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Trademark Appeal Case

エアーサイクルシステムの記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第21000号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「エアーサイクルシステム」の片仮名文字を標準文字により表してなり、第7類「家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー」を指定商品として、平成10年7月10日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『エアーサイクルシステム』の片仮名文字を書してなるが、その構成中『エアー』の文字は『空気』等の意味合いであり、『サイクル』の文字は『循環、循環させる』等の意味合いであり、また業界において『システム』の文字が『機能、方式』等の意味合いであることから、これより全体として『空気循環方式を機能として持つ商品』であることを容易に想起させ、これを本願指定商品中、前記に照応する商品に使用する場合は、単にその商品の品質等を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記に照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり「エアーサイクルシステム」の片仮名文字を横書きしてなるところ、「エアー」の文字と「サイクル」の文字と「システム」の文字が結合したものと認識され、それらの語は、「空気」、「循環、周期」及び「方式」等の意味合いで親しまれているといえるものである。

しかして、例えば、1998年1月1日自由国民社発行「現代用語の基礎知識1998」によると、847頁の「自然換気型住宅」の欄に「エアーサイクル(air cycle)方式は、床から壁を通って屋根裏まで空気が通るようになっており、冬は南側の太陽で暖まった空気が屋根裏を通って北側の壁の間を降りるようにできており、家中に暖かい空気が回るようになっている。」との記載が認められる。

また、株式会社ジー・サーチの提供に係る「G−Searchの新聞情報データベース」をみるに、1998年11月9日付共同通信 共K038経済0203には、「商品ニュース モップ感覚の電気掃除機」との見出しのもと「松下電器産業は・・・排気を掃除機内で循環させる『排気循環方式』を採用し、小さい吸い込み能力でも高い集じん効果が得られるようにした。」と、1999年1月28日付日経流通新聞の18頁には、「東芝の掃除機 『サイクル小僧』−運転時の排気臭おさえる(開発トピックス)」の見出しのもと「排気を掃除機内で循環、掃除面に吹き付けてゴミを浮かせる力に使うという方式が登場した。・・・排気がゴミやホコリを吹き飛ばしてしまうことや、独特の異臭が強くなるというマイナスの要素も大きくなった。これを一気に解消させたのが『エアサイクルシステム』と呼ぶ排気循環方式だ。排気を循環させるという発想は昭和三十年代からあったというから、アイデアそのものに目新しさはない。」と、2000年2月5日付朝日新聞の東京夕刊6頁には、「進化する掃除機 使いやすさひと工夫、機能しぼって新型競う」との見出しのもと「家電各社が新方式、新型の家庭用の電気掃除機を昨年来、次々と発売しています。・・・最近話題になっているのが排気循環方式の掃除機。三洋電機が昨年九月に発売し、東芝は今年三月一日から売り出す。・・・三洋の『ジェットターン』は、ゴミを吸い込んだ空気の八割が本体から吸い込み口(ヘッド)にもどり、再びゴミを吸い込んで循環する。パイプ、ホースが二重になっていて、内側を吸気、外側を排気が流れる。」とそれぞれ記述されていることが認められる。

以上によれば、空気の循環を利用した「エアーサイクル(air cycle)方式」の住宅があること、また、電気掃除機においては、家電各社が新方式、新型の家庭用の電気掃除機を次々と発売しており、その中でも話題となっているのが、昭和三十年代から発想があった排気を循環させるものであり、現在では、ゴミを吸い込んだ空気が本体から吸い込み口にもどり、再びゴミを吸い込んで循環させる排気循環方式のものが販売されている事実が認められる。

上記実情からして、本願商標は、これをその指定商品中「排気循環方式の家庭用電気掃除機」について使用した場合には、その掃除機が前記排気循環方式のものであることを容易に理解、認識させるに止まり、結局、商品の品質を表示したものであって、自他商品の識別機能を有しないものといわなければならない。また、これを前記方式でない家庭用電気掃除機について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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