結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2020−5370(T2020−5370/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「くすのき」の文字を標準文字で表してなり、第35類「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務とし、令和元年5月29日に登録出願されたものである。
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第5357963号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおり、「くすのきや」及び「楠屋」の文字を二段に書してなり、平成22年3月19日に登録出願、第29類、第30類及び第43類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年10月1日に設定登録され、その後、令和2年6月3日に存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
本願商標は、「くすのき」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、「クスノキ科の常緑高木。」を意味する「樟」及び「楠」(出典:株式会社岩波書店「広辞苑第七版」)に通じ、また、「姓氏の一つ。」である「楠木」及び「楠」(出典:同上)に通じるものであり、当該文字に相応して「クスノキ」の称呼を生じ、また、「クスノキ科の常緑高木。」及び「姓氏の一つである楠木及び楠。」の観念を生ずるものと認められる。
これに対し、引用商標は、別掲のとおり、「楠屋」の漢字の上部に、当該2文字と同じ横幅に収まるよう、小さく「くすのきや」の平仮名を書してなるところ、当該構成は外観上まとまりよく一体的に表されており、また、観念上、商標の語尾に「屋」の文字がある場合には、全体として特定の屋号を表現したものと容易に認識させるというのが相当である。
そして、これより生ずると認められる「クスノキヤ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、一連に称呼し得るものであり、他に構成中の「楠」あるいは「くすのき」の文字部分を独立して認識させるとみるべき特段の事情は見出せない。
そうとすれば、引用商標は、その構成文字に相応して、「クスノキヤ」の称呼のみが生じ、「楠屋という屋号」という観念が生ずるものとみるのが相当である。
そこで、本願商標と引用商標について比較検討するに、本願商標より生ずる「クスノキ」の称呼と、引用商標より生ずる「クスノキヤ」の称呼とは、前者が4音構成であるのに対し、後者は5音構成であり、語尾音の「ヤ」の音の有無において差異を有するものである。そして、4音及び5音という短い音構成であることから、その差異音の有無が称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が相違し、明瞭に聴別し得るものというのが相当である。
次に、外観についてみるに、本願商標と引用商標とは、それぞれ上記の構成よりなるから、両者は明らかに差異を有するものである。
また、観念についてみると、本願商標からは「クスノキ科の常緑高木。」及び「姓氏の一つである楠木及び楠。」の観念が生じ、引用商標からは「楠屋という屋号」の観念が生じるから、両者は、観念上区別し得るものである。
してみると、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても、何ら相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。