sokuhyo

Trademark Appeal Case

PRIMA CLASSEの周知性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2020−16538(T2020−16538/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第18類「擬革,バッグ,革製のかばん及び財布,革製の小銭入れ,革製又は擬革製のキーケース,革製及び人工皮革製のバッグ,ランドセル,ハンドバッグ,財布,札入れ,ヒップバッグ,革及び擬革,傘,日傘及びつえ,皮革製包装用容器,携帯電話機収納付き財布,かばん金具,がま口口金,皮革,革ひも,原革,原皮,なめし革,毛皮,かばん類,袋物,手提げかばん,カード入れ,キーケース,巾着,買物袋,革製旅行用具入れ,クレジットカード入れ(財布),バックパック,旅行かばん,携帯用化粧道具入れ,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」を指定商品として、平成31年12月13日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、地球と思しき図形の下に『PRIMA CLASSE』の文字を横書きしてなるものである。そして、イタリア国ミラノ所在の『アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー』の『PRIMA CLASSE』、『プリマクラッセ』の『かばん類』などの商品は、セレブが使用したこと等により、『かばん類』等の高級ブランドとして1990年代に我が国でも非常に人気を博し、近年、改めて人気を集めている事情がうかがえるものである。また、同情報の商品の紹介記事等においては、『PRIMA CLASSE』、『プリマクラッセ』の文字が使用されており、『PRIMA CLASSE』、『プリマクラッセ』の文字は、イタリア国ミラノ所在の『アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー』の商品を指称する語として、我が国の需要者の間において相当程度広く認識されている実情が認められる。これを踏まえて本願商標をみると、構成中の『PRIMA CLASSE』の文字部分は、イタリア国ミラノ所在の『アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー』が、商品『かばん類』等に使用して、本願商標の登録出願前より、我が国の需要者の間において相当程度広く認識されている商標『PRIMA CLASSE』、『プリマクラッセ』と同一又は類似するものである。そうすると、本願商標は、その構成中に、周知・著名な『PRIMA CLASSE』、『プリマクラッセ』と類似する『PRIMA CLASSE』の文字を、独立看取しうる態様で有しており、これをその指定商品に使用するときは、これがあたかもイタリア国ミラノ所在の『アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー』又は同社と組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものというのが相当である。したがって、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)「PRIMA CLASSE」及び「プリマクラッセ」の文字の周知性について

ア 原査定は、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当する理由として、イタリア国ミラノ所在の「アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー」が、商品「かばん類」等に使用して、我が国の需要者の間において相当程度広く認識されているとする「PRIMA CLASSE」又は「プリマクラッセ」の文字からなる商標(以下「引用商標」という。)を引用している。

イ しかしながら、当審における職権による調査及び原審における参考情報によれば、「アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー」は、別掲2(1)及び(2)のとおり、商品「かばん類」について、「1A CLASSE」(別掲2(1)及び(2)にある画像のとおり、全体的にややデザイン化された文字で表されており、また、「A」の文字は「1」の数字の右上に、下線を伴い小さく配されている。)の標章(以下「使用商標」という。)を使用していることは確認し得るものの、その掲載件数はわずか2件であり、そのうちの1件は英語表記によるものであって、我が国の需要者、取引者に向けた内容とはいい難く、他の1件はブランド紹介であって実際に商品の販売に係る内容ではない。さらに、ウェブサイト上の小売業者(古物商に係るものを含む。)による販売に関する掲載件数は10件と、決して多いものとはいえない(別掲3(1)ないし(10))。

ウ 原審が認定した引用商標の使用状況

原審が認定した引用商標の使用状況は、当審における職権による調査及び原審における参考情報によれば、以下のとおりである。

(ア)新聞記事情報

平成5年(1993年)ないし平成24年(2012年)の間に、6件の新聞記事(重複内容の記事を含む。)において、「プリマクラッセ」又は「プリマ・クラッセ」の文字が、例えば「イタリア人デザイナー、アルビエロ・マルティーニのブランド『プリマクラッセ』」や、「世界地図をモチーフにしたバッグなどで知られる『プリマクラッセ』」のように記載されているものの(別掲5(1)ないし(6))、当該新聞記事の情報は、最も新しいものでも本願商標の出願の日より7年以上前のものであり、また、その掲載件数も、19年間のうちわずか6件であるから、決して多いものとはいえない。

(イ)小売業者(古物商に係るものを含む。)が、「アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー」の商品「かばん類」を販売している実情

小売業者(古物商に係るものを含む。)が、「アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー」の商品「かばん類」を販売している実情については、10件のウェブサイト(別掲3(1)ないし(10))において、「PRIMA CLASSE」、「プリマクラッセ」又は「プリマ・クラッセ」の文字の記載が認められるものの、これらの記載は小売業者(古物商に係るものを含む。)が商品に係るブランドについての説明として用いたものであって、これに対し、「アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー」の商品に用いられている標章として確認し得るものは使用商標であるというのが相当であるし、そもそも、「PRIMA CLASSE」等の文字が記載されている掲載件数は決して多いものとはいえない。

(ウ)「アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー」が商品「かばん類」について使用しているブランドに関する紹介等がされている実情

ウェブサイトにおける、古物商による取り扱いブランドを紹介する記事や、ファッションブランドを紹介する記事において、「PRIMA CLASSE」、「プリマクラッセ」又は「プリマ・クラッセ」の文字の記載は8件認められるものの(別掲2(1)及び別掲4(1)ないし(7))、これらは実際に商品の販売に係る内容を記載したものではない。

エ 上記イ及びウのとおり、「アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー」による「PRIMA CLASSE」又は「プリマクラッセ」の文字からなる引用商標の使用状況は判然としない上、引用商標の使用期間や引用商標が使用された商品の販売実績についても不明であることから、引用商標については、これらの具体的な事実に基づいて、その周知性の程度を推し量ることができない。

オ そうすると、引用商標は、特定の者の業務に係る商品を表示するものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることができない。

(2)本願商標と引用商標との類似性の程度について

本願商標は、上記1のとおり、地球様の図形の下にややデザイン化された「PRIMA CLASSE」の欧文字を横書きしてなるところ、当該欧文字は、イタリア語で「一等」の意味を有する語であるが、我が国において馴染みのない語であって、特定の意味合いを直ちに想起させるものとはいい難いから、これよりは、「プリマクラッセ」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものである。

また、本願商標中、図形部分と文字部分は、互いに接することなく、視覚的に明確に分離して認識できること、及び観念的に密接な関連性を有しているなど、両者を不可分一体のものとして把握しなければならない特段の事情は見いだせないことから、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているものとはいえない。

そうすると、本願商標は、その構成中の「PRIMA CLASSE」の欧文字が自他商品の識別標識としての機能を果たし得る要部として認識され、当該文字部分をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。

してみれば、本願商標の要部である「PRIMA CLASSE」の文字と引用商標とは、その構成文字を共通にする場合があり、外観において同一又は類似する場合があって、ともに「プリマクラッセ」の称呼を生じるものであるから、本願商標と引用商標の類似性の程度は高いものといえる。

(3)本願の指定商品と引用商標の使用に係る商品の関連性の程度、取引者及び需要者の共通性について

本願の指定商品は、上記1のとおり、第18類「擬革,バッグ,革製のかばん及び財布,革製の小銭入れ,革製又は擬革製のキーケース,革製及び人工皮革製のバッグ,ランドセル,ハンドバッグ,財布,札入れ,ヒップバッグ,革及び擬革,傘,日傘及びつえ,皮革製包装用容器,携帯電話機収納付き財布,かばん金具,がま口口金,皮革,革ひも,原革,原皮,なめし革,毛皮,かばん類,袋物,手提げかばん,カード入れ,キーケース,巾着,買物袋,革製旅行用具入れ,クレジットカード入れ(財布),バックパック,旅行かばん,携帯用化粧道具入れ,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」であるのに対し、引用商標の使用に係る商品は、上記(1)のとおり、その使用状況が判然としないものであるから、両者における商品の関連性の程度や取引者及び需要者の共通性について比較することができない。

(4)商標法第4条第1項第15号該当性について

上記(1)ないし(3)のとおり、本願商標と引用商標との類似性の程度は高いといえるものの、本願の指定商品と引用商標の使用に係る商品の関連性の程度、取引者及び需要者の共通性については比較することができない上、引用商標は、イタリア国ミラノ所在の「アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー」の業務に係る商品を表示するものとして、広く認識されているということはできないものである。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が、イタリア国ミラノ所在の「アルヴィエロ マルティニ エス ピー エー」を連想、想起することはなく、その商品が同社又は同社と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるということはできない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

(5)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。