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Trademark Appeal Case

品質表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2021−900113(T2021−900113/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第6336700号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第6336700号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおり「FIRST FRAGRANCE」の文字と「ファースト フレグランス」の文字を上下二段に書してなり、令和元年7月23日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,香料,薫料,洗濯用柔軟剤」を指定商品として、同2年11月25日に登録査定、同3年1月5日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同項第6号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第11号証(枝番号を含む。)を提出した。

本件商標の構成中の「FIRST」及び「ファースト」の語は「最初のもの。1番目。」を、「FRAGRANCE」及び「フレグランス」の語は「芳香。香水などの芳香性製品の総称。」の意味を有し、これらを組み合わせた本件商標は、全体として、「最初の香水」又は「最初の香り」程の意味合いを容易に理解させるものである。

そして、本件商標の指定商品中「化粧品」の分野において「FIRST FRAGRANCE」及び「ファースト フレグランス」の語は、「最初の香水」又は「最初の香り」程の意味合いで一般的に使用されている(甲2〜甲11)。

したがって、本件商標を化粧品に使用した場合には、商品の品質・用途等を表したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものである。

また、本件商標は、特段の特徴はない。

したがって、本件商標は、商品の品質・用途等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第3号及び同項第6号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同項第6号該当性について

本件商標は、別掲のとおり、「FIRST FRAGRANCE」の文字とその読みと認められる「ファースト グレグランス」の文字を上下二段に書してなるところ、当該商標の構成中の「FIRST」の文字が「1番目の、最初の」等の意味を有し、「FRAGRANCE」の文字が「芳しさ、香水」等の意味を有するよく知られた英単語であるから、本件商標を構成する文字全体からは「最初の香水」程度の意味合いを生ずるものである。

また、申立人の提出した証拠をみるに、本件商標の登録査定時においては、「ファーストフレグランス」の文字が、香水に関連するインターネット記事及びECサイトにおいて使用されている(甲2、甲3、甲5、甲8、甲10の1、2、甲11)。

さらに、「化粧品マーケティング要覧2018(株式会社富士経済)」においても、「ファーストフレグランス」の文字が見て取れる(甲9)。

しかしながら、「FIRST FRAGRANCE」及び「ファースト フレグランス」から生ずる意味合いは漠然としており、当該文字が商品の具体的な品質等を表すものとは認められない。また、申立人が提出した証拠によっても、本件商標の登録査定時において、「FIRST FRAGRANCE」及び「ファースト フレグランス」の文字が商品の品質を表す文字、あるいは、宣伝広告等として、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないほどに一般的に使用されているとまではいえるものではない。

また、当審において職権をもって調査するも、本件商標の登録査定時において、本件商標の指定商品を取り扱う業界において、「FIRST FRAGRANCE」及び「ファースト フレグランス」の文字が、商品の品質を直接的かつ具体的に表するものとして、取引上、普通に採択、使用されている事実や需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないほど、一般に採択、使用されている事実を見いだすことができず、さらに、本件商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情及び何人かの業務に係る商品であることを認識しないという事情も発見できなかった。

してみれば、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標ともいうことができないから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同項第6号に該当しない。

(2)申立人の主張等について

申立人は、出願例を挙げて本件商標が商標法第3条第1項第3号及び同項第6号に該当する旨主張するが、本件商標とは、構成態様、構成文字が異なり、事案を異にするものであり、かつ、登録出願についての判断時期(査定時又は審決時)において、その判断の対象となる商標が使用される商品に係る取引の実情等を考慮して、個別具体的に判断されるべきものであるから、申立人の主張は、前記(1)の判断を左右しない。

したがって、申立人の上記主張は、いずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同項第6号のいずれの規定にも違反してされたものではなく、他に同法43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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