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Trademark Appeal Case

記号と文字の称呼観念類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2020−900265(T2020−900265/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第6281507号商標の指定役務中「第35類 つけづめ・つけまつ毛・ひげそり用具入れ・ペディキュアセット・まつ毛カール器・マニキュアセット・耳かき・携帯用化粧道具入れ・懐中鏡・鏡袋・化粧用具(「電子式歯ブラシ」を除く。)・つけあごひげ・つけ口ひげ及びヘアカーラー(電気式のものを除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第6281507号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成30年12月18日に登録出願、第35類「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類、並びに第36類、第37類、第39類、第41類、第42類、第43類、第44類及び第45類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、令和2年6月22日に登録査定、同年8月19日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立ての理由において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する商標は、以下の3件(以下、まとめて「引用商標」という。)であり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第6173909号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおり「and and」の欧文字を横書きしてなり、平成30年8月3日登録出願、第3類「せっけん類,香料,薫料,化粧品,歯磨き,つけづめ,つけまつ毛」及び第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」を指定商品として、令和元年8月23日に設定登録されたものである。

(2)登録第6173910号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3のとおり「and」の欧文字と「and」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成30年8月3日登録出願、第3類「せっけん類,香料,薫料,化粧品,歯磨き,つけづめ,つけまつ毛」及び第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」を指定商品として、令和元年8月23日に設定登録されたものである。

(3)登録第6183544号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲4のとおりの構成よりなり、平成30年9月4日登録出願、第3類「せっけん類,香料,薫料,化粧品,歯磨き,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、令和元年9月27日に設定登録されたものである。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)

本件商標は、赤色と黒色の色彩で彩色された記号と欧文字からなる「&and」と書してなる商標であるところ、その態様から「アンドアンド」の自然な称呼が生ずる。

一方、引用商標は、その態様から「アンドアンド」の自然な称呼が生ずるから、本件商標と引用商標は、互いに「アンドアンド」の称呼を共通にする。

また、本件商標の構成中「and」は、「・・・と、・・・や・・・、・・・および、そして・・・、(それに)また」等を意味するところ、等位の接続詞で、本来的な語義としては「語・句・節・文等を対等に結びつける」ことである。そして「and」を表す記号として「&」が一般的に用いられていることは、各種の英語、国語辞書の記載において「and」の記号として「&」が掲載されていること等からも明らかである。そうすると、「&」は「and」と同義であることから、本件商標は、各語の語義から「何かと何かを組み合わせる」「何かと何かとがつながる」程の意味合いが容易に想起される。

一方、引用商標は、各語の語義から、やはり「何かと何かを組み合わせる」「何かと何かとがつながる」程の意味合いが容易に想起されるから、本件商標と引用商標は、互いに同一の観念が想起される。

そして、本件商標の指定役務中の第35類「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、引用商標の指定商品である第3類「せっけん類,化粧品,歯磨き,つけづめ,つけまつ毛」、引用商標1及び2の指定商品である第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」と類似の役務に該当する。

以上を考慮すると、本件商標と引用商標とは、同一の称呼が生じ、同一の観念が想起されることから、互いに類似する商標であり、また、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品とは、互いに類似するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。

4 本件商標に対する取消理由(要旨)

当審において、本件商標権者に対し、「本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、第35類『身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供』については、その登録を取り消すべきものである。」旨の取消理由を令和3年3月11日付けで通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えた。

5 商標権者の意見(要旨)

本件商標権者は、「本件商標において、上記4の取消理由通知における取消対象の指定役務中、第35類『身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供』については、引用商標の指定商品中、第3類『つけづめ,つけまつげ』及び第21類『化粧用具(「電子式歯ブラシ」を除く。)』と類似する部分に限定して、その一部が取り消されるべきである。」旨述べた。

6 当審の判断

(1)本件商標

本件商標は、別掲1のとおり、赤色で表された「&」の記号と「and」の欧文字を横書きした構成からなるところ、構成中の「&」の記号は、並立助詞「...と...」を意味する記号であって、我が国において、「...と...、...や...、...および...」等の意味を有する英語「and」の略語、記号を表すものとして一般に親しまれているものであり、通常「アンド」と称呼されるものである。

そうすると、本願商標は、その構成全体から「アンドアンド」の称呼を生じ、「...と...、...と...」程の観念を生じるものである。

(2)引用商標

ア 引用商標1は、別掲2のとおり、「and and」の欧文字よりなり、前半の「and」と後半の「and」の間に一文字程度の間隔があるとしても、同一の書体をもって、同一の大きさで書され、商標全体としても、まとまり感のある一体的な構成態様で表されており、その欧文字部分全体が一体のものとして認識されるものである。

イ 引用商標2は、別掲3のとおり、「and」の欧文字と「and」の欧文字を二段に書してなり、上段と下段の間に若干の間隔があるとしても、同一の書体をもって、同一の大きさで書され、商標全体としても、まとまり感のある一体的な構成態様で表されており、その欧文字部分全体が一体のものとして認識されるものである。

ウ 引用商標3は、別掲4のとおり、「and」の欧文字と「and」の欧文字を二段に横書きしてなり、それぞれの文字の間に若干の間隔があるとしても、同一の書体をもって、同一の大きさで書され、かつ、「d」の文字の一部が接続して書され、商標全体としても、まとまり感のある一体的な構成態様で表されており、その欧文字部分全体が一体のものとして認識されるものである。

エ そうすると、引用商標は、その構成全体から「アンドアンド」の称呼を生じ、「...と...、...と...」程の観念を生じるものである。

(3)本件商標と引用商標との類否について

本件商標と引用商標は、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、両商標は、外観において、「and」の文字を同じくし、異なる「&」の記号にしても、英語「and」の略語、記号を表すものと容易に看取させるわずかの違いでしかないから、それらの構成は一瞥した限りでは、その違いをほとんど看過してしまうほどに、外観上似通った印象を与えるものということができる。

また、称呼においては、両者は共に「アンドアンド」の称呼を生じるものであるから、称呼上両者は同一であり、観念においても、両者は「...と...、...と...」程の観念を生じるものであるから、観念においても共通する。

そうすると、本件商標と引用商標とは、外観において似通った印象を与え、称呼及び観念を共通にするものであるから、両者の外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。

(4)本件商標の指定役務と引用商標の指定商品との類否について

本件商標に係る指定役務中、第35類「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」中の「つけづめ・つけまつ毛・ひげそり用具入れ・ペディキュアセット・まつ毛カール器・マニキュアセット・耳かき・携帯用化粧道具入れ・懐中鏡・鏡袋・化粧用具(「電子式歯ブラシ」を除く。)・つけあごひげ・つけ口ひげ及びヘアカーラー(電気式のものを除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」、及び「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「本件取消対象役務」という。)と、引用商標の指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品,歯磨き,つけづめ,つけまつ毛」と引用商標1及び引用商標2の指定商品、第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」とは、「小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の役務とその取扱商品及びその類似商品の関係にあり、両者は類似するものである。

(5)小活

上記(1)ないし(4)よりすれば、本件商標と引用商標とは類似する商標であり、本件取消対象役務と引用商標の指定商品とは、類似するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(6)まとめ

以上のとおり、本件に係る商標登録は、その指定役務中、第35類「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」中の「つけづめ・つけまつ毛・ひげそり用具入れ・ペディキュアセット・まつ毛カール器・マニキュアセット・耳かき・携帯用化粧道具入れ・懐中鏡・鏡袋・化粧用具(「電子式歯ブラシ」を除く。)・つけあごひげ・つけ口ひげ及びヘアカーラー(電気式のものを除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」、及び「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」については、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は同条第1項の規定に違反してされたものと認められるから、同法第43条の3第2項の規定に基づいて、取り消すべきものである。

しかしながら、その指定役務中「つけづめ・つけまつ毛・ひげそり用具入れ・ペディキュアセット・まつ毛カール器・マニキュアセット・耳かき・携帯用化粧道具入れ・懐中鏡・鏡袋・化粧用具(「電子式歯ブラシ」を除く。)・つけあごひげ・つけ口ひげ及びヘアカーラー(電気式のものを除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」以外のその余の指定役務については、同法第43条の3第4項の規定に基づいて、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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