sokuhyo

Trademark Appeal Case

不使用取消の立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2019−300014(T2019−300014/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。
審判費用は,請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5054453号商標(以下「本件商標」という。)は,「クラッシュ」の片仮名と「CRUSH」の欧文字を二段に横書きしてなり,平成18年12月14日に登録出願,第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類,つけまつ毛」を指定商品として,同19年6月15日に設定登録され,その商標権は現に有効に存続しているものである。

また,本件審判の請求の登録は,平成31年1月28日にされたものである。

なお,本件審判において,商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは,平成28年(2016年)1月28日ないし同31年(2019年)1月27日である(以下「要証期間」という場合がある。)。

第2 請求人の主張

請求人は,商標法第50条第1項の規定により,本件商標の指定商品中,第3類「化粧品」について登録を取り消す,審判費用は被請求人の負担とする,との審決を求め,その理由を以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

1 請求の理由

本件商標は,その指定商品中,第3類「化粧品」について,継続して3年以上日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

2 答弁に対する弁駁

請求人は,被請求人の答弁に対し,何ら弁駁していない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は,結論同旨の審決を求めると答弁し,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として乙第1号証ないし乙第6号証を提出した。

1 商標権者は,要証期間に,指定商品「化粧品」に属する商品「チーク」について本件商標を使用している。

(1)使用に係る商標及び商品

ア 乙第1号証は,2018年4月12日発行の雑誌「upPLUSアッププラス」5月号(発行:株式会社NINESY)であり,第91ページの左上〔ザブラッシュ〕の商品群において,取消請求に係る「化粧品」に属する「チーク」に「Crush」(商品番号021)の商標を使用している。

イ 乙第2号証は,2018年4月12日発行の雑誌「ar」5月号(発行:株式会社主婦と生活社)であり,第38ページ下部の「HOW TO」の内の項番5において,取消請求に係る「化粧品」に属する「チーク」に「Crush」の商標を使用している。そして,「HOW TO」欄の右方に表記された商品の写真の中に,項番5の「ADDICTION」(「ADDICTION」の文字中,第2文字目の「D」は鏡文字。以下同じ)の表記のある商品「チーク」の写真が掲載されている。

ウ 乙第3号証は,2018年2月7日更新の「アディクション『ザブラッシュ』レポ第三弾【ピーチ・ローズ系】と題するホームページの出力ページであるが,その内の第4ページに「Crush」(商品番号021)及び「クラッシュ」(商品番号021)の商標を商品「チーク」の使用の状態を表した人体の一部(腕)の写真と共に使用している。

エ 乙第4号証は,2018年4月4日更新の「アディクションの新ブラッシュでMYチークを探す。ハイライト・シェーディングにもなる万能コスメを」と題するホームページの出力ページであるが,その内の第8ページに「Crush」(商品番号021)及び第9ページに「Crush」(商品番号021)の商標を商品「チーク」の写真と共に使用している。

オ 乙第5号証は,「ADDICTION/BY AYAKO」の表題のもと,「ADDICTION FORBIDDEN BLUSH/SPRING 2018」と訳された,商品「チーク」の「商品カタログ」であるが,その内の第9ページに「Crush/クラッシュ」(商品番号021)の商標を使用している。

カ 乙第6号証は,商品「チーク」の実物の写真であるが,第3ページの包装箱の側面に「Crush」(商品番号021)の商標を使用している。また,第5ページの本体裏面の下部に商標「Crush」(商品番号021)を使用している。

(2)商標権者の使用

乙第6号証の第2ページの包装箱裏面及び第5ページの本体裏面には,本件商標権者である「株式会社コーセー」(東京都中央区日本橋3丁目6番2号)が表示されているところ,本件商標権はその商標権者が使用している。

2 まとめ

本件商標権者は,本件商標と社会通念上同一の商標を要証期間内に日本国内において,取消請求に係る指定商品「化粧品」(チーク)について使用していたものである。

したがって,本件審判請求には理由がないから,本件商標の登録は,商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきでない。

第4 当審の判断

1 証拠及び被請求人の主張によれば,以下の事実が認められる。

(1)雑誌「upPLUSアッププラス」5月号(2018年4月12日発行)の91ページの左上の「ブラッシュ&チーク」の項に,「〔ザブラッシュ〕」,「021」及び「Crush」の記載がある。また,「ザ ブラッシュ」の項に,横長の透明なプラスチック容器の上面の中央に「ADDICTION」の文字が横書きされた商品写真が掲載されている(乙1)。

(2)写真に掲載された商品(以下「写真掲載商品」という。)は,横長の透明なプラスチック容器の上面の中央に「ADDICTION」の文字が横書きされている。また,裏面のラベルには,「アディクション ザ ブラッシュ 021」,「ADDICTION」,「製造販売元 株式会社コーセー」,「東京都中央区日本橋3−6−2」,「Crush」(以下「使用商標」という。)及び「021」等の文字が記載されている(乙6)

(3)上記(1)及び(2)の認定事実によれば,上記雑誌に掲載された商品と,写真掲載商品とは,プラスチック容器の形状,プラスチック容器の上面の中央に記載された「ADDICTION」の文字,「ザ ブラッシュ」の文字,「021」の数字及び「Crush」の文字が一致することから,両商品は同一のものと認められる。

2 上記1の認定事実によれば,以下のとおり判断できる。

(1)本件商標と使用商標の社会通念上の同一性について

本件商標は,「クラッシュ」の片仮名と「CRUSH」の欧文字を二段に横書きしてなるところ,使用商標は,上記1(2)のとおり,「Crush」の文字を横書きしたものであり,当該文字は,本件商標の欧文字部分と「C」以外の文字に大文字と小文字の違いはあるものの構成文字を共通にし,本件商標の構成中「クラッシュ」の片仮名を欧文字で表したものと理解されるものであり,同一の称呼を生じるものであるから,本件商標と使用商標とは社会通念上同一の商標と認められる。

(2)使用商品について

上記1(1)のとおり,「ブラッシュ&チーク」の項に掲載されている「チーク」(以下「使用商品」という。)は,「『チークカラー』の略 ほおべに。」(デジタル大辞泉(小学館))を意味し,化粧品の分野において「頬紅」を表す語として一般に使用されるものであるから,本件審判の請求に係る指定商品中の第3類「化粧品」に含まれるものと認められる。

(3)使用時期及び使用者について

上記1(1)及び(2)によれば,使用商品が掲載された,雑誌「upPLUSアッププラス」5月号の発行日は平成30年4月12日であり,遅くとも同日前には,使用商標を包装に付した商品が本件商標権者により製造されていたことが容易に推認することができる。

そうすると,使用商標は,遅くとも平成30年4月12日前に商品「チーク」の包装に付されていたとみることができる。

そして,当該平成30年4月12日は要証期間内といえる。

(4)小括

以上によれば,本件商標権者は,要証期間内に日本国内において,本件審判の請求に係る指定商品中の第3類「化粧品」に含まれる使用商品「チーク」について,その包装に本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標を付したものと認めることができる。

そして,この行為は,商標法第2条第3項第1号にいう「商品又は商品の包装に標章を付する行為」に該当する。

3 まとめ

以上のとおり,被請求人は,要証期間内に日本国内において,本件商標権者が,本件審判の請求に係る指定商品中の第3類「化粧品」に含まれる商品「チーク」ついて,本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていたことを証明したというべきである。

したがって,本件商標の登録は,その請求に係る指定商品について,商標法第50条の規定により,取り消すことはできない。

よって,結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。