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Trademark Appeal Case

要部称呼と周知商標の類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2020−15133(T2020−15133/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標及び手続の経緯

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第35類、第36類及び第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成31年2月4日に登録出願されたものである。

本願は、令和2年1月16日付けで拒絶理由の通知がされ、同年4月6日付けで意見書及び手続補正書が提出され、指定役務については、別掲2のとおりに補正されたが、同年7月16日付けで拒絶査定がされ、同年10月30日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第713589号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲3のとおり、「yokado」の欧文字を表してなり、昭和39年3月12日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同41年7月16日に設定登録されたものである。

その後、同52年1月18日、同61年10月21日、平成9年1月30日、同18年7月18日及び同28年6月21日に、存続期間の更新登録がされ、また、同19年3月14日に指定商品を別掲4のとおりとする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおり、内部を白抜きの曲線で赤と青に区切った台形の下に、当該台形と同じ幅に収まるよう「YOCADO」の欧文字を表し、さらにその下に小さく「よかど」及び「KAGOSHIMA」の文字を2段に表示してなるものであるところ、本願商標を構成する図形部分と文字部分とは、視覚上明確に分離して看取され、それぞれが独立して役務の出所識別標識としての機能を果たし得るものである。

そして、本願商標を構成する文字部分についてみると、「よかど」の平仮名は、その上部にある「YOCADO」の欧文字の読みを表したものと認識させること、「KAGOSHIMA」の文字は「九州地方南部の県」である「鹿児島」を容易に理解させるものであるから、本願指定役務との関係においては、役務の提供場所を認識させること、また、「YOCADO」の文字部分は、辞書等に載録のない語であり、特定の意味合いを認識させるとはいい難いこと、中央に顕著に表されていることからも、当該「YOCADO」の文字部分が、自他役務の識別標識として、看者に強く支配的な印象を与えるものといえる。

そうすると、本願商標の構成中、「YOCADO」の文字部分が自他役務の識別標識としての機能を果たす要部であり、構成文字全体から生じる「ヨカドカゴシマ」の称呼のほか、当該文字部分に相応して「ヨカド」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

一方、引用商標は、別掲3のとおり、「yokado」の欧文字を表してなるところ、職権調査によれば、権利者である株式会社イトーヨーカ堂は、1920年創業の小売業として、2021年3月時点で19都道府県に133店舗の「イトーヨーカドー(Ito Yokado)」と称するスーパーマーケットを展開している企業であって(株式会社イトーヨーカ堂ホームページ 会社概要 https://www.itoyokado.co.jp/company/outline.html)、店舗には「Ito Yokado」の欧文字が掲げられており(株式会社イトーヨーカ堂ホームページ 企業情報 https://www.itoyokado.co.jp/corporate/index.html)、本願指定役務の需要者、取引者にも親しまれたものであると推認される。そして「yokado」の文字は、辞書等に載録のない語であり、インターネット検索サイトで当該文字を検索した結果のほとんどが、引用商標権者に関する情報(甲22)と認められるところである。

また、「イトーヨーカドー(Ito Yokado)」は、例えば、「ヨーカドー前」(マピオン電話帳、https://www.mapion.co.jp/phonebook/M12001/08204/BS0800204/)、「(株)珈琲専科ヨシダ ヨーカドー店」(ホットペッパーグルメ、https://www.hotpepper.jp/strJ001147997/)、「『ヨーカドー』に関するプレスリリース一覧」(PR TIMES、https://prtimes.jp/topics/keywords/%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%89%E3%83%BC)のように、しばしば「ヨーカドー」と略されて用いられていることが認められる。

そうすると、引用商標に接する需要者、取引者は、当該文字からスーパーマーケットのイトーヨーカドーを想起するものとみるのが相当であり、引用商標は、その構成文字に相応して「ヨーカドー」の称呼を生じ、「スーパーマーケットのイトーヨーカドー」の観念を生じるものである。

そこで、本願商標と引用商標の類否を検討すると、外観について、本願商標は、図形、欧文字及び平仮名で構成されており、引用商標はデザイン化された欧文字で表されているから、図形、「よかど」及び「KAGOSHIMA」の文字の有無、「YOCADO」及び「yokado」の綴りにおける「C」と「K」の相違並びにデザインの相違から、両者の外観は明確に区別できるものである。また、本願商標の要部と引用商標の外観についても、「YOCADO」及び「yokado」の綴りにおける「C」と「K」の相違、デザインの相違から、両者の外観は明確に区別できるものである。

次に、本願商標から生じる「ヨカドカゴシマ」の称呼と、引用商標から生じる「ヨーカドー」の称呼を比較するに、「カゴシマ」の音の有無、引用商標の一音目及び三音目の音がいずれも長音であるという差異から、両商標の称呼は明瞭に聴別できるものである。また、本願商標の要部から生じる「ヨカド」と引用商標から生じる「ヨーカドー」の称呼についても、引用商標の一音目及び三音目の音がいずれも長音であるという差異から、両商標の称呼は明瞭に聴別できるものである。

そして、本願商標の全体及び要部からは、特定の観念が生じない一方、引用商標からは、「スーパーマーケットのイトーヨーカドー」の観念が生じるものであるから、両者は、観念においても相紛れるおそれはない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、類似しない商標といわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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