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Trademark Appeal Case

和牛赤身肉ダイエットの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2020−15618(T2020−15618/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標及び手続の経緯

本願商標は、「和牛赤身肉ダイエット」の文字を標準文字で表してなり、第29類「食肉,牛肉,和牛の牛肉,鶏肉,豚肉,肉製品,和牛の肉製品,食用油脂,食用動物性油脂,食用牛脂,和牛の牛脂,鯨脂,食用骨油,豚脂,乳製品,加工水産物,食用たんぱく」、第35類、第41類及び第44類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成31年1月10日に登録出願、その後、本願の指定商品及び指定役務については、原審における令和2年5月3日付け及び当審における同年11月11日付け手続補正書により、第35類の全指定役務、第41類の全指定役務、第44類の全指定役務は削除されたものである。

なお、本願は、令和2年1月15日付けで拒絶理由の通知がされ、同年5月3日付け意見書及び手続補正書、同月7日受付の手続補足書が提出されたが、同年8月5日付けで拒絶査定がされたものである。

これに対して令和2年11月11日に拒絶査定を不服とする審判の請求がされている。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本願商標は、「和牛赤身肉ダイエット」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「和牛」の文字は、「家畜のウシのうち、日本の在来種と、明治以後にヨーロッパなどからの輸入種を使ってこれを改良したものとの総称」を意味し、「赤身」の文字は、「動物の赤い肉」の意味を有し、「肉」の文字は、「動物の、主として筋肉から成る部分」の意味を有し、「ダイエット」の文字は、「(規定食の意)美容・健康保持のために食事の量・種類を制限すること」を意味するものであるから、本願商標は全体として、「和牛の赤身肉を用いたダイエット」ほどの意味合いを認識させるものである。

そうすると、本願商標をその指定役務中、和牛の赤身肉を用いたダイエットに関する役務に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、当該役務が「和牛の赤身肉を用いたダイエットに関するもの」であることを認識するにとどまるから、本願商標は、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示するものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、前記の役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号について

本願商標は、上記(1)のとおり、「和牛の赤身肉を用いたダイエット」ほどの意味合いを認識させるものである。

そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、その商品が「和牛の赤身肉を用いたダイエットに適した商品」であるといった、「和牛の赤身肉を用いたダイエットに関連するもの」という商品の特徴を端的に表す宣伝文句のように認識するにとどまり、また、本願商標を第35類の指定役務中、小売等役務(商標法第2条第2項に規定する役務)に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、その取扱商品が「和牛の赤身肉を用いたダイエットに関連するもの」であるといった、取扱商品の特徴を端的に表す宣伝文句のように認識するにとどまるというのが相当である。

したがって、本願商標は需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものといえるから、商標法第3条第1項第6号に該当し、また、前記の商品又は役務以外の商品又は役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断

本願商標は、「和牛赤身肉ダイエット」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成全体から、原審説示の意味合いを暗示させる場合があるとしても、補正後の指定商品との関係においては、商品の具体的な品質を直接的に表示したものとして直ちに理解されるとはいい難い。

そして、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「和牛赤身肉ダイエット」の文字が、商品の具体的な品質等を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、指定商品の特徴を端的に表す宣伝広告のように認識するなど、本願商標が、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないというべき事情も発見できなかった。

そうすると、本願商標は、その構成全体をもって特定の意味合いを認識させることのない、一種の造語として認識し、把握されるとみるのが相当である。

してみれば、本願商標は、指定商品との関係において、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、また、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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