Trademark Appeal Case
外国語称呼の認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第13061号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「CLERC」の文字を書してなり、第14類「貴金属,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品」を指定商品として1997年(平成9年)6月12日フランス国にした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条による優先権を主張して、平成9年12月12日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定の拒絶の理由に引用した登録第587175号商標(以下「引用A商標」という。)は、「くれえる」の文字を書してなり、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉及びその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、昭和35年12月7日に登録出願、昭和37年5月17日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく登録第932097号商標(以下「引用B商標」という。)は、「CLAIRE」の文字を書してなり、第23類「時計、眼鏡、これらの部品及び附属品」を指定商品として、昭和44年6月17日に登録出願、昭和46年10月12日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、「CLERC」の文字を書してなるところ、請求人は、本願商標の称呼は「クレア」であり、これ以外の称呼は生じないとし、その理由について、(1)本願商標は請求人の氏からなるものであって、取引の経験上、商標の所有者の氏からなる商標は、その氏の読み方に合わせて称呼される、(2)人の氏の読み方は、特殊な読み方をされることがあり、一方、我が国の需要者は「CLERC」の文字を「クレア」と読んだ場合にフランス語の読み方からしておかしいと認識できる程フランス語に精通していないから、氏と同じ読み方の称呼をもって本願商標を取り扱う、旨主張しているので、まずこの点について判断する。
需要者は、一般に製造者あるいは販売者を常に認識して商品を購入するとは限らないし、さらに、販売者等の名称の読み方を常に知っているとは限らない。したがって、販売者等がその名称を商標に採択したとしても、需要者が必ず商標採択者の意図する称呼を直ちに認識するとはいえず、その文字の本来の読み方によって称呼される場合も決して少なくないというべきである。
また、本願指定商品のようにいわゆるファッション関連の商品を取り扱う業界において、フランス語がしばしば商標等に用いられている実情があり、商標がフランス語によるものと認識される場合は、フランス語の読み方によって称呼される場合も決して少なくないというべきである。
そうすると、本願商標の「CLERC」の文字は、「聖職者」等を意味し、「クレール」と発音されるフランス語に相当するから、本願商標からは、「クレール」の称呼を生ずるものというべきであり、「クレア」以外の称呼を生じないとする請求人の主張は採用できない。
一方、引用A商標は、「くれえる」の文字を書してなるものであるから、「クレエル」の称呼を生じ、フランス語の「CLAIRE」あるいは「CLERC」を想起させ得るものといえる。
引用B商標は、「明るい」等の意味を有するフランス語である「CLAIRE」の文字を書してなる語であるあるから、「クレール」の称呼を生ずるものといえる。
そうとすれば、本願商標と引用B商標は、「クレール」の称呼を共通にするものであり、また、引用A商標の「クレエル」の称呼は、「レエ」の部分が二重母音となることから、全体として「クレール」のように発音、聴取され、「クレール」の称呼とは、同一に近いものと認められる。
してみれば、本願商標と引用A商標とは、外観上相違するとしても観念において関連性を有し、称呼において類似する類似の商標と認めらる。また、本願商標と引用B商標とは、外観、観念上相違するとしても、「クレール」の称呼を共通にする類似の商標と認められる。かつ、本願商標と引用A商標及び引用B商標の指定商品は同一又は類似のものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は妥当であり、本願はこの拒絶の理由によって、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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