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Trademark Appeal Case

称呼の差異による非類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2020−650016(T2020−650016/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「JD Cloud」の欧文字を横書きしてなり、第42類「Research and development of new products for others;packaging design;design of interior decor;dress designing;computer software design;electronic data storage;cloud computing;creating and maintaining web sites for others;graphic arts design;weighting freight for others.」を指定役務として、2018年(平成30年)7月26日に国際商標登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5458162号商標(以下「引用商標」という。)は、「ジェイビークラウド」及び「JBクラウド」の文字を二段に横書きしてなり、平成23年6月15日に登録出願、第42類に属する別掲のとおりの役務を指定役務として、同年12月16日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、前記1のとおり、「JD Cloud」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成文字は、外観上まとまりよく一体的に表され、当該文字から生ずる「ジェイディークラウド」の称呼も、格別冗長というべきものでなく、無理なく一連に称呼し得るものである。

そして、その構成中の「Cloud」の文字が、「雲、雲状のもの」(「ジーニアス英和大辞典」)の意味を有するとともに、「それを提供するサーバーなどについて意識することなく、ネットワークを通じて様々な場所から利用可能なコンピュータのリソース。」の意味を有する語(「広辞苑第七版」)として辞書に掲載されているとしても、「JD Cloud」の文字は、一般的な辞書等に採録された成語ではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているというような事情も見いだせないものであることから、特定の観念を生じることのない造語として認識されるというのが相当である。

そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「ジェイディークラウド」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

引用商標は、前記2のとおり、「ジェイビークラウド」及び「JBクラウド」の文字を二段に横書きしてなるところ、上段の「ジェイビークラウド」の片仮名は、下段の「JBクラウド」の文字の読みを表したものと容易に認識されるものであるから、引用商標は、その構成文字に相応して「ジェイビークラウド」の称呼を生じるものである。

また、「ジェイビークラウド」及び「JBクラウド」の文字は、その構成中の「クラウド」の文字が、前記(1)と同じ意味を有する語として辞書に掲載されている(「広辞苑第七版」)としても、構成文字全体としては、いずれも、一般的な辞書等に採録された成語ではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているというような事情も見いだせないものであることから、特定の観念を生じることのない造語として認識されるというのが相当である。

そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「ジェイビークラウド」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標の類否について検討するに、本願商標と引用商標は、それぞれ前記1及び2のとおりの構成よりなるところ、外観においては、その文字種、構成文字、構成態様が明らかに異なるものであるから、判然と区別できるものである。

次に、称呼においては、本願商標から生じる「ジェイディークラウド」の称呼と、引用商標から生じる「ジェイビークラウド」の称呼とは、第3音における「ディ」と「ビ」の差異を有するものであるところ、当該差異音は、いずれも強く響く破裂音であり、かつ、長音を伴って明瞭に発音されるものであるから、これらが称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合、語調、語感を異にし、聴別し得るものである。

さらに、観念においては、本願商標と引用商標とは、いずれも観念を生じないものであるから、比較することができない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、これらを総合して考察すれば、両者は、非類似の商標というのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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