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Trademark Appeal Case

記述的語を含む結合商標の要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−650052(T2018−650052/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第43類「Restaurant services;carry−out restaurant services;catering services.」を指定役務として、2017年(平成29年)5月2日に国際商標登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5848647号商標(以下「引用商標」という。)は、「EMPIRE」の文字を標準文字で表してなり、平成27年12月8日に登録出願、第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,焼肉料理・海鮮料理およびその他の飲食物の提供」を指定役務として、同28年5月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲のとおり、左向きの牛の図形を配し、該図形の下方に、「EMPIRE」の文字と「STEAK HOUSE」の文字とを上下二段に表してなり、上下段の文字部分の間に二重線を配してなるものである。

そこで、まず、本願商標全体についてみると、その構成態様から、図形部分、「EMPIRE」の文字部分及び「STEAK HOUSE」の文字部分とは、視覚上、分離して看取され得るものであることに加え、それぞれに強い観念上のつながりなども認められず、それぞれを分離して観察することが不自然というべき特段の事情も見いだせない。

次に、文字部分についてみると、「STEAK HOUSE」の文字は、「ステーキ専門店」の意味を有する語(「ジーニアス英和辞典 第5版」から引用。)であるところ、該文字は、役務「飲食物の提供」の一業態を表すものとして一般に用いられていることから、需要者は該文字が役務の質を表したものと理解、認識するとみるのが相当であって、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであるといえる。

他方、「EMPIRE」の文字は、「帝国」を意味する語として、一般に広く知られており、本願の指定役務との関係においては、自他役務の識別標識として機能を果たし得るものであって、該文字部分が、看者に強く支配的な印象を与えるものといえることから、該文字を要部として抽出し、これと引用商標とを比較して、商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。

してみれば、本願商標は、その構成中の要部である「EMPIRE」の文字に相応して、「エンパイア」の称呼を生じ、「帝国」の観念を生じるものである。

(2)引用商標

引用商標は、前記2のとおり、「EMPIRE」の文字を標準文字で表してなるものであり、「エンパイア」の称呼を生じ、「帝国」の観念を生じるものである。

(3)本願商標と引用商標との類否

本願商標と引用商標とを比較すると、両商標は、全体の外観においては相違するものの、「エンパイア」の称呼及び「帝国」の観念を同じくするものであるから、これらを総合勘案すれば、本願商標と引用商標とは、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。

(4)本願の指定役務と引用商標の指定役務との類否

本願の指定役務である第43類「Restaurant services;carry−out restaurant services;catering services.」は、引用商標の指定役務中、第43類「焼肉料理・海鮮料理およびその他の飲食物の提供」と同一又は類似するものである。

(5)請求人の主張について

請求人は、「EMPIRE」の文字部分と「STEAK HOUSE」の文字部分の結合は強固であり、需要者は「EMPIRE STEAK HOUSE」と結合したものをもって初めて本願商標を特定している(第1号証、第7号証〜第21号証)のであるから、「EMPIRE」の文字部分が要部観察されて「エンパイア」の称呼が生じる余地はなく、引用商標と相紛れるおそれはない旨主張している。

しかしながら、請求人提出の上記各号証は、主に2017年10月に、東京都六本木に開店したステーキ専門店を紹介する記事であるところ、記事中に「Empire Steak House(エンパイアステーキハウス)」との一連の表記があることは認められるものの、店舗の紹介記事において、その店舗の名称として正式名称を記載することは一般に行われることであるから、これらの紹介記事において一連に表記されていることは、本願商標の構成中「EMPIRE」の文字部分が需要者に対し自他役務の識別標識として強く支配的な印象を与えるとの上記判断を覆すに足りるものとは認められない。

したがって、請求人の上記主張は採用することができない。

(6)まとめ

以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定役務も引用商標の指定役務と同一又は類似するものである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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