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Trademark Appeal Case

不使用取消の商標使用要件

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2020−300448(T2020−300448/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5517818号商標の商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5517818号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成24年3月7日に登録出願、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、同年8月31日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、その指定役務について、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者によって、本件審判の請求の登録前3年以内(以下「要証期間」という。)に、日本国内において使用された事実がないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

(2)答弁に対する弁駁

ア 乙第1号証のリクルートのパンフレットの表紙には、本件商標が表示されているが、当該パンフレットには発行年月日等の日付が記載されておらず、要証期間に発行されたものか不明である。

イ また、当該パンフレットには、リクルート等のための会社情報、経営理念、先輩社員からのコメントが記載されているものの、誰にいつ配布されたか不明であり、本件商標の指定役務について使用されている事実が全く記載されていない。

すなわち、当該パンフレットによる本件商標の使用は、単に不使用取消を免れる目的で名目的に商標を使用するかのような外観を呈しているだけであり、役務に関する広告に標章を付して展示又は頒布する行為(商標法第2条第3項第8号)等、商標法上の使用に該当しない。

ウ したがって、被請求人は、要証期間における、本件商標の使用を証明していない。

また、被請求人は、本件商標がその指定役務について使用されていないことに正当な理由があることを明らかにしていない。

3 被請求人の主張

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、審判事件答弁書において要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証を提出した。

(1)答弁の理由

本件商標権者(被請求人)は、コギコギの出店をまだあきらめていない。リクルート等のパンフレット等に使用している(乙1)。

4 当審の判断

(1)ア(ア)被請求人が提出する乙第1号証は、「株式会社スマイルリンクル」の表示を有する表紙以下、「経営理念」、「福利厚生も充実」、「募集職種」などの見出しの下、同社の事業内容等を紹介する冊子であるから、本件商標権者の求職者向けのパンフレット(以下「本件パンフレット」という。)であると認められる。

(イ)本件パンフレットには、同社が関与すると思われる複数の飲食店の店舗名がロゴ(商標)と共に列挙されており、その中に、本件商標と同一の構成よりなる商標(以下「本件使用商標」という。)を店舗名とする飲食店も掲載されているものの、被請求人は同店舗に関して「出店をまだあきらめていない」と陳述している。

(ウ)また、本件パンフレットの頒布の事実や頒布時期を示す証拠の提出はない。

イ 以上を踏まえると、本件商標権者は、自己の求職者向けのパンフレットに本件使用商標を表示するにすぎないから、本件使用商標を飲食店の広告若しくは取引書類、つまり役務「飲食物の提供」に関する広告若しくは取引書類に使用したとは認められない。

また、本件使用商標を店舗名とする飲食店は、被請求人の陳述内容から、営業中又は具体的な開業予定のある店舗ではなく、将来的に漠然と開業意思のある店舗にすぎないと理解できるから、本件パンフレットは同店舗の広告としては具体性を欠くものである。

さらに、本件パンフレットは、頒布の事実や頒布時期が不明であるから、要証期間に頒布されたとは認められない。

したがって、被請求人提出の証拠によっては、要証期間に、本件商標権者が、その指定役務「飲食物の提供」に関する広告若しくは取引書類に、本件商標(本件使用商標)を付して展示又は頒布したと認めることはできない。

ウ その他に、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、要証期間に日本国内において、本件商標をその指定役務について使用をしていることを認めるに足りる証拠の提出はない。

(2)結論

以上のとおり、被請求人は、要証期間に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、本件商標をその指定役務について使用をしていることを証明したものと認めることができない。

また、被請求人は、その指定役務について本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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