sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼・観念の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2020−1579(T2020−1579/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「ホームズくん」の文字を横書きしてなり,第9類,第35類,第41類及び第42類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成29年11月27日に登録出願された商願2017−155806に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として,令和元年5月15日に登録出願,その後,本願の指定商品及び指定役務については,原審における同年7月17日付け手続補正書により,第9類,第35類,第41類及び第42類に属する別掲1のとおりの指定商品及び指定役務へと補正されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下の2件であり,いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第5125935号商標(以下「引用商標1」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成19年5月9日に登録出願,第35類「フランチャイズ事業の運営及び管理,フランチャイズチェーン加盟店に対する経営の指導及び助言,その他の経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,建築工事又は建築設計等の建築事業に係る顧客情報の提供」及び第41類「建築に関する知識の教授,その他の知識の教授,建築に関するセミナーの企画・運営又は開催,その他のセミナーの企画・運営又は開催,書籍の制作,電子出版物の提供,建築構造設計に関するコンテストの企画・運営又は開催,建築構造設計に関する資格の認定」を指定役務として同20年4月4日に設定登録されたものである。

(2)登録第6146849号商標(以下「引用商標2」という。)は,「ホームズ君すまいの安心フォーラム」の文字を標準文字で表してなり,平成29年10月5日に登録出願,第35類「経営の診断又は経営に関する助言,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,フランチャイズ事業の運営及び管理,フランチャイズチェーン加盟店に対する経営の指導及び助言,建築工事又は建築設計等の建築事業に係る顧客情報の提供,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,建築に関する知識の教授,その他の知識の教授,建築構造設計に関する資格の認定,セミナーの企画・運営又は開催,建築に関するセミナーの企画・運営又は開催,その他のセミナーの企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),建築構造設計に関するコンテストの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)」を指定役務として令和元年5月24日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

ア 本願商標は,「ホームズくん」の文字を横書きしてなるものである。

イ 本願商標の構成中,前半の「ホームズ」の文字部分は,「コナン=ドイルの推理小説シリーズの主人公である私立探偵の名。相棒はワトソン博士。シャーロック=ホームズ。」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)の意味を有し,人の名前の一つとして親しまれているものであり,後半の「くん」の文字部分は,前半の名前につづけて付加された語順から,「友達や目下の人の姓や名,または姓名などに付けて,親しみや軽い敬意を表す。主に男性の用いる語。」(株式会社三省堂 大辞林第三版)を意味する「くん(君)」を表したものと理解されるものである。

そうすると,本願商標は,全体として,その構成文字の語義に相応して,「ホームズ」という名前の人物に親しみを表して「くん」を付したものと認識されるとみるのが相当である。

ウ したがって,本願商標は,その文字に相応して「ホームズクン」の称呼及び「(愛称としての)ホームズ君」程の観念を生じるものである。

(2)引用商標1について

ア 引用商標1は,別掲2のとおり,上段の左側に「ホームズ君」の水色の文字,上段の左側に,虫眼鏡を手に持つキャラクター化した人物の絵柄及び家の骨組みと思しき図形の組み合わせ(以下「引用図形部分」という。),及び下段に「耐震フォーラム」(以下「引用下段部分」という。)の文字を1文字ずつ水色正方形の内側に白抜きで表してなるものを配してなるものである。

イ 引用商標1の構成中,左上の「ホームズ君」の文字部分は,上記(1)イと同様に,全体として,その構成文字の語義に相応して,「ホームズ」という名前に,親しみを表して「君」を付したもの,すなわち,「(愛称としての)ホームズ君」程の観念を生じるものである。

ウ 引用図形部分は,虫眼鏡を手に持つキャラクター化した人物の絵柄及び家の骨組みと思しき図形の組み合わせからなるものの,直ちに特定の事物を想起させるものではないから,引用図形部分からは,特定の称呼及び観念を生じないものとみるのが相当である。

エ 引用下段部分は,「耐震フォーラム」(「耐震」の文字は「フォーラム」の文字に比して,約4倍の大きさで書してなる。)の文字を,1文字ずつ水色正方形の内側に白抜きで表してなるものである。そして,例えば,別掲3の記事のように,「耐震フォーラム」の文字は,「建築物等の耐震性に関するフォーラム」を指称する語としてしばしば使用されているものであって,フォーラムやセミナーの企画・運営等を行う役務又はそれに関連する商品・役務を取り扱う業界においては,「耐震に関するフォーラム」程の意味合いを認識させるにすぎないことから,引用下段部分は,自他役務の識別力を有しないか,又はそれが極めて弱いものというのが相当である。

オ 引用商標1の構成中,左上の「ホームズ君」の文字部分,引用図形部分及び引用下段部分とは,それぞれが視覚的に分離して観察されることに加え,観念的な関連性も見いだすことはできないから,これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいい難く,「ホームズ君」の文字部分と引用図形部分がそれぞれ自他役務の識別力を有するものとみるのが相当である。

カ そうすると,引用商標1は,その要部の一である「ホームズ君」の

文字部分に相応して,「ホームズクン」の称呼及び「(愛称としての)ホームズ君」程の観念を生じるものである。

(3)本願商標と引用商標1との類否

ア 本願商標と引用商標1の要部である「ホームズ君」の文字部分との類否について検討すると,外観においては,末尾の愛称・敬称部分の「くん」又は「君」の各部分の文字の種類が平仮名と漢字とで異なるものの,共に「友達や目下の人の姓や名,または姓名などに付けて,親しみや軽い敬意を表す。主に男性の用いる語。」(株式会社三省堂 大辞林第三版)を意味する「くん(君)」を表したものと直ちに理解されるものであり,それぞれの文字が代替的に用いられることもしばしば行われることから,これらの外観における相違が両商標の差異を特段印象付けるものではない。

イ 称呼においては,両者は,いずれも「ホームズクン」の称呼を生じるものであって,その称呼を共通にするものである。

ウ 観念においては,両者は,いずれも「(愛称としての)ホームズ君」程の観念を生じるものであって,その観念を共通にするものである。

エ 以上によれば,本願商標と引用商標1の構成中の「ホームズ君」とは,外観における相違が両商標の差異を特段印象付けるものではなく,称呼及び観念を共通にするものであるから,取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して,全体的に考察すれば,商品及び役務の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。

(5)本願の指定商品及び指定役務と引用商標1の指定役務の類否

本願の指定商品及び指定役務中の第35類「インターネット利用者の商品需要の動向に関する情報の提供,ウェブサイト上の広告効果の調査並びに分析及びその分析結果に関する情報の提供,顧客の購買動向に関するデータの収集並びにこれらに関する情報の提供,コンピュータデータベースによる顧客データの管理並びにこれらに関する情報の提供,インターネット上のウエブサイトの広告による商品及び役務の販売促進・提供促進のための企画及びその実行の代理並びにこれらに関する情報の提供,商品の販売促進及び役務の提供促進に関する情報の提供,経営の診断又は経営に関する助言並びにこれらに関する情報の提供,市場調査又は分析並びにこれらに関する情報の提供,統計情報の提供,住宅設備・内装設備の商品の販売に関する情報の提供,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理並びにこれらに関する情報の提供,他人の事業のために行う物品の調達及びサービスの手配並びにこれらに関する情報の提供,企業の人事管理のための適正検査並びにこれらに関する情報の提供,リース事業の管理及び運営並びにこれらにコンサルティング及び関する情報の提供,駐車場提供に関する事業の管理及び運営並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,不動産開発事業の管理及び運営並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,ホテル及びリゾート施設事業の管理及び運営並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,店舗の開業・経営に関するコンサルティング及び情報の提供,宿泊施設を提供する事業者の施設事業の運営又は管理並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,エネルギーの価格比較の調査並びにこれらに関する情報の提供,事業の経営効率を上げるための物流に関する調査・分析・予測・管理並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,物流に関する事業の管理及び運営並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,インターネットにおけるショッピングモール事業の運営及び管理並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,インターネットオークションの企画・運営又は開催並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,芸能プロダクションの管理及び運営並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,芸能人のタレント活動の管理並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,マーケティングの支援並びにこれらにコンサルティング及び関する情報の提供,人材募集及び人材管理並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,インターネットを利用したコミュニティサイト事業の管理及び運営並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,宇宙飛行プロジェクトの事業化に関する企画及び実行並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,フランチャイズの事業の運営及び管理並びにこれらに関する情報の提供,消費者及び事業者に対する住宅設備の販売に関する情報の提供,インテリア及びエクステリア用商品の販売に関する情報の提供,消費者及び事業者に対するインテリア及びエクステリア用商品の販売に関する情報の提供,各種保険に関する役務の提供促進のための企画及び運営並びにこれらに関する情報の提供,各種保健代理店事業の運営又は管理並びにこれらに関する情報の提供,自動車・中古自動車・二輪自動車及び中古二輪自動車の販売に関する情報の提供,職業(職種・職務)適性検査の実施・診断及び助言並びにこれらに関する情報の提供,生命保険・損害保険又は医療保険に関する役務の提供促進のための企画及び運営並びにこれらに関する情報の提供,保健事業の管理並びにこれらに関する情報の提供,住環境に関する統計情報の提供,住民の属性に関する統計情報の提供,教育環境に関する統計情報の提供,インタ−ネット上における商業情報の提供,オンラインによる宿泊施設(民家を含む。)を提供する事業の管理並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,リフォームに関する商品の販売に関する情報の提供」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授並びにこれらに関する情報の提供,セミナーの企画・運営又は開催並びにこれらに関する情報の提供,電子出版物の提供並びにこれらに関する情報の提供,図書及び記録の供覧並びにこれらに関する情報の提供,図書の貸与並びにこれらに関する情報の提供,書籍の制作並びにこれらに関する情報の提供,不動産投資又は不動産に関するセミナーの企画・運営又は開催並びにこれらに関する情報の提供,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)並びにこれらに関する情報の提供,イベントの企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),レジャー及びレクリエーション活動の企画・運営又は開催並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,音楽及び芸能のタレントコンテストの企画・運営又は開催並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,芸能人の養成教育並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,宇宙船の操縦訓練並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供」と,引用商標1の指定役務とは,それぞれ同一又は類似の役務である。

(6)小括

以上によれば,本願商標は,引用商標1と類似する商標であり,かつ,本願商標は,引用商標1の指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるから,その他の商標との類否について言及するまでもなく,商標法第4条第1項第11号に該当する。

(7)請求人の主張

請求人は,他の審決例を挙げて,本願商標と引用商標1とは非類似の商標である旨主張するが,商標の類否の判断は,対比する商標について個別具体的に判断されるべきものであるところ,上記審決例は,商標の具体的構成等において本願とは事案を異にするものであり,本願商標と引用商標1については,上記(5)においてした判断のとおりであるから,上記審決例をもってその判断が左右されることはない。

したがって,請求人の主張は採用することができない。

(8)まとめ

以上のとおり,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当し,登録することはできない。

よって,結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。