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Trademark Appeal Case

複合商標の要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2021−6570(T2021−6570/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標及び手続の経緯

本願商標は、「B.S.S BALANCE SUPPORT SOLE」の文字を標準文字で表してなり、第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和2年6月16日に登録出願されたものである。

本願は、令和2年10月30日付けで拒絶理由の通知がされ、同3年1月4日受付の意見書が2通提出されたが、同年3月30日付けで拒絶査定がされたものである。

これに対して令和3年5月21日受付で拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

そして、指定商品については、当審における令和3年5月21日受付の手続補正書により、第25類「スリッパ」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続している。

(1)登録第5783065号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成27年3月11日に登録出願、「履物」を含む第25類、「履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類、第18類、第28類、第37類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年7月31日に設定登録されたものである。

(2)登録第5809384号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成27年6月19日に登録出願、「履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同年11月27日に設定登録されたものである。

(3)登録第5809385号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成27年6月19日に登録出願、「履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同年11月27日に設定登録されたものである。

(4)登録第5809386号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲4のとおりの構成からなり、平成27年6月19日に登録出願、「履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同年11月27日に設定登録されたものである。

以下、引用商標1ないし4をまとめていうときは、「引用商標」という。

なお、原査定は、本願商標の構成中、「B.B.S」の文字部分を要部として分離抽出し、さらに、引用商標の構成中からも、それぞれ「BSS」の文字部分を要部として分離抽出したうえで、本願商標と引用商標は類似する商標であるから、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。

3 当審の判断

(1)引用商標について

ア 引用商標1

引用商標1は、別掲1のとおり、青色で「MIZUNO BSS SHOP」(「BSS」の欧文字は、他の欧文字よりもやや大きく表されており、また、最初の「S」には、小さく野球のボールと思われる図形が文字の前面に重なるように表されている。)の欧文字を横書きしてなるところ、これらの文字は、文字の大きさに相違はあるものの、等間隔で外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、また、これより生じる「ミズノビイエスエスショップ」の称呼も、やや冗長ではあるが、無理なく一連に称呼できるものである。

また、引用商標1の構成中、「BSS」の欧文字は、著名性を有するなど、独立して看者に認識されるとみるべき特段の事情も見いだせない。

そうすると、引用商標1は、その構成中に「BSS」の欧文字が表されているとしても、かかる構成全体をもって不可分一体のものとして認識、把握されるものとみるのが相当である。

イ 引用商標2

引用商標2は、別掲2のとおり、横長楕円の図形内の中央に、青色で大きく表された「BSS」の欧文字を配し、横長楕円の上部内側に沿って「MIZUNO BASEBALL & SOFTBALL」の欧文字を、下部内側に沿って「SPECIALITY SHOP」の欧文字を配しており(両語とも、背景に茶色を配している。下部に配された文字の背景色の左右には、同色で矢印状の図形が左右対称に配されている。)、また、横長楕円の図形の内側に中央が空いている青色の横長楕円図形を配し、当該内側の図形の上部中央に白抜きで矢印状の図形を配してなるものである。

そして、上記のとおり、引用商標2は、いずれの文字も青色で表され、中央に配された「BSS」の文字の周りを覆うように、その他の文字が配されるなど、商標全体が、青色と茶色でまとまりよく表され、おおよそ横長楕円の図形内に配されていることを併せ考慮すれば、引用商標2は、看者に対し、構成全体として、外観上まとまりよく一体的に表されたとの印象を与えるものといえる。

そうすると、引用商標2は、その構成中に「BSS」の欧文字が表されているとしても、かかる構成全体をもって不可分一体のものとして認識、把握されるものとみるのが相当である。

ウ 引用商標3

引用商標3は、別掲3のとおり、横長楕円の図形内の中央に、青色で大きく表された「BSS」の欧文字を配し、また、横長楕円の内側に沿って中央の空いている茶色の横長楕円を配し(以下「内側図形」という。)、内側図形の上部中央には、青色で矢印状の図形を、内側図形内には、左上部から「MIZUNO BASEBALL & SOFTBALL SPECIALITY SHOP」の欧文字を、いずれも青色で表してなるものである。

そして、上記のとおり、引用商標3は、いずれの文字も青色で表され、中央に配された「BSS」の文字の周りを覆うように図形が配され、いずれも青色と茶色で表されており、商標全体が、横長楕円の図形内にまとまりよく表されていることを併せ考慮すれば、引用商標3は、看者に対し、構成全体として、外観上まとまりよく一体的に表されたとの印象を与えるものといえる。

そうすると、引用商標3は、その構成中に「BSS」の欧文字が表されているとしても、かかる構成全体をもって不可分一体のものとして認識、把握されるものとみるのが相当である。

エ 引用商標4

引用商標4は、別掲4のとおり、青色で大きく表された「BSS」(最初の「S」には、小さく野球のボールと思われる図形が文字の前面に重なるように表されている。)の欧文字を中央に配し、その上下に「MIZUNO」及び「SHOP」の欧文字を配し、さらにその下に、同色のリボン状の図形を配し、当該リボン状の図形内に「BASEBALL & SOFTBALL SPECIALITY」の欧文字を白抜きで表し、そして、多少重なりつつも、これらの文字及び図形の周りに、茶色で表された葉模様の図形を配してなるものである。

そして、上記のとおり、引用商標4は、多少重なりつつも、茶色で表された葉模様の図形内に、各文字及び図形が、青色を基調として統一的に表されていることからすれば、引用商標4は、看者に対し、構成全体として、外観上まとまりよく一体的に表されたとの印象を与えるものといえる。

そうすると、引用商標4は、その構成中に「BSS」の欧文字が表されているとしても、かかる構成全体をもって不可分一体のものとして認識、把握されるものとみるのが相当である。

(2)小括

以上よりすれば、引用商標は、いずれも、その構成全体をもって不可分一体のものとして認識、把握されるものとみるのが相当であるから、その構成中の「BSS」の文字部分を分離抽出し、この部分だけを本願商標と比較して、本願商標と引用商標の類否を判断することは許されないというべきである。

その他、本願商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。

(3)まとめ

したがって、本願商標の構成中、「B.B.S」の文字部分を要部として分離抽出することの可否を判断するまでもなく、引用商標の構成中の「BSS」の文字部分を要部として分離抽出し、その上で、本願商標と引用商標とが類似するとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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