結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2020−8900(T2020−8900/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「S−MIC」の文字を標準文字で表してなり、第11類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成30年11月20日に登録出願、その後、指定商品については、当審における令和2年9月21日受付の手続補正書により、第11類「アルミ溶解保持炉」と補正されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5077473号商標(以下「引用商標」という。)は、「SMIC」の文字を標準文字で表してなり、平成18年7月12日登録出願、第9類「電熱式はんだ付け装置」及び第11類「リフロー炉」を指定商品として、同19年9月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(1)本願商標
本願商標は、上記1のとおり、「S−MIC」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標は、「S」及び「MIC」の文字を「−」(ハイフン)で結合し、全体としてまとまりよく一体的に表したものと看取されるものである。
また、「S−MIC」の文字は、辞書等に載録されていないことから、特定の語義を有しない一種の造語として認識、把握されるとみるのが相当である。
そして、後半の「MIC」の文字は、特定の観念をもって親しまれた語とはいい難く、特定の語義を有しない一種の造語であると認識、把握されるものであって、大文字3文字からなる欧文字は、構成する各文字より生じる読みで称呼されることから、「エムアイシー」の称呼を生じるというのが相当である。
したがって、本願商標は、その構成文字に相応して「エスエムアイシー」の称呼を生じるものであり、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標
引用商標は、上記2のとおり、「SMIC」の文字を標準文字で表してなるところ、引用商標は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で、全体としてまとまりよく一体的に表したものと看取されるものである。
また、「SMIC」の文字は、辞書等に載録されていないことから、特定の語義を有しない一種の造語として認識、把握されるとみるのが自然である。
したがって、引用商標は、その構成文字に相応して「エスエムアイシー」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標の類否について判断するに、本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念は生じないことから、観念においては比較することができないものの、「エスエムアイシー」の称呼を共通にし、外観においては、「−」(ハイフン)の有無が異なるのみで、「SMIC」のつづりを同一にすることから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、互いに類似する商標というべきである。
(4)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について
ア 本願商標の指定商品である第11類「アルミ溶解保持炉」(以下「本願指定商品」という。)と引用商標の指定商品中、第11類「リフロー炉」(以下「引用指定商品」という。)とが類似する商品であるか否かについて、以下検討する。
本願指定商品は、金型鋳造を行うために用いる商品であって、アルミを加熱して固体から溶融させ、溶かしたアルミが鋳造されるまでに冷えて固まらないよう、一定の温度に保持し、溶かしたままの状態を保つための工業用炉に該当する商品であり、その需要者は、タイヤのホイール等のアルミ製品を製造する者である。
他方、引用指定商品は、ペースト状、クリーム状のはんだをプリント基板の必要な箇所に塗布、印刷し、電子部品を基板上の所定の位置に載せ、基板ごと窯のような設備に入れて、赤外線や熱風などで加熱してはんだを溶かすことにより、電子部品と基板のリフローはんだ付けを行う装置であり、工業用炉に含まれる商品ではない。
そして、引用指定商品の需要者は、プリント基板等の電子部品や電子機器を製造する者であって、引用指定商品の製造を行うメーカーは、工業用炉を製造、販売するメーカーではない。
そうすると、本願指定商品と引用指定商品の一般的、恒常的な取引の実情において、本願指定商品及び引用指定商品は、いずれも製品を製造する目的で使用される商品であるとしても、これらの商品の生産部門、販売部門、原材料、品質及び用途並びに需要者の範囲を共通にするというべき事情は見いだせず、また、これらの商品が完成品と部品との関係にないことも明らかである。
以上からすると、本願指定商品と引用指定商品は、これらに同一又は類似の商標を使用しても、これらの商品が同一営業主の製造、販売に係る商品と誤認混同するおそれのない非類似の商品といわざるを得ない。
イ また、本願指定商品と、引用商標の指定商品中の引用指定商品以外の商品とは、非類似の商品であることが明らかである。
ウ したがって、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものではない。
(5)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であるとしても、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものではないことから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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