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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2020−8410(T2020−8410/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「LAB DIAMOND」の欧文字を標準文字で表してなり、第14類「ダイヤモンドを用いた身飾品,ダイヤモンド,ダイヤモンドを用いた人工爪用人造宝石」を指定商品とし、平成30年7月31日に登録出願された商願2018−97703に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、令和元年9月11日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6156266号商標(以下「引用商標」という。)は、「LOVE DIAMOND」の欧文字を標準文字で表してなり、平成29年2月24日に登録出願、第14類「ダイヤモンドを使用した宝飾品」を指定商品として、令和元年6月28日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、上記1のとおり、「LAB DIAMOND」の欧文字を標準文字で表してなるところ、「LAB」と「DIAMOND」の文字の間に空白を介してなるものであることから、両者を組み合わせたものと容易に看取、把握されるといえるものである。

そして、本願商標の構成中、「LAB」の欧文字は「実験室、研究所」を意味する「laboratory」の英語の略である「lab」(「ベーシックジーニアス英和辞典」(株式会社大修館書店発行))を大文字表記したものであり、また、その構成中、「DIAMOND」の欧文字は「ダイヤモンド」(前掲書)を意味する語であるが、これらを合わせた「LAB DIAMOND」の文字は、辞書等に載録されている語ではなく、特定の意味合いを有するものとして認識されているというような事情も見いだせないものである。

そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「ラブダイヤモンド」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じないものである。

また、本願商標は、空白を介して上記の両語を結合してなるものと容易に認識されるところ、「LAB」の文字と「DIAMOND」の文字は、視覚上、分離して看取されるものである。

そして、本願商標の構成中、「DIAMOND」の欧文字は、その指定商品との関係においては商品の普通名称又は原材料を表すものと認識されるものであるから、自他商品の識別標識としての機能を有さないか、又は、極めて弱いというのが相当である。

してみれば、本願商標は、その構成中、前半に位置する、「LAB」の欧文字部分が、取引者、需要者に対して商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものということができ、当該文字部分を要部として抽出し、この部分のみを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。

そうすると、本願商標は、構成全体から生じる「ラブダイヤモンド」の称呼のほか、要部である「LAB」の欧文字に相応して「ラブ」の称呼を生じ、「実験室、研究所」の観念を生じるものである。

(2)引用商標

引用商標は、上記2のとおり、「LOVE DIAMOND」の欧文字を標準文字で表してなるところ、「LOVE」と「DIAMOND」の文字の間に空白を介してなるものであることから、両者を組み合わせたものと容易に看取、把握されるといえるものである。

そして、引用商標の構成中、「LOVE」の欧文字は「愛」の意味を有し、「DIAMOND」の欧文字は「ダイヤモンド」の意味を有する、いずれも平易な英単語である。

そうすると、いずれの語も我が国で親しまれた平易な英語であるから、本願商標は、その構成全体から、各語義を組み合わせた「愛のダイヤモンド」ほどの観念を生じるというのが相当であり、また、その構成文字に相応して「ラブダイヤモンド」の称呼を生じるものである。

また、引用商標は、空白を介して上記の両語を結合してなるものと容易に認識されるものであるところ、「LOVE」の欧文字と「DIAMOND」の欧文字は、視覚上、分離して観察されるものである。

そして、引用商標の構成中、「DIAMOND」の欧文字は、その指定商品との関係においては商品の普通名称又は原材料を表すものと認識されるものであるから、自他商品の識別標識としての機能を有さないか、又は、極めて弱いというのが相当である。

してみれば、引用商標は、その構成中、前半に位置する「LOVE」の欧文字部分が、取引者、需要者に対して商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものということができ、当該文字部分を要部として抽出し、この部分のみを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。

そうすると、引用商標は、構成全体から「ラブダイヤモンド」の称呼を生じ、各語義を組み合わせた「愛のダイヤモンド」ほどの観念を生じるものであり、また、その構成中の要部である「LOVE」の欧文字に相応して「ラブ」の称呼を生じ、「愛」の観念を生じるものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標は、上記1及び2のとおりの構成よりなるところ、その全体の外観について検討すると、両商標は、前半部分の語頭の「L」の文字及びその後半部分の「DIAMOND」の文字が共通するとしても、全体の構成文字数は、本願商標は10文字、引用商標は11文字と異なるものであり、また、両商標の前半部分は、語頭以外の構成文字が異なることから、両商標は、外観において、明らかに区別できるものである。また、本願商標の要部である「LAB」の文字と引用商標の要部である「LOVE」の文字との比較においても、構成文字数及び構成文字が異なることから、判然と区別できるものである。

そして、称呼については、本願商標全体から生じる「ラブダイヤモンド」及びその要部から生じる「ラブ」の称呼と、引用商標全体から生じる「ラブダイヤモンド」及びその要部から生じる「ラブ」の称呼とは、共通するものである。

さらに、観念については、本願商標は、その構成全体からは特定の観念を生じないものであるのに対し、引用商標は、その構成全体から「愛のダイヤモンド」の観念を生じるものであるから、両者は相紛れるおそれのないものである。また、本願商標の要部である「LAB」の欧文字からは「実験室、研究所」の観念を生じるのに対し、引用商標の要部である「LOVE」の欧文字からは「愛」の観念を生じることから、両者は観念を異にするものである。

したがって、本願商標と引用商標は、称呼を共通にするとしても、外観において明確に区別し得るものであり、また、観念においても相紛れるおそれのないもの又は異にするものであるから、それらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、相紛れるおそれのない、互いに非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、商標法第4条第1項第11号には該当しない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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