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Trademark Appeal Case

商標使用の立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2019−300196(T2019−300196/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。
審判費用は,請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4007743号商標(以下「本件商標」という。)は,「APPGALLERY」の欧文字を横書きしてなり,平成7年3月6日に登録出願,第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を含む第9類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として,同9年6月6日に設定登録されたものである。

なお,本件審判の請求の登録日は,平成31年3月27日である。

第2 請求人の主張

請求人は,商標法第50条第1項の規定により,本件商標の指定商品中第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」についての登録を取り消す,審判費用は被請求人の負担とする,との審決を求め,その理由を次のように述べ,証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

本件商標は,その指定商品中第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」について,継続して3年以上日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから,商標法第50条第1項の規定により,その登録は取り消されるべきものである。

なお,請求人は,被請求人提出の審判事件答弁書に対して,何ら弁駁していない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は,結論同旨の審決を求めると答弁し,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証を提出した。

1 答弁の理由

商標権者は,本件審判請求の登録前3年以内に我が国においてその請求に係る指定商品中「電子応用機械器具及びその部品」に含まれる商品「電子計算機用プログラム」について本件商標を使用している。

(1)乙第1号証は,2016年4月ないし2019年2月の間に商標権者がプログラムソフトウェア「APPGALLERY」(以下「本件商品」という。)を出荷した出荷実績中,顧客から開示許可を得た一覧表である。

(2)乙第2号証及び乙第3号証は,本件商品を2018年8月30日に「いわでやま農業協同組合」に,及び2017年9月26日に「香川県農業協同組合」に送った「送品御案内状」であり,前記(1)の出荷実績一覧表で確認できる。この商標の使用は商標法第2条第3項第8号に該当する。

(3)乙第4号証は,プログラムプロダクト「R−15991−11 01−03 APPGALLERY Spreadsheet−Control」の「リリースノート」であり,乙第5号証のCD−ROMを提供媒体としたものである。6頁にその事実が確認できる(出荷開始可能日:2017年1月4日)。この商標の使用は商標法第2条第3項第8号に該当する。

(4)乙第5号証は,乙第4号証のプログラムプロダクト「R−15991−11 01−03 APPGALLERY Spreadsheet−Control」を格納したCD−ROMの印刷面である。この商標の使用は商標法第2条第3項第1号又は同項第8号に該当する。

(5)乙第6号証は,乙第4号証で説明したCD−ROMのインストール画面遷移である。この商標の使用は商標法第2条第3項第8号に該当する。

(6)乙第7号証は,商標権者のWebサイトに載せられた「元号変更時の影響について」の頁である。当該頁は,2017年12月14日に新規作成及び公開され,直近で2019年4月26日に更新されたものであるが,この「更新履歴」中に「2018/08/07 影響製品一覧の『APPGALLERY』,『XMAP3』の内容を更新しました。」との掲載が確認できる。この「影響製品一覧」の目次の一番上にも「APPGALLERY」の記載が確認できる。この商標の使用は商標法第2条第3項に該当する客観的事実が確認できる使用である。

2 むすび

以上のとおり,本件商標は,本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者により本件請求に係る指定商品について使用されている。

第4 当審の判断

1 被請求人提出の乙各号証及び同人の主張によれば,次のことが認められる。

(1)乙第5号証はCD−ROMの印刷面の写しであり,印刷面の上段に「PROGRAM\PRODUCT」の文字,中段右に「2017.01」及び「HITACHI」の文字,下段に「APPGALLERY Spreadsheet−Control」の文字が記載されている。

(2)上記(1)からすれば,当該CD−ROMは,上段の「PROGRAM\PRODUCT」の文字などから,それが「電子計算機用プログラム」であり,中段右の「2017.01」及び「HITACHI」の文字から,商標権者が2017年(平成29年)1月に製造したものとみるのが自然である。

さらに,下段の「APPGALLERY Spreadsheet−Control」の文字は,当該CD−ROMの商標として機能しているものといえる。

(3)そうすると,商標権者は平成29年1月に「電子計算機用プログラム」(以下「使用商品」という。)に商標「APPGALLERY Spreadsheet−Control」(以下「使用商標」という。)を付したということができる。

2 上記1によれば,以下のとおりである。

(1)使用者について

上記1(2)のとおり,当該CD−ROMには,「HITACHI」の文字が記載されており,これは,被請求人(商標権者)の略称であるから,本件商標を使用している者は,商標権者である。

(2)使用商標を付した時期について

商標権者が使用商標を付した時期は,日にちまでは特定できないものの,上記1(2)のとおり平成29年1月に付したものといえ,本件審判の請求の登録(登録日 平成31年3月27日)前3年以内のものである。

(3)使用商品(電子計算機用プログラム)について

上記第2のとおり本件審判の請求に係る指定商品は,第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」であり,使用商品(電子計算機用プログラム)は本件審判の請求に係る指定商品中,「電子応用機械器具及びその部品」に含まれるものである。

(4)使用商標について

使用商標は,上記1(3)とおり「APPGALLERY Spreadsheet−Control」の文字からなるものであり,その構成中「Spreadsheet」の文字は,「表計算ソフトウェア(プログラクム)」の意味を有する語であり,「Control」の文字は,「統制,管理」の意味を有する語であるから,これらの文字が,「表計算ソフトウェアの管理(統制)」程の意味合いを表す部分であることから,単に商品の品質を表すものと認識されるものであって,自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものであるから,これを除く「APPGALLERY」の文字部分が独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当である。

そして,該「APPGALLERY」の文字は,上記第1のとおり「APPGALLERY」の文字からなる本件商標とつづりが同一であって,外観,称呼が同一又は類似であるから社会通念上同一の商標と認められるものである。

(5)小括

上記(1)ないし(4)からすれば,商標権者は,本件審判の請求の登録前3年以内に,日本国内において本件審判の請求に係る指定商品に含まれる「電子計算機用プログラム」に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付した(商標法第2条第3項第1号に該当。)と認められる。

なお,請求人は,上記第3の被請求人の答弁に対し何ら弁駁していない。

3 まとめ

以上のとおりであるから,被請求人は,本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者が本件審判の請求に係る指定商品について,本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていることを証明したといわなければならない。

したがって,本件商標の登録は,商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって,結論のとおり審決する。

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