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Trademark Appeal Case

地名と普通名称の結合の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2020−9302(T2020−9302/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「やまとcosmetic」の文字を標準文字で表してなり,第3類「奈良県を産地とする植物のエキスを配合したせっけん類,奈良県を産地とする植物のエキスを配合した化粧品」を指定商品として,平成30年10月19日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は,本願商標は,その構成中「やまと」の文字は,「旧国名。五畿の一つ。今の奈良県。」の,「cosmetic」の文字は,「化粧品」の意味を有する語であって,全体として「奈良県で生産又は販売された化粧品」といった意味合いを認識させるものであるから,これをその指定商品に使用したときは,これに接する取引者,需要者は,前記意味合いの商品であることを認識するにとどまるものであって,単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから,商標法第3条第1項第3号に該当する旨を認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,「やまとcosmetic」の文字からなるところ,その構成中,「やまと」の文字は,「旧国名。五畿の一つ。今の奈良県」「日本国の異称」「神奈川県中部,相模原台地東端の市」等の意味を有する「大和」の平仮名表記(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)であり,また,「cosmetic」の文字は「(皮膚・頭髪・爪などの美容に用いる)化粧品」等の意味を有する英語(「ランダムハウス英和大辞典 第2版」株式会社小学館)であるとしても,これらを一連に表した本願商標の構成全体からは,直ちに原審説示のごとき意味合いを理解,認識させるとはいい難いものである。

そして,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品を取り扱う業界において,「やまとcosmetic」の文字が,商品の具体的な品質を表示するものとして,取引上普通に使用されている事実は発見できず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の品質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

そうすると,本願商標は,その構成全体をもって特定の語義を有することのない一種の造語として認識されるとみるのが自然である。

してみれば,本願商標は,商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであるというべきである。

したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当するとはいえないから,これを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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