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Trademark Appeal Case

造語商標の称呼・外観の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2020−8539(T2020−8539/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「D−PREX」の文字を標準文字で表してなり,第1類,第5類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成30年9月4日に登録出願され,その後,指定商品及び指定役務については,原審における令和元年9月24日付けの手続補正書をもって,別掲1のとおりの商品及び役務に補正されたものである。

2 原査定における拒絶の理由(要点)

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下の2件(以下,これらをまとめて「引用商標」という。)であり,いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第3221422号商標(以下「引用商標1」という。)は,別掲2のとおり,「4−PLEX」の文字を横書きしてなり,平成5年4月15日登録出願,第5類「動物用薬剤」を指定商品として,同8年11月29日に設定登録されたものである。

(2)登録第4575597号商標(以下「引用商標2」という。)は,別掲3のとおり,「プレックス」の片仮名を上段に,「PLEX」の欧文字を下段にそれぞれ書してなり,平成13年2月6日登録出願,別掲4のとおりの商品を指定商品として,同14年6月7日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は,「D−PREX」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成文字は,同じ書体,同じ大きさをもって,等間隔に表されており,全体として,まとまりのよい一体のものとして把握し得るものであり,その構成文字全体から生じる「ディープレックス」の称呼も冗長ではなく,よどみなく一連に称呼し得るものである。また,当該文字は,辞書類に載録されていない造語であって,本願商標の指定商品及び指定役務を取り扱う分野において特定の意味合いを表す語として使用されている実情も見受けられないことから,本願商標からは,特定の観念が生じないものである。

そうすると,本願商標は,かかる構成や称呼から構成全体をもって不可分一体の造語を表したものとして取引者,需要者に認識されるとみるのが相当であるから,その構成文字に相応して「ディープレックス」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

ア 引用商標1

引用商標1は,別掲2のとおり,「4−PLEX」の文字等を横書きしてなるところ,その構成文字は,同じ書体,同じ大きさの「4」と「PLEX」の文字を,やや小さめの「−」(ハイフン)によって連結して表されており,全体として,まとまりのよい一体のものとして把握し得るものであり,その構成文字全体から生じる「フォープレックス」の称呼も冗長ではなく,よどみなく一連に称呼し得るものである。また,「4−PLEX」の文字は,全体として「10の4乗」ほどの意味を有する文字であるものの,取引者,需要者に,特定の意味合いを理解させる語として一般に知られているものとはいい難いため,特定の観念を生じることのない造語と理解されるとみるのが自然である。

そうすると,引用商標1は,かかる構成や称呼から構成全体をもって不可分一体の造語を表したものとして取引者,需要者に認識されるとみるのが相当であるから,その構成文字に相応して「フォープレックス」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

イ 引用商標2

引用商標2は,別掲3のとおり,「プレックス」の片仮名を上段に,「PLEX」の欧文字を下段に書してなるところ,上段の片仮名は下段の欧文字の読みを表したものと認められるものであるから,その構成文字に相応し「プレックス」の称呼を生じる。また,当該文字は,辞書類に載録されていない造語であって,引用商標2の指定商品を取り扱う分野において特定の意味合いを表す語として使用されている実情も見受けられないことから,本願商標からは,特定の観念が生じないものである。

そうすると,引用商標2は,その構成文字に相応して「プレックス」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

ア 本願商標と引用商標1の類否について

本願商標と引用商標1とは,それぞれ,上記(1)及び(2)アのとおりの構成からなるところ,両者は,語頭の文字が「D」と「4」で異なり,かつ,4文字目が「R」と「L」で異なる等,その外観から受ける印象が異なることから,外観上明らかに区別できるものである。

次に,称呼については,本願商標から生ずる「ディープレックス」の称呼と,引用商標1から生ずる「フォープレックス」の称呼を比較したときは,語頭の「ディー」の音と「フォー」の音に明確な差異を有するから,明瞭に聴別できるものである。

そして,観念においては,両者はいずれも特定の観念を生じないため,比較することはできない。

そうすると,本願商標と引用商標1とは,観念において比較することができないものの,外観及び称呼において明らかに区別できるものであるから,両者は,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

イ 本願商標と引用商標2の類否について

本願商標と引用商標2とは,それぞれ,上記(1)及び(2)イのとおりの構成からなるところ,両者は,外観において,顕著な差異を有するものであるから,外観上,明確に区別できるものである。

次に,称呼については,本願商標から生ずる「ディープレックス」の称呼と,引用商標2から生ずる「プレックス」の称呼を比較したときは,構成音数が異なる等,明確な差異を有するから,明瞭に聴別できるものである。

そして,観念においては,両者はいずれも特定の観念を生じないため,比較することはできない。

そうすると,本願商標と引用商標2とは,観念において比較することができないものの,外観及び称呼において明らかに区別できるものであるから,両者は,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,両者の指定商品の類否について判断するまでもなく,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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