sokuhyo

Trademark Appeal Case

氏名商標の識別力立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成8年審判第20886号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本出願に係る商標(以下、「本願商標」という。)は、後掲したとおり「MORITA」の欧文字(同文字中の「I」のみは赤色で表されている。)を表してなり、第7類「金属二次製品加工機械器具,荷役機械器具,包装用機械器具,風水力機械器具,機械要素(陸上の乗物用のものを除く。)」を指定商品として、平成6年2月18日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由

原査定は、『本願商標は、ありふれた氏と認められる「森田」に通じる「MORITA」のローマ文字をいまだ普通の域を脱しない程度に書してなるものであるから、これを本願指定商品に使用しても、自他商品の識別力を有しないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当する。』として、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標の構成並びにその指定商品は、前記したとおりのものであるところ、請求人は、請求の理由において、「本願商標は、建築廃材・廃車等の種々のスクラップを切断処理する金属二次製品加工機械器具(商品名:ギロチンプレス等)に永年使用しており、特に廃材処理業者等の分野において著名であって、本願商標を付した商品は、その需要者、取引者間においては、直ちに本件請求人(登録出願人)の製品であると認識せしめる程度に周知されている」と述べ、甲第1号証及び甲第2号証の1乃至同12(第三者に係る周知証明書、請求人会社に係る登記簿謄本、定款、会社パンフレット、新聞広告、製品パンフレット等)の書証を提出したものである。

(2)上記請求人の主張並びにその提出証拠を検討したところ、それらによってはなお本願商標の登録適格要件の主張・立証は不十分であるとして、請求人に対しその回答又は関連資料の提出のための期間を指定して下記文面による審尋書(平成12年5月16日付)を発したところ、所定の期間を経過するも、請求人は何ら回答するところがなかった。

<審尋書(要旨)>

請求人提出の甲第1号証、甲第2号証の1乃至同12及び原審において提出された3葉の製品パンフレット(甲第3号証の1乃至同3)の各書証を検討するに、つぎの点においてなお不十分であり、それら書証をもって請求人の主張を理由づけるものとは認め難い。よって、摘示した各点について、事情説明を含め明確に回答をし、或いは必要な証拠資料の提出を求める。

(ア)本願商標は、「MORITA」の欧文字よりなるところ、構成中「I」のみは赤色で着色されていることが明らかであって、第三者による証明書等はこれと同一と認め得る商標に基づき作成されるべきものとされるから、法第3条第2項の手続要件に照らし適切でない。

この点において、甲第1号証(大阪商工会議所に係る証明書)及び甲第2号証の4ないし同9に係る書証は不適切である。なお、新聞等の広告記事に関しては当該写真掲載の機械(以下、「本件商品」という。)自体に表示された商標の構成態様について補足説明を要する。また、甲第1号証は本件商品の記載がなく証明の対象を特定し得ないものであるから、すでにこの点において適切さを欠くものである。

(イ)製品パンフレット(甲第2号証の3、同10、同11、同12)及び原審において提出された製品パンフレット(甲第3号証の1ないし同3)は、有力な証拠と認め得るところ、これらパンフレットの作成時期、作成部数等が必ずしも明らかでなく、また、その頒布の地域、期間等も不明であるから、それら印刷物をもって本願商標の本件商品への使用実績を客観的に明らかにし得るものとはいえない。よって、この点に関する資料の補充又は補足説明を求める。

(ウ)法第3条第2項の適用の可否に当たっては、通常の場合、その使用に係る商品のみに具体的に限定されるべきものと解されるところ、本願は、出願当初の指定商品について、全く減縮補正等の手続がされていないから、この点において本願商標はすでにその拒絶を免れないものと認められる。

なお、本件商品は、この間提出された資料をみる限り、「金属スクラップ処理機械器具」と判断される。

(エ)提出された証拠資料を全般的にみると、本件商品の生産台数、生産時期ないしはその販売数量、販売地域等が明らかでなく、かつ、その取引の具体的状況を示す取引書類等の提示もなく、さらに、本件商品に係る業界シェア等の客観的状況も明らかでない。また、一部業界紙への広告掲載は認められるとしても、広告活動の全般的な状況も必ずしも明らかでない。そして、本願商標の本件商品への使用に関し、公的機関、同業者組合及び同業者等による証明を含め第三者による証明も十分なものとはいえない。

(3)結語

上記(1)に述べた請求人の主張に対して行った上記(2)の求釈明は、本件審判の審理を進める上で必要な手続であって正当なものといわなければならない。

そして、これに対して、請求人は何ら応答するところがなく、本願商標の登録適格性ないしは法第3条第2項の適用要件についてその可否を判断することができないものであるから、結局、本願商標を商標法第3条第1項第4号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。