sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

勝訴(請求認容)

称呼共通と外観差異の類似性

審判番号
不服2021−1264(T2021−1264/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標及び手続の経緯

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、令和2年1月29日に登録出願されたものである。

指定役務については、原審における同年3月28日付け手続補正書により、第42類「コンピューターソフトウエアの設計・作成又は保守,コンピューター用プログラムの設計・作成又は保守に関するコンサルティング,コンピューターソフトウエアの設計・作成又は保守に関する情報の提供,コンピュータシステム及びコンピュータネットワークの統合,コンピュータ・コンピュータシステム・コンピュータソフトウエア・コンピュータ及び通信ネットワークの設計に関する技術的な助言・指導」と補正された。

本願は、同年5月7日付けで拒絶理由の通知がされ、同年同月20日に意見書が提出されたが、同年11月4日付けで拒絶査定がされ、これに対して同3年1月29日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5472720号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成20年3月31日登録出願、第9類、第16類、第35類及び第42類の商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同24年2月24日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、左側に青色の色彩を施した3つの長方形を配し、右側に「TCS」の文字を表示してなるところ、左側の図形と右側の文字は、視覚上明確に分離して看取されるものである。そうすると、本願商標の右側の構成文字に相応して、「ティーシーエス」の称呼を生じ、また、「TCS」の文字は、辞書等に載録のない造語であるから、特定の観念を生じないものである。

他方、引用商標は、前記2のとおり、斜めに傾いた円盤状の図形を、縦長の「TCS」の文字が貫いているように表し、「C」の文字の直下に短い横線を配した、視覚上一体的な構成よりなるところ、その構成文字に相応して、「ティーシーエス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

そこで、本願商標と引用商標を比較すると、外観については、本願商標と引用商標の構成は、それぞれ上記のとおりであるから、図形部分の相違、文字の表し方の相違から、両者は外観において顕著な差異を有し、明確に区別できるものである。

次に、称呼については、「ティーシーエス」の称呼において、本願商標と引用商標の称呼は共通する。

また、観念については、本願商標と引用商標は、ともに観念を生じないことから、比較することができない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、「ティーシーエス」の称呼を共通にするとしても、これが外観における顕著な差異を凌駕するものではなく、観念において比較することができないものであるから、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すると、両商標は、これを同一又は類似の役務に使用しても、役務の出所について混同を生じるおそれのない非類似の商標というべきである。

さらに、本願商標と引用商標とが、指定役務について役務の出所につき誤認混同を生ずるというべき取引の実情が存するという理由及び証拠は見出せない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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