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Trademark Appeal Case

記号と略語の結合の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第18061号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、後掲に示すとおり「J−FAX」、「ジェイファックス」の文字を上下二段に横書きしてなり、第9類「電気通信機械器具,録音済み磁気テープ・磁気カード,その他のレコード,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・光ディスク・光磁気ディスク・コンパクトディスク・磁気テープ,その他の電子応用機械器具及びその部品,遊園地用機械器具,新聞・雑誌・書籍・地図・図面・写真を録画した磁気ディスク・光ディスク・光磁気ディスク・コンパクトディスク・磁気テープ,その他の録画済みビデオディスク及びビデオテープ,家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として、平成10年6月11日登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、「ファクシミリ」を表す語として使用されている「FAX」「ファックス」の文字に、商品の品番、等級等を表示する記号、符合として採択使用されているアルファベット一文字とその表音を片仮名で表した「J」「ジェイ」の文字を欧文字部分についてはハイフン「−」を介して「J−FAX」「ジェイファックス」と書してなるものであるから、これをその指定商品中、「ファクシミリ」について使用するときは、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成後掲に示すとおり、「J」及び「FAX」の欧文字をハイフンを介して「J−FAX」と表し、同文字下部に、その表音と認められる「ジェイファックス」の片仮名文字を表してなるものである。

しかして、一般に欧文字の1文字ないし2文字は、商品の規格、品番等を表すための記号又は符号として商取引上類型的に採択使用されており、本願指定商品を取り扱う家電・情報メディア商品関連等の業界においても例外でなく、例えば、メーカー各社のセールスマンカタログ等によれば、「HCT−R500、CET−B3」(電話機)、「L−800」(ファクシミリ)(株式会社日立製作所)、「SPP−C7、IT−C1」(電話機)(ソニー株式会社)、「SFX−P90CL、SFX−45M」(ファクシミリ)(三洋電機株式会社)等の如く、欧文字1文字ないし2文字を記号・符号表示として取引上普通に使用している事実が認められる。

そして、同後半の「FAX」の文字部分は情報通信分野のみならず、社会一般において「FACSIMILE」(電送写真、ファクシミリ)を表す略語(ファクス)として理解され、かつ、普通に使用されていることはすでに顕著な事実である。

さらには、本願商標と同様に欧文字1文字ないし2文字と「FAX」とをハイフン「−」を介して結合し、ファックスの種別・型式ないしはその記号表示として、取引上普通に使用している状況が以下の日刊新聞各記事により認められる。

(ア)理経、総合警備保障に全国70カ所を結ぶ最大規模の衛星同報FAXを納入.........・・・全国七十カ所を結ぶ最大規模の衛星同報ファクシミリ「B−FAX」を納入、・・・(1991.09.02付 日刊工業新聞)

(イ)日本イーエヌエスAT&T、全世界にFAXサービス拡大.........国際VAN業者の日本イーエヌエスAT&Tは、蓄積交換型国際ファクシミリサービス「AT&T E−FAX」のサービス対地を全世界に拡大する。・・・(1991.03.29付 同紙)

(ウ)農家と結束強める道具に−全農のファクス430万台普及計画.........・・・全農、経済連、農協の統一ブランドで「Z−FAX」としたこのファクシミリの普及活動は各地域の農協が主体となる。・・・(1988.07.14付 日経産業新聞)

(エ)低料金回線選ぶ電話機、第二電電が発売.........・・・自社ブランドのコードレス・テレホンとファクシミリを販売する。・・・ファクシミリが「D−FAX5」。・・・(1990.11.16付 読売新聞社)

してみると、本願商標をその指定商品中の「ファクシミリ」について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、該商品の種別、型式等を表示したものと理解するに止まり、それをもって何人かの業務に係る商品であるのかを認識することができないものというべきであり、かつ、これを「ファクシミリ」以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号および同法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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