結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2018−900347(T2018−900347/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第6077006号商標(以下「本件商標」という。)は、「BANDA」の文字を標準文字で表してなり、平成29年11月8日に登録出願、第18類「皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,皮革」を指定商品として、同30年7月19日に登録査定され、同年8月31日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標が商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたとして引用する国際登録第1418780号商標(以下「引用商標」という。)は、「BANDA」の文字を横書きしてなり、2017年(平成29年)8月23日にEuropean Unionにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年12月18日に国際商標登録出願され、第18類「Bags; roller bags; shoe bags; backpacks; rucksacks; handbags; luggage; luggage bags; carrying bags; umbrellas; semi-processed or unprocessed leather; purses; wallets.」及び第28類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、令和2年4月24日に日本国において設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
申立人は、本件商標は、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
本件商標と引用商標は、いずれも「BANDA」の英文字からなるから、外観及び称呼「バンダ」において類似のものである。したがって、両商標は類似の商標である。
そして、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものを含んでいるものである。
さらに、引用商標は、本件商標より先願権発生日(優先日)が先である。
したがって、本件商標は、引用商標が我が国において登録された場合には、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものとなるものである。
当審において、商標権者に対して、「本件商標は、その指定商品中『かばん類,袋物,傘,皮革』について、同一又は類似の商品について使用をする同一又は類似の商標について異なった日に二以上の商標登録出願があったときに、最先の商標登録出願人でない者(商標権者)が商標登録を受けたものといわざるを得ず、商標法第8条第1項に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。」旨の取消理由を令和元年5月21日付けで通知した。
商標権者は、前記第4の取消理由に対して、令和元年6月19日付けの意見書をもって、要旨以下のとおり意見を述べた。
引用商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その商標登録出願について拒絶査定が確定したときは、初めからなかったものとみなされる。よって、本件商標の登録は商標法第8条第1項に違反しないものである。
(1)商標法第8条第1項は、「同一又は類似の商品又は役務について使用をする同一又は類似の商標について異なつた日に二以上の商標登録出願があつたときは、最先の商標登録出願人のみがその商標について商標登録を受けることができる。」と規定しているので、以下、各要件について検討する。
(2)指定商品の類否について
本件商標又は引用商標の指定商品は、前記第1又は第2のとおりであるところ、本件商標の指定商品中「かばん類,袋物,傘,皮革(「革ひも,毛皮」を除く。)」と、引用商標の指定商品中「Bags; roller bags; shoe bags; backpacks; rucksacks; handbags; luggage; luggage bags; carrying bags; umbrellas; semi-processed or unprocessed leather; purses; wallets.」(参考訳「バッグ,キャスター付きバッグ,靴袋,バックパック,リュックサック,ハンドバッグ,旅行かばん,旅行用かばん,キャリーバッグ,傘,半加工又は未加工の革,財布,財布」)とは、同一又は類似の商品と認められる。
(3)商標の類否について
ア 本件商標は、前記第1のとおり「BANDA」の文字を標準文字で表してなるところ、該構成文字に相応して「バンダ」の称呼を生じるものである。
また、本件商標と同じ綴り字の「banda」がスペイン語で「飾り帯」等の意味を有するものであるが、該語は我が国において広く親しまれた語とはいえないものであるから、本件商標から特定の観念は生じないものというのが相当である。
イ 引用商標は、前記第2のとおり「BANDA」の文字を横書きしてなるところ、該構成文字に相応して「バンダ」の称呼を生じるものであって、前記アと同様に特定の観念は生じないものというのが相当である。
ウ そこで、本件商標と引用商標とを比較すると、両商標は外観において共に全て大文字で書された「BANDA」の綴りを共通にし、「バンダ」の称呼を同じくするものであり、観念において相違があるものではない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観において共通し、称呼が同一であって、観念において区別することができないから、互いに相紛れるおそれのある類似のものと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標と引用商標とは、類似の商標といわなければならない。
(4)最先の出願人について
本件商標は、前記第1のとおり平成29年11月8日に登録出願されたものであり、引用商標は、前記第2のとおり2017年(平成29年)8月23日にした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し国際商標登録出願されたものであるから、本件商標よりも引用商標が先願と認められる。
そうすると、引用商標に係る商標登録出願人が最先の商標登録出願人といわなければならず、かつ、同人と本件商標に係る商標登録出願人(商標権者)とは同一人ではない。
(5)小括
以上のとおりであるから、本件商標は、その指定商品中「かばん類,袋物,傘,皮革(「革ひも,毛皮」を除く。)」について、同一又は類似の商品について使用をする同一又は類似の商標について異なった日に二以上の商標登録出願があったときに、最先の商標登録出願人でない者(商標権者)が商標登録を受けたものといわざるを得ず、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものである。
商標権者は、引用商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その商標登録出願について拒絶査定が確定したときは、本件商標は商標法第8条第1項に違反しない旨主張する。
しかしながら、引用商標は、前記第2のとおり、令和2年4月24日に設定登録され、その指定商品に本件商標の指定商品と同一又は類似の商品を含み、現に有効に存続しているものであるから、上記主張は採用することができない。
そうすると、本件商標は、その指定商品中「皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,携帯用化粧道具入れ,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,革ひも,毛皮」について、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものということはできない。
また、本件商標について、その指定商品中「皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,携帯用化粧道具入れ,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,革ひも,毛皮」についての登録が商標法第43条の2各号のいずれかに該当するというべき事情は見いだせない。
以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中「かばん類,袋物,傘,皮革(「革ひも,毛皮」を除く。)」については、商標法第8条第1項の規定に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
しかし、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、その登録を取り消す理由がないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。