Trademark Appeal Case
3つのゼロの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2020−16808(T2020−16808/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「3つのゼロ」の文字を標準文字で表してなり、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」を指定商品として、令和2年3月17日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は、「3つのゼロ」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、食料品を取り扱う業界において、商品に含まれる栄養素や成分のうち、いずれか3つがゼロである商品について、そのことを強調し端的に表すために、「3つのゼロ」の語が使用されている実情がある。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、そのような商品の特徴を端的に強調して表した語句であると認識するにすぎず、自他商品の識別標識として認識しないというのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「3つのゼロ」の文字を標準文字で表してなり、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」を指定商品とするものである。
ところで、本願の指定商品を含む飲料を取り扱う業界においては、カロリー、糖類、アルコール、保存料等といった栄養成分等を含まない(食品表示基準に基づき「ゼロ(0)」と表示できる場合を含む)飲料について、「含まない」ことを強調するために「□□ゼロ」(□は栄養成分等)といった強調表示が用いられているところ、2008年頃から、健康志向の高まりを背景に、それらの飲料が「ゼロ系飲料」と総称され人気を集めており、「ゼロ系飲料市場」も拡大してきたことがうかがえる(別掲1参照)。
そして、原審において示した別掲2のとおりの使用例に加えて別掲3に示す使用例のように、「3つのゼロ」の文字は、本願の指定商品を取り扱う業界において、上記ゼロ系飲料のうち、何らかの3つの栄養成分等を含まない飲料であるという商品の特長を端的に示す語として、それらの宣伝、広告等を行う際に一般に広く用いられている実情がある。
そうすると、「3つのゼロ」の文字からなる本願商標をその指定商品中、何らかの3つの栄養成分等を含まない飲料について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その商品の特長を端的にうたう宣伝などをする際に広く用いられている語として認識するにとどまり、商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識することはないというべきである。
してみれば、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であり、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、原審において示された使用例は、いずれも「3つのゼロ」を単独で使用するものではなく、「アルコールフリー」等の文字が併記されているところ、本願商標は、「糖類ゼロ」「アルコールフリー」「カロリーゼロ」といった具体的な成分名等の文字をその構成要素に含んでおらず、自他商品識別力を有する旨主張する。
しかしながら、本願商標は、上記のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界における「3つのゼロ」の語の使用状況に鑑みれば、取引者、需要者をして、何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、請求人による上記主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであって、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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