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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2020−8663(T2020−8663/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第44類「医療情報の提供」を指定役務として、平成30年11月30日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。

(1)登録第5438502号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の構成:別掲2のとおり

登録出願日:平成23年3月1日

設定登録日:平成23年9月16日

指定役務:第44類「医療情報の提供」

(2)登録第5680400号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の構成:別掲3のとおり

登録出願日:平成25年12月11日

設定登録日:平成26年6月27日

指定役務:第44類「医療情報の提供」

以下、これらをまとめていう場合は、「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲1のとおり、青色の「MR」の欧文字とオレンジ色の「ai」の欧文字を結合した「MRai」の欧文字とその上部に当該文字に比して小さく青色の「ミライ」の片仮名を書してなるものである。

そして、「MRai」の欧文字は、一般的な辞書等に載録された特定の意味を有する語ではなく、また、この文字が、特定の意味合いを想起させる語として知られているというような事情も見いだせないから、一種の造語として認識されるものである。

さらに、上段の「ミライ」の片仮名は、下段の「MRai」の欧文字の上部に近接して配置されていることから、その読みを表したものと看取される場合があるといえる。

そうすると、本願商標は、その構成中の「MRai」の欧文字部分が、自他役務の識別標識としての機能を有する本願商標の要部と判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、その構成全体から生じる「ミライエムアールエーアイ」の称呼のほか、「ミライ」の称呼及び「エムアールエーアイ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

ア 引用商標1について

引用商標1は、別掲2のとおり、上辺部の丸い凹みに円図形を配した右側に湾曲した三角図形と三角図形の先と交差する四角図形とを、引用商標1の構成の左端下部からその構成中の「My」の文字の上にかけて、「y」の文字中の短い斜め線と一続きになるかのように、少し空けて帯状に連ねた幾何学図形(以下、単に「図形」という(色彩が異なるものを含む。)。)とその右側に「MyRLAi」(構成中の「y」の文字は、「M」の文字、「R」の文字及び「L」の文字と同じ大きさで書され、「M」と「y」の各文字の一部は結合されている。「R」、「L」及び「A」の各文字の一部は結合されており、「A」の横線は記載されていない。「i」の上の「・」は、図形中の円図形と同じ大きさ、同じ高さで書されている。以下同じ。)の欧文字を黒色で横書きにし、当該文字中の「My」の下に「み」の平仮名を、「RL」の下に「ら」の平仮名を、「i」の下に「い」の平仮名を記載してなるところ、その構成中の「み」、「ら」及び「い」の平仮名は、「My」を「み」と、「RLA」を「ら」と、「i」を「い」と、それぞれその読みを表したものと容易に認識されるものである。

そして、「MyRLAi」の欧文字は、一般的な辞書等に載録された特定の意味を有する語ではなく、また、この文字が、特定の意味合いを想起させる語として知られているというような事情も見いだせないから、一種の造語として認識されるものであり、また、上記のとおり、「MyRLAi」の欧文字の直下に配された「みらい」の平仮名は、その読みを表したものと認識されることからすれば、「MyRLAi」の欧文字からは「ミライ」の称呼を生じるものである。

また、図形は、我が国において特定の意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないものであるから、これよりは直ちに特定の称呼及び観念は生じないというのが相当である。

そうすると、引用商標1は、その構成中の図形及び「MyRLAi」の欧文字が、自他役務の識別標識としての機能を有する引用商標1の要部と判断するのが相当である。

したがって、引用商標1は、「MyRLAi」の欧文字に相応して、「ミライ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

イ 引用商標2について

引用商標2は、別掲3のとおり、オレンジ色に彩色された引用商標1と同様の図形及び「MyLAi」(構成中の「y」の文字は、「M」の文字及び「L」の文字と同じ大きさで書され、「M」の文字と「y」の文字の一部は結合されている。「L」の文字と「A」の文字の一部は結合されており、「A」の横線は記載されていない。「i」の上の「・」は、図形中の円図形と同じ大きさ、同じ高さで書されている。以下同じ。)の欧文字を横書きにし、当該文字中の「My」の下に「み」の平仮名を、「L」の下に「ら」の平仮名を、「i」の下に「い」の平仮名を記載し、引用商標2の図形中の湾曲した三角図形、「LA」及び「i」の縦線部分、「ら」及び「い」をオレンジ色で、その他の部分を薄いオレンジ色で描写してなるところ、その構成中の「み」、「ら」及び「い」の平仮名は、「My」を「み」と、「LA」を「ら」と、「i」を「い」と、それぞれその読みを表したものと容易に認識されるものである。

そして、「MyLAi」の欧文字は、一般的な辞書等に載録された特定の意味を有する語ではなく、また、この文字が、特定の意味合いを想起させる語として知られているというような事情も見いだせないから、一種の造語として認識されるものであり、また、上記のとおり、「MyLAi」の欧文字の直下に配された「みらい」の平仮名は、その読みを表したものと認識されることからすれば、「MyLAi」の欧文字からは「ミライ」の称呼を生じるものである。

また、図形は、我が国において特定の意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないものであるから、これよりは直ちに特定の称呼及び観念は生じないというのが相当である。

そうすると、引用商標2は、その構成中の図形及び「MyLAi」の欧文字が、自他役務の識別標識としての機能を有する引用商標2の要部と判断するのが相当である。

したがって、引用商標2は、「MyLAi」の欧文字に相応して、「ミライ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標との類否を検討するに、本願商標と引用商標とは、外観全体が明らかに相違し、また、本願商標の要部である「MRai」の欧文字と引用商標1の要部である図形及び「MyRLAi」の欧文字並びに引用商標2の要部である図形及び「MyLAi」の欧文字との比較においても、図形の有無及びそれぞれの構成態様が著しく相違し、判然と区別し得るものである。

そうすると、本願商標と引用商標は、外観において、類似しないものである。

次に、称呼においては、本願商標から生じる「ミライエムアールエーアイ」、「ミライ」及び「エムアールエーアイ」の各称呼と、引用商標から生じる「ミライ」の称呼とを比較すると、両商標は、「ミライ」の称呼を共通にする場合があるものの、「ミライエムアールエーアイ」及び「エムアールエーアイ」の称呼にあっては、全体の音数及び音構成が異なり、明確に聴別されるものである。

さらに、観念においては、本願商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないから、比較することができない。

以上によれば、本願商標と引用商標とは、「ミライ」の称呼を共通にする場合があり、観念は、比較することができないとしても、これらの外観は、著しく相違し、判然と区別できるものであり、その外観における相違が顕著であることから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標は、引用商標と役務の出所について混同を生じるおそれのない非類似の商標というのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願の指定役務と引用商標の指定役務が同一のものであるとしても、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消を免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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