sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

勝訴(請求認容)

結合商標の要部抽出の可否

審判番号
不服2020−8530(T2020−8530/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「モイスト乳酸菌」の文字を標準文字で表してなり,第30類「乳酸菌を使用した茶,乳酸菌を使用したコーヒー,乳酸菌を使用したココア,乳酸菌を使用した菓子,乳酸菌を使用したパン,乳酸菌を使用した穀物の加工品,乳酸菌を使用したぎょうざ,乳酸菌を使用したサンドイッチ,乳酸菌を使用した中華まんじゅう,乳酸菌を使用したハンバーガー,乳酸菌を使用したピザ,乳酸菌を使用したホットドッグ,乳酸菌を使用したミートパイ,乳酸菌を使用したしゅうまい,乳酸菌を使用したすし,乳酸菌を使用したたこ焼き,乳酸菌を使用した弁当,乳酸菌を使用したラビオリ,乳酸菌を使用した食用酒かす,乳酸菌を使用した米,乳酸菌を使用した脱穀済みのえん麦,乳酸菌を使用した脱穀済みの大麦,乳酸菌を使用した食用粉類,乳酸菌を使用したアイスクリームのもと,乳酸菌を使用したシャーベットのもと,乳酸菌を使用したソフトクリームのもと,乳酸菌を使用したイーストパウダー,乳酸菌を使用したベーキングパウダー,乳酸菌を使用した即席菓子のもと」を指定商品とし,平成30年1月30日に登録出願された商願2018−11707に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として,同年11月9日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,引用した登録第3358067号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成よりなり,平成7年3月23日に登録出願,第30類「菓子及びパン」を指定商品として,同9年11月14日に設定登録されたものであり,その商標権は現に有効に存続しているものである。

3 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は,本願商標の構成中,「モイスト」の文字部分を分離,抽出し,これと引用商標とが類似するとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。

4 当審の判断

本願商標は,「モイスト乳酸菌」の文字よりなるところ,構成各文字が同じ大きさをもって,等しい間隔で表されており,全体として外観上まとまりよく一体的に構成されているものであり,構成文字全体から生じる「モイストニューサンキン」の称呼も,格別冗長なものではなく,よどみなく一連に称呼しうるものである。

そして,本願商標は,その構成中「モイスト」の文字が「湿り気があること。」等の意味を有する語であり,「乳酸菌」の文字は「糖類を分解して乳酸をつくる働きをする細菌の総称。」の意味を有する語(ともに「大辞泉 第2版」株式会社小学館)であるとしても,これらを結合した上記構成においては,特定の意味合いを有する語として知られているとも認められないものである。

さらに,本願商標の構成中,「モイスト」の文字部分のみが,取引者,需要者に対し,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足る事情は見いだせない。

そうすると,本願商標は,その構成全体をもって一体不可分の造語を表したものとして取引者,需要者に認識されるというのが相当であるから,その構成文字に相応して,「モイストニューサンキン」の称呼のみを生じ,特定の観念を生じないものである。

したがって,本願商標から,「モイスト」の文字部分を分離,抽出した上で,「モイスト」の称呼及び「湿った」の観念をも生じるとし,これを前提として,本願商標と引用商標とが類似の商標であるとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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