であることから裏付けられる。

さらに、氏を表記する際に、その読みをローマ字で表すことが一般に広く行われている。

以上からすると、本願商標は、ありふれた氏である「飯野」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第4号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、「人の姓氏をアルファベット表示する際はその全て、又は少なくとも一文字目を大文字で表記するのが通例であることは顕著な事実」であるから、全て小文字から構成される「iino」から、人の姓氏である「飯野」を想起させるとはいえない旨を主張している。

しかしながら、氏を表記する際に、その読みをローマ字で表すことは一般に広く行われているところ、別掲3のとおり、氏の読み全てを小文字で表すことも、一般に広く行われているものである。

イ 請求人は、インターネットの検索結果をあげて「当該語の称呼『イイノ』からは日本語の『いいの』(良いの/好いの)が推測され得る」旨を主張している。

しかしながら、請求人が提出する資料は、単に「いいの」の文字をGoogle検索した結果であって、これからは「いいの」の文字を含む検索結果が表示されるにすぎないものであるから、このことをもって「iino」の文字から、「良いの」や「好いの」といった意味合いを認識するものとは判断することができない。

ウ 請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張している。

しかしながら、請求人の挙げる登録例は、本願商標とは、商標の構成態様等において相違し、事案を異にするものであるから、請求人の挙げた登録例の存在によって、前記(1)の認定判断が左右されるものではない。

よって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。

なお、請求人は、本願商標について、同人が近い将来提供することを予定するサービスに使用する商標であって、メディアに取り上げられ、広く需要者間に知られるに至っている旨や、その商標の採択の意図も述べるが、請求人による商標の採択の意図に拘わらず、本願商標は一義的には氏をローマ字表記したものと認められるものであって、上記主張及び証拠(令和元年11月5日付け手続補足書の第1号証ないし第3号証)を参酌しても、前記(1)の認定判断を左右するものではない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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