結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第17937号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
1.本願商標
本願商標は、「SSP CO.,LTD.」の欧文字を標準文字で書してなり、平成10年4月7日に登録出願、指定商品については、願書記載の指定商品を、当審において「第32類 飲料用野菜ジュース」と減縮補正しているものである。
2.原査定の拒絶の理由
原査定は、本願商標は、下記のとおり、商標法第4条第1項第7号及び同法第4条第1項第11号に該当し、また、願書記載の指定商品中、一部商品については、同法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない旨認定し、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、出願人の名称と相違するものと認められる文字を書してなるので、これを登録することは穏当でない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
(2)本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第2148416号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲に示したとおり、「SSP」の欧文字を書してなり、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として、昭和62年5月15日に登録出願、平成1年6月23日に設定登録されたものであるが、その後、該登録に係る権利は、平成11年6月23日に存続期間満了により消滅し、平成12年2月24日にその抹消登録がなされたものである。同じく、登録第2148417号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲に示したとおり、「SSP」の欧文字を書してなり、第29類「茶,コーヒー,ココア,清涼飲料,果実飲料,氷」を指定商品として、昭和62年5月15日に登録出願、平成1年6月23日に設定登録されたものであるが、その後、該登録に係る権利は、平成11年6月23日に存続期間満了により消滅し、平成12年3月15日にその抹消登録がなされたものである。同じく登録第2375657号商標(以下「引用C商標」という。)は、別掲に示したとおり、やや図案化された「SSB」の欧文字と、「エスエスビー」の片仮名文字を上下二段に書してなり、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」を指定商品として、昭和63年3月5日に登録出願、平成4年1月31日に設定登録されたものである。同じく、登録第2512635号商標(以下「引用D商標」という。)は、別掲に示したとおり、「SSP」の欧文字を書してなり、第31類「調味料、香辛料、食用油脂、乳製品」を指定商品として、平成2年10月18日に登録出願、平成5年3月31日に設定登録されたものである。同じく、登録第3368488号商標(以下「引用E商標」という。)は、別掲に示したとおり、「SSB」の欧文字を書してなり、第29類「豆、乳製品、食用油脂、食用たんぱく」を指定商品として、平成7年1月30日に登録出願、平成10年1月16日に設定登録されたものである。
(3)本願商標の指定商品中「ビタミンを主成分とする栄養飲料,人蔘エキス・反鼻チンキ等の動植物性生薬エキスを主成分とする栄養飲料」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。
3.当審の判断
(1)我が国における法人が、邦文の名称に相応する英文の別称を使用することは、商取引の実際においてしばしばみられるところである。そして本願商標を構成する「SSP CO.,LTD.」の文字は、当審において提出された甲第6号証の1及び同2によれば、請求人(出願人)の名称を英文で表記したものと認められるものであり、また、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められないから、本願商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものということはできない。
してみれば、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとの拒絶の理由によって拒絶をすべきものとすることはできない。
(2)原査定の拒絶の理由で引用した引用A、B商標の商標権は、商標登録原簿の記載に徴すれば、上記のとおり、存続期間満了により消滅しているものである。
また、本願商標の指定商品は、上記補正の結果、引用D、E商標の指定商品とは、同一又は類似の商品はすべて削除されたと認め得るところである。
さらに、本願商標は、前記に示した構成よりなるものであるところ、その構成中「CO.,LTD.」の文字は、株式組織による会社が、その商号を英文で表示する場合、「株式会社」に相当するものとして普通に用いられるものであるから、本願商標に接する取引者、需要者は、その文字部分を捨象して、前半部の「SSP」の文字部分をとらえて、単にこれより生ずる「エスエスピー」の称呼をもって取引にあたることも否定し得ないから、本願商標は、「エスエスピー」の称呼をも生ずるものというのが相当である。
他方、引用C商標は、やや図案化された「SSB」の文字と、その表音と認められる「エスエスビー」の片仮名文字を二段に書してなるものであるから、「エスエスビー」の称呼を生ずること明らかである。
そこで、本願商標より生ずる「エスエスピー」と、引用C商標より生ずる「エスエスビー」の両称呼を比較するに、両称呼は第5音において音質を異にする「ピ」(両唇を合わせて破裂させる無声子音(p)と母音(i)との結合した音節。)と「ビ」(両唇を合わせて破裂させる有声子音(b)と母音(i)との結合した音節。)の差異を有するものである。
そして、本願商標の「SSP」の文字部分と、引用C商標は、ともに欧文字を綴り合わせてなる一連の成語を形成するものではなく、アルファベット3文字を羅列してなるものであるから、このような場合、発音に際しては一気一連というよりも、一文字一文字を区切って明確に発音されるのが常といえるから、発音上のかかる事情と前述の音の差異とを考え合わせれば、両商標は称呼上相紛れることなく十分区別し得るものというのが相当である。また、本願商標より生ずる他の称呼と引用C商標より生ずる称呼とは類似しないものであること明らかである。
さらに、本願商標と引用C商標は、前記の構成よりみて外観、観念においても相紛れるおそれはない。
そうとすれば、本願商標と、引用C商標とは非類似の商標といわざるを得ず、上記の各登録商標を引用して本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由をもって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
(3)本願商標の指定商品は、上記補正により、原査定で指摘した商品の内容及び範囲が明確でない商品が削除された結果、本願を、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないとした拒絶理由は解消した。
(4)したがって、本願商標は、原査定の拒絶の理由によっては拒絶すべきものとすることはできない。
その他、本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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