結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2018−9314(T2018−9314/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「ENVE」の欧文字を標準文字で表してなり、第12類、第18類及び第25類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成28年8月26日に登録出願、その後、本願の指定商品については、原審における同29年8月18日付けの手続補正書、当審における同30年7月5日付け及び令和2年11月24日付けの手続補正書により、最終的に、第25類「サイクリング用被服,サイクリング用ワイシャツ類及びシャツ,サイクリング用ショートパンツ及びショーツ,サイクリング用ジャージー製被服,サイクリング用帽子,サイクリング用ソックス,サイクリング用ジャケット,サイクリング用靴」と補正されたものである。
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の2件であり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4396135号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ENVY」の欧文字と「エンビー」の片仮名とを上下二段に横書きしてなり、平成10年11月30日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として同12年6月30日に設定登録されたものである。
(2)登録第5677851号商標(以下「引用商標2」という。)は、「エンヴィー」の片仮名を標準文字で表してなり、平成25年12月27日に登録出願、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,皮革」を指定商品として同26年6月13日に設定登録されたものである。
(1)本願商標と引用商標2との類否について
本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、引用商標2の指定商品とは類似しない商品になった。
したがって、引用商標2との関係において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。
(2)本願商標と引用商標1との類否について
本願商標は、「ENVE」の欧文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、辞書類に載録された既成語とは認められないものであるから、特定の意味合いを想起させるものではなく、一種の造語として理解されるものである。
そして、特定の意味を有しない欧文字は一般に、我が国において親しまれたローマ字読み又は英語における発音に倣って称呼されることから、本願商標は、「エンベ」の称呼を生じるものである。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「エンベ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
引用商標1は、「ENVY」の欧文字と「エンビー」の片仮名とを上下二段に横書きしてなるところ、下段の片仮名は、上段の欧文字の読みを表したものと容易に理解されるものであるから、その構成文字に相応して、「エンビー」の称呼を生じるものである。
そして、「ENVY」の文字は、「ねたみ、嫉妬」(ベーシック ジーニアス英和辞典 株式会社大修館書店)の意味を有する英語として、一般に親しまれた語であるから、これよりは「ねたみ、嫉妬」の意味合いを理解、認識させ、かかる観念を生じるものである。
そうすると、引用商標1は、その構成文字に相応して「エンビー」の称呼を生じ、「ねたみ、嫉妬」の観念を生じるものである。
そこで、本願商標と引用商標1との類否について検討すると、両商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであって、その構成全体においては一段書きと二段書きという顕著な差異を有するものであり、本願商標と引用商標1の欧文字部分について比較しても、末尾のつづり(「E」と「Y」)が相違するものであるから、視覚的な印象が相違し、外観上、相紛れるおそれはない。
また、本願商標から生じる「エンベ」の称呼と引用商標1から生じる「エンビー」の称呼とを比較すると、両商標は、語頭の「エン」の2音を共通にするものの、語尾における「ベ」と「ビー」の音の差異を有するものであって、共に3音ないし4音という短い音構成の中では該差異が全体の称呼に与える影響は大きいものであり、それぞれを一連に称呼すると語感が相違することから、両商標は、称呼上、相紛れるおそれはない。。
さらに、本願商標からは特定の観念を生じないものであるのに対し、引用商標1からは「ねたみ、嫉妬」の観念を生じるものであるから、観念上、両商標は、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって、本願商標は、引用商標1との関係においては、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号には該当しない。
(3)まとめ
以上によれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。