Trademark Appeal Case
欧文字と片仮名の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2019−13046(T2019−13046/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「APEX」の欧文字を表してなり、第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,動物の宿泊施設の提供,保育所における乳幼児の保育,高齢者用入所施設の提供(介護を伴うものを除く。),会議室の貸与,展示施設の貸与,布団の貸与,まくらの貸与,毛布の貸与,コーヒーメーカー・飲料ディスペンサーの貸与,家庭用電気式ホットプレートの貸与,家庭用電気トースターの貸与,家庭用電子レンジの貸与,業務用加熱調理機械器具の貸与,業務用調理台の貸与,業務用流し台の貸与,家庭用加熱器(電気式のものを除く。)の貸与,家庭用調理台の貸与,家庭用流し台の貸与,食器の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,おしぼりの貸与,タオルの貸与」を指定役務として、平成30年4月20日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5204399号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成20年4月17日に登録出願され、第35類「飲食店の経営に関する企画・管理」及び第43類「日本料理・西洋料理・中華料理及びアルコール飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、同21年2月20日に設定登録されたものであり、その後、同30年11月27日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(2)登録第5204400号商標(以下「引用商標2」という。)は、「株式会社 エイペックス」の文字を表してなり、平成20年4月17日に登録出願され、第35類「飲食店の経営に関する企画・管理」及び第43類「日本料理・西洋料理・中華料理及びアルコール飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、同21年2月20日に設定登録されたものであり、その後、同30年11月27日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
以下、上記(1)及び(2)をまとめて「引用商標」という。
3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、「APEX」の文字を表してなるところ、当該文字は、「頂点」の意味を有する英単語(大修館書店「ジーニアス英和辞典」第5版)であることから、その発音に従って、「エイペックス」の称呼を生じ、「頂点」の観念を生じるものというのが相当である。
また、当該文字に相応してローマ字風に「アペックス」の称呼をも生じるといえるものである。
したがって、本願商標からは、「エイペックス」及び「アペックス」の称呼並びに「頂点」の観念を生じるものである。
(2)引用商標
引用商標1は、別掲のとおり、緑色の山型の図形の下に、同色で「エイペックス」の片仮名を表してなるところ、当該図形部分と文字部分とは、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいい難いものであるから、それぞれが独立して自他役務の識別機能を果たす要部となり得るものというべきである。
そうすると、引用商標1は、図形部分からは特定の称呼及び観念は生じないものの、「エイペックス」の文字に相応して「エイペックス」の称呼を生じ、また、「エイペックス」の文字は、「頂点」を意味する英単語の「APEX」の読みを認識させるものであるから、「頂点」の観念が生じるものである。
引用商標2は、「株式会社 エイペックス」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「株式会社」の文字は、会社の種類を表したものにすぎず、識別標識として機能する部分は「エイペックス」の片仮名であるというのが相当である。
また、引用商標2は、商号を表記したものであり、その構成全体から特定の観念は生じないものであるが、その構成中の「エイペックス」の片仮名は、「頂点」を意味する英単語の「APEX」の読みを認識させるものであるから、「頂点」の観念を生じるものである。
そうすると、引用商標2からは、「カブシキガイシャエイペックス」及び「エイペックス」の称呼を生じ、「頂点」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標の「エイペックス」の文字部分について比較すると、欧文字とその読みを表した片仮名は相互に変換して使用されることも多く、本願商標と引用商標における文字もそのような関係にあること、また、それぞれの文字は格別特徴のある書体で表されたものではないことからすれば、外観上、著しく相違するとはいえないものである。
そして、本願商標からは「エイペックス」、「アペックス」の称呼及び「頂点」の観念が生じ、引用商標からは「エイペックス」の称呼及び「頂点」の観念が生じる。
そうすると、本願商標と引用商標は、外観において明確に区別して認識するとみるべき理由は乏しく、「エイペックス」の称呼及び「頂点」の観念を共通にするものであるから、これらを総合して考察すれば、両者は類似の商標というべきである。
(4)本願の指定役務と引用商標の指定役務の類否について
本願の指定役務、第43類「飲食物の提供」は、引用商標の指定役務、第43類「日本料理・西洋料理・中華料理及びアルコール飲料を主とする飲食物の提供」を含むものであるから、互いに類似するものであることは明らかである。
(5)小括
したがって、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、引用商標に係る指定役務と同一又は類似する役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(6)請求人の主張について
請求人は、本願商標は、一般的に取引者・需要者がその観念及び称呼を容易に認識できるとは考えにくい点を考慮すれば、本願商標は特定の観念を生ずることはなく、また、称呼においても、その英語の単語の正確な発音にとらわれることなく、最も自然に称呼しやすいローマ字読みの「アペックス」の称呼が生ずる、又は、その文字列どおりに「エーピーイーエックス」の称呼が生ずると考えるのが適当であると主張している。
しかしながら、本願商標から「アペックス」の称呼が生じ、特定の観念を生じない場合があるとしても、我が国で親しまれている英単語や略語である「April」や「APEC」がそれぞれ「エイプリル」、「エイペック」と発音される例に倣い、語頭の「A」を「エイ」と発音し、全体として「エイペックス」の称呼をも容易に生ずるというのが相当である。
したがって、請求人の上記主張は採用することができない。
(7)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであって、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。