Trademark Appeal Case
地球にやさしいの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第6328号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、「地球にやさしい」の文字を横書きしてなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具を除く),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(乗馬靴を除く),乗馬靴」を指定商品として、平成8年10月16日に登録出願されたものである。
2.原査定の理由
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『地球にやさしい』の文字よりなるところ、近年においては地球環境保護が強く叫ばれ、本願の指定商品においても『エコロジーファッション』と称される、ごみ減量化や環境汚染防止の効果を期待される再生繊維や製造過程における廃液のでない繊維等が開発され、地球にやさしい商品であることを特徴とした宣伝・販売が行われていることよりすれば、これに接する需要者は、前記特徴を備えたものであると理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものであると認める。
したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」として本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
本願商標は、「地球にやさしい」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものである。
ところで、1989年(平成元年)より環境庁の指導のもとに、その外郭団体である財団法人日本環境協会は、商品の環境的側面に関する情報を広く社会に提供し、環境に優しくありたいと願う消費者による商品の選択を促すことを目的とした事業のための日常生活を伴う環境への負担の低減などを通じて環境保全に役立つと認められる商品に対して、いわゆる「エコマーク」を付させている。このエコマークのデザインは、両手で優しく地球を包み込んだ図柄とその上にエコマークの趣旨である「ちきゅうにやさしい」の文字を配してなるものである。
そして、該「エコマーク」は、「情報知識imidas'99」(株式会社集英社発行)の「エコマーク」の項(669頁)の記載によれば、「EUやアメリカなど35ヶ国にそれぞれのエコマーク制度があり、我が国でも環境庁の指導の下、財団法人日本環境協会が89年から実施し、98年1月末現在、72類型2,213商品が認定されている。」となっている。
しかして、地球温暖化オゾン層の破壊、砂漠化など緊急を要する壮大な地球規模の環境問題に対処するため、行政、生産者及び消費者が一体となり、環境を汚さず、環境を改善し、捨てても環境を汚さないという環境に配慮したあらゆる分野の商品の開発、商品化に努めている実情がある。
そして、本願指定商品との関係においても、「地球に優しいファッションショー」「素材は植物繊維」と題し、ジャガイモやトウモロコシなどのデンプンから取り出した繊維を使った世界初のファッションショー・・・(平成9年11月20日付毎日新聞地方版20頁参照)、「地球にやさしいファッション」を考えようという「スマートコレクション99」の中で、新聞紙を張り合わせたワンピース(平成11年2月2日付毎日新聞8頁及び同3日付繊研新聞2頁参照)、使用済みのペットボトルを回収してフレーク化して繊維を作り、フリースやバッグ、紳士のドレスシャツ等が商品化された。・・・(平成12年2月2日付繊研新聞11頁参照)、「使用済みのペットボトルから作られた再生ポリエステル100%」「地球にやさしい素材のリサイクルウェア」と説明されたブレザー等の商品(http://www.miya.or.jp/~kuratani/p20-jnp00.htm)等が紹介されている。
そうとすれば、本願商標は、「エコマーク」に表示されている「ちきゆうにやさしい」の文字に通ずる「地球にやさしい」の文字からなるところ、「エコマーク」及び該マークに表示されている「ちきゆうにやさしい」の文字や「地球にやさしい」若しくは「地球に優しい」等の文字は、上述したとおり、我が国国民間において環境汚染防止に関する用語として広く知られ、かつ、本願指定商品との関係においても密接なつながりを有するものということができる。
してみれば、「地球にやさしい」の文字が広く使用され、認識されているとともに、環境汚染防止の効果を期待される再生繊維等が開発、商品化され、かつ、地球にやさしい商品であることを特徴とした宣伝・販売が広く行われていると認められる以上、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は、前記特徴を備えた商品であると理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認められ、自他商品の識別機能を有しないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定は妥当なものであって、取り消す限りではない。
なお、請求人は、過去における登録例、審決例を多数挙げて種々述べているが、その登録例は本願商標とは構成態様を異にするものであるばかりでなく、本願商標は上記認定判断を妥当とするものであることに照らし、請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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