結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2020−13655(T2020−13655/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「Ryan」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類、第16類、第25類、第28類及び第35類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成31年3月28日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、原審における令和2年5月20日付けの手続補正書により、別掲1のとおり補正されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、登録第5282651号商標以外の商標は現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5237976号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:平成20年11月19日
設定登録日:平成21年6月12日
指定商品:第28類「人形,おもちゃ」
(2)登録第5282651号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成19年7月12日
設定登録日:平成21年11月20日
指定役務:第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(3)登録第5451409号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
登録出願日:平成23年4月21日
設定登録日:平成23年11月18日
指定商品及び指定役務:第9類「電子計算機用プログラム」、第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具」及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(4)登録第5666313号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲5のとおり
登録出願日:平成25年7月24日
設定登録日:平成26年4月25日
指定商品:「かばん類,袋物,ポーチ,カード入れ,がま口,キーケース,コインケース,財布」を含む第18類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物(「運動用特殊靴・靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。)」
(5)登録第5929159号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
登録出願日:平成28年7月6日
設定登録日:平成29年3月3日
指定役務:「フランチャイズの事業に関する経営の指導及び助言に関する情報の提供,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理」を含む第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(1)本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「Ryan」の欧文字からなるところ、当該文字は「ライアン≪男性名≫」(「研究社新英和大辞典第6版」株式会社研究社)を意味する英語ではあるものの、我が国において一般に馴染みのある語とはいえないことから、取引者、需要者が、直ちに特定の意味合いを理解するとはいい難い。してみれば、当該文字は、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語と認識されるものであるから、本願商標は、特定の観念を生じないものである。
そして、本願商標のように特定の意味合いを認識させない欧文字からなる商標を称呼するときは、我が国で広く親しまれている英語風又はローマ字風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるから、本願商標からは、「ライアン」及び「リャン」の称呼を生じるものとみるのが自然である。
(2)引用商標
ア 引用商標1
引用商標1は、別掲2のとおり、「リアン」及び「LIEN」の文字を二段に横書きしてなるところ、当該片仮名は辞書等に載録されておらず、また、当該欧文字は、「先取特権」を意味する英語(「ジーニアス英和辞典第5版」株式会社大修館書店)及び「綱」を意味するフランス語(「クラウン仏和辞典第7版」株式会社三省堂)であるものの、我が国において一般に馴染みのある語とはいえないことから、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語と認識されるものである。
そして、上段の片仮名は、下段の欧文字の読みを表したものと無理なく理解できるから、引用商標1からは「リアン」の称呼が生じ、特定の観念は生じないというべきである。
イ 引用商標2
引用商標2は、別掲3のとおりの構成からなるものである。
ウ 引用商標3及び5
引用商標3及び5は、別掲4のとおり、リボンからなる図形とその右側に「Lien.」の文字(当該図形及び文字には、オレンジ色、灰色、緑色、紫色の色彩が施されている。)を配した構成よりなるところ、図形部分は、我が国において特定の事物又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないから、当該図形部分からは特定の称呼及び観念を生じないものである。
また、「Lien」の欧文字は、前記アに記載の欧文字と同様に、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語と認識されるものであるから、引用商標3及び5は、特定の観念を生じないものである。
さらに、引用商標3及び5のように特定の語義を有しない欧文字からなる商標を称呼するときは、我が国で広く親しまれている英語風又はローマ字風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるから、引用商標3及び5からは、「リーン」、「リアン」及び「リエン」の称呼を生じるものとみるのが自然である。
エ 引用商標4は、別掲5のとおり、「i」の文字の点を星図形2つで表した「Lien」の文字を横書きしてなるところ、当該文字は、前記ウと同様に特定の観念を生じないものであり、「リーン」、「リアン」及び「リエン」の称呼を生じるものとみるのが自然である。
(3)本願商標の商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標と引用商標2との関係について
引用商標2の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、令和元年11月20日存続期間満了により消滅している。
したがって、本願商標が、引用商標2と類似するとして、商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由は、解消した。
イ 本願商標と引用商標1との関係について
本願商標と引用商標1との外観を比較すると、それぞれの構成各文字の相違により、明らかに区別し得るものであり、相紛れるおそれはない。
次に、称呼においては、本願商標から生じる「ライアン」及び「リャン」の称呼と引用商標1から生じる「リアン」の称呼とは、いずれも2音ないし4音という短い音構成において、称呼の識別上重要な語頭音の差異により、容易に聴別できるものである。
さらに、観念については、両商標ともに特定の観念を生じないから、観念において比較できない。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれがあるとはいえないことから、これらを総合して判断すれば、両商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれはない非類似の商標と判断するのが相当である。
ウ 本願商標と引用商標3ないし5との関係について
本願商標と引用商標3ないし5との外観を比較すると、全体の比較においては図形の有無という顕著な相違があり、また、文字部分の比較においても、それぞれの構成各文字の相違により、明らかに区別し得るものであるから、相紛れるおそれはない。
次に、称呼においては、本願商標から生じる「ライアン」及び「リャン」の称呼と引用商標3ないし5から生じる「リーン」、「リアン」及び「リエン」の称呼とは、いずれも2音ないし4音という短い音構成において、称呼の識別上重要な語頭音の差異により、容易に聴別できるものである。
さらに、観念については、両商標ともに特定の観念を生じないから、観念において比較できない。
そうすると、本願商標と引用商標3ないし5とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれがあるとはいえないことから、これらを総合して判断すれば、両商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれはない非類似の商標と判断するのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標2との関係においては、拒絶の理由は解消し、引用商標1、3ないし5との関係においては、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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