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Trademark Appeal Case

「きえーる」記述性と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2020−900268(T2020−900268/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第6272979号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第6272979号商標(以下「本件商標」という。)は,「きえーる」の文字を標準文字で表してなり,平成31年3月7日に登録出願,第3類「消臭剤(身体用・動物用),消臭効果を有する洗濯用剤,排水管用消臭液」並びに第1類及び第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,令和2年6月23日に登録査定,同年7月27日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,本件商標はその指定商品中,第3類「消臭剤(身体用・動物用),消臭効果を有する洗濯用剤,排水管用消臭液」(以下「申立商品」という。)について,商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから,同法第43条の2第1号により,その登録は取り消されるべきものであると申し立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第7号証を提出した。

1 本件商標「きえーる」は,長音符号である「ー」を外すと「きえる」となり,これについて登録の要件の有無を判断されるべきである。

2 本件商標の指定商品である消臭剤(身体用)は消臭効果を有する商品であって,消臭剤(身体用)を使用することにより,脇の臭いや足の臭い等が消える商品として認識されているものであることから(甲1〜甲7),本件商標の指定商品である消臭剤(身体用)と「きえる」の語との関係においては,何人も「消える」,すなわち商品の用途,効能である消臭効果を有する商品であることを直感するにすぎないものである。

3 したがって,本件商標「きえーる」は,これをその指定商品中,申立商品について使用するときは,「消臭効果を有する商品」であることを直感させ,単に商品の用途,効能,品質を表す標章にすぎないものであることから,商標法第3条第1項第3号に該当する。

第3 当審の判断

1 商標法第3条第1項第3号該当性について

本件商標は,上記第1のとおり「きえーる」の文字からなるところ,当該文字は,辞書等に掲載のないものであって,本件商標の指定商品中,申立商品との関係において,直ちに特定の意味合いを理解,認識させるものではない。

また,申立人が提出した証拠によれば,申立商品を取り扱う業界において,「きえーる」又は長音符号「ー」を除いた「きえる」の文字に係る証拠は見いだせない。

そして,当審において職権をもって調査するも,申立商品を取り扱う業界において,「きえーる」又は長音符号「ー」を除いた「きえる」の文字が,商品の用途,効能,品質を表示するものとして取引上一般に使用されている事実や, 「きえーる」の文字が「霜・雪などがとけて,あとかたもなくなる」等の意味を有する「消える」(「広辞苑 第6版」株式会社岩波書店)の語を示すものとして,取引上一般に使用されている事実は発見できず,さらに,本件商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の用途,効能,品質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

そうすると,本件商標は,特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるとみるのが相当である。

してみれば,本件商標は,これを申立商品について使用しても,商品の用途,効能,品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであるというべきである。

したがって,本件商標は,商標法第3条第1項第3号に該当しない。

2 まとめ

以上のとおり,本件商標の登録は,その指定商品中,申立商品について商標法第3条第1項第3号に違反してされたものとはいえず,他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録を維持すべきものである。

よって,結論のとおり決定する。

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