結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2020−7564(T2020−7564/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,「MCTのチカラ」の文字を標準文字で表してなり,第5類,第29類,第30類,第31類及び第32類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として,平成30年12月19日に登録出願,その後,本願の指定商品については,原審における令和元年6月20日受付の手続補正書をもって,別掲のとおりの商品に補正されたものである。
原査定は,「本願商標は,『MCTのチカラ』の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の『MCT』の文字は,『トリアシルグリセロールのうち構成脂肪酸が炭素数8,10,12程度の中鎖脂肪酸』の意味を有する語であり,『チカラ』の文字は,『ききめ。効能。』の意味を有する『力』の文字を片仮名表記したものと容易に認識されるものである。そして,本願の指定商品を取り扱う業界においては,中鎖脂肪酸の効能を利用した商品が製造,販売されている実情があり,原材料の効能を利用した商品について,『〇〇のチカラ』(○○には原材料名が入る。)の文字が使用されている。そうすると,本願商標は,これをその指定商品に使用するときは,これに接する取引者,需要者をして,『中鎖脂肪酸の効能を利用した商品』であると理解,認識されるというのが相当であり,本願商標は,商品の品質,効能を表示したものとして認識されるといえるものであるから,自他商品の識別標識としての機能を有しないものである。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
本願商標は,上記1のとおり,「MCTのチカラ」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の「MCT」の文字は,「トリアシルグリセロールのうち構成脂肪酸が炭素数8,10,12程度の中鎖脂肪酸」(「生化学辞典」第4版 東京化学同人 844ページ 「中鎖トリアシルグリセロール」の項目参照)の意味を有する語であり,「チカラ」の文字は,「ききめ。効能。」(株式会社岩波書店 広辞苑第七版)の意味を有する「力」の文字を片仮名表記したものである。
そして,「MCT」及び「チカラ」の文字を格助詞「の」により結合した「MCTのチカラ」の文字が,その指定商品との関係において,原審説示の意味合いを暗示させる場合があるとしても,これが商品の品質等を直接的に表示するものと直ちに理解されるとはいえず,むしろ,特定の意味合いを認識させることのない,一種の造語として認識し,把握されるというべきである。
また,「MCTのチカラ」の文字について,当審において職権をもって調査したところ,当該文字が,わずかに使用されているとしても,このことをもって,商品の品質等を直接的に表示するものとして一般に使用されているとまではいえず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると,本願商標は,その指定商品との関係において,商品の品質等を表示するものとはいえず,自他商品を識別する機能を果たし得るものと判断するのが相当である。
したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
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