1.本願商標
本願商標は、「バニラ バニラ」の文字を書してなり、第30類「茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,化学調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,穀物の加工品,アーモンドペースト,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,酒かす」を指定商品として、平成10年1月13日に登録出願されたものである。
2.原査定の理由
本願商標は「バニラを使用している商品」であることを強調しているにすぎないものと認められる「バニラ バニラ」の文字を、普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願の指定商品中、例えば「バニラエッセンスを使用してなるミルクティー・ココア・アイスクリームのもと・即席菓子のもと,バニラの種実を使用した菓子・パン」等、前記文字に相応する商品に使用するときは、単に商品の品質、原材料を表示するにすぎないものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3.当審の判断
「バニラ」はメキシコ原産のツル性の蘭科の植物より採取される香料、香油であり、これがアイスクリーム、砂糖、ケーキ等の原材料として使用されていることは、取引者、需要者間に良く知られているところである(「パン・洋菓子辞典」パン・洋菓子辞典編纂会、昭和55年9月10日初版発行、553頁、「調理用語辞典」社団法人全国調理師養成施設協会、平成4年3月3日第一版第10刷発行、834頁)。
そして、本願商標は「バニラ バニラ」と「バニラ」の語を繰り返して表してなるものと認められるものであるが、このように原材料名「バニラ」を二度繰り返して表した本願商標に接する取引者・需要者は、「バニラ」が前述のように洋菓子類の原材料に広く使用されている実状よりすれば、これを造語というよりは、単に当該商品の原材料を表しているにすぎないものと理解、認識するに止まるものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標をその指定商品中「バニラを原材料に使用したアイスクリーム・ケーキ」等の商品に使用しても、単に商品の品質、原材料を表示しているにすぎず、また、これを上記商品以外の商品に使用した場合には、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。