結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2020−17330(T2020−17330/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「グローム」の文字を標準文字で表してなり、第35類及び第43類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務とし、平成31年2月20日に登録出願された商願2019−27324に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、令和2年3月23日に登録出願されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下に掲げるとおりであり、現に有効に存続しているものである。
なお、以下(1)及び(2)をまとめて「引用商標」という場合がある。
(1)登録第5320597号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:「GROM」(標準文字)
登録出願日:平成19年8月14日
設定登録日:平成22年4月30日
指定商品及び指定役務:第35類「アイスクリームショップ・食料品店・レストランの開店及び運営に関する技術的な援助及び助言,フランチャイズ方式による飲食店の事業の管理・経営の診断及び助言」及び第43類「レストランにおける飲食物の提供,カフェテリア及びコーヒーショップにおける飲食物の提供,レストランにおけるアイスクリーム及び乳製品を主とする飲食物の提供,その他の飲食物の提供」を含む第30類、第35類及び第43類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
(2)国際登録第1149531号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
国際商標登録出願日:2012年(平成24年)9月19日
設定登録日:平成25年10月11日
指定役務 :第43類「Restaurant services; cafe and coffee house services; restaurant services featuring the preparation and serving ice cream and dairy products; providing other foods and drinks.」
(1)本願商標について
本願商標は、上記1のとおり、「グローム」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、辞書類に載録された既成語とは認められないものであるから、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるものである。
したがって、本願商標は、その構成文字に相応して、「グローム」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
ア 引用商標1について
引用商標1は、上記2のとおり、「GROM」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、辞書類に載録された既成語とは認められないものであるから、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるものである。
したがって、引用商標1は、ローマ字又は英語の読みに倣い、その構成文字に相応して、「グロム」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標2について
引用商標2は、別掲2のとおり、大きく横書きした「GROM」の文字と、その下に、ごく小さく横書きした「IL GELATO COME UNA VOLTA」の文字を2段に書してなるところ、上段の「GROM」の文字と下段の「IL GELATO COME UNA VOLTA」の文字(以下「下段文字部分」という。)とは、上下の間隔を相当程度広く設けて配置してなり、それぞれの高さや横幅も不ぞろいであり、書体や態様についてもセリフを有する書体とサンセリフの書体とで相違するものであることから、視覚的に分離して看取されるものといえる。
また、上段の「GROM」の文字は、上記アのとおり、「グロム」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
さらに、下段文字部分の構成文字は、イタリア語として辞書に掲載されているものの、我が国においてその読みや意味が親しまれたものとは認められないことから、直ちに特定の称呼及び観念を生じないものというのが相当である。
そうすると、上段の「GROM」の文字と下段文字部分は、観念上のつながりもないものである。
そして、上段の「GROM」の文字は、引用商標2の構成全体において大きな面積を占めることから、上段の「GROM」の文字は、引用商標2に接する需要者に対し、役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる。
してみれば、引用商標2は、その構成中の「GROM」の文字を要部として抽出し、この部分のみを本願商標と比較して、商標そのものの類否を判断することが許されると判断するのが相当である。
したがって、引用商標2は、要部である「GROM」の文字部分に相応して、「グロム」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
ア 外観について
本願商標と引用商標とは、これら構成文字が明らかに相違するものであり、また、本願商標と引用商標1及び引用商標2の要部である「GROM」の文字とは、それぞれ文字種が相違するものであるから、外観上、判然と区別し得るものである。
イ 称呼について
本願商標から生じる「グローム」の称呼と引用商標1及び引用商標2の要部から生じる「グロム」の称呼とは、長音以外の音を共通にするものの、構成音が4音と3音とで異なるものであって、第2音目において長音の有無という差異を有するものであるところ、「グローム」は、第2音目の「ロ」の音が、長音を伴うために最も明瞭に聴取されるのに対し、「グロム」は、平坦に一気に称呼され、第一音目の「グ」の濁音が最も明瞭に聴取されるものであることから、これらの差異が、わずか4音と3音からなる称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合、語調、語感を異にし、称呼上、互いに聴別し得るものである。
ウ 観念について
本願商標と引用商標とは、いずれも観念を生じないものであるから、観念上、比較することはできない。
エ 小括
上記アないしウによれば、本願商標と引用商標とは、観念上、比較できないとしても、外観において、判然と区別し得るものであり、称呼においても、互いに聴別し得るものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、役務の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標の指定役務と引用商標の指定役務との類否について判断するまでもなく、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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