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Trademark Appeal Case

宣伝文句の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2021−1940(T2021−1940/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標及び手続の経緯

本願商標は,「なりたい大人になるために。」の文字を標準文字で表してなり,第41類に属する別掲のとおりの役務を指定役務として,平成31年4月11日に登録出願されたものである。

本願は,令和2年5月8日付けで拒絶理由の通知がされ,同年7月8日に意見書が提出されたが,同年11月6日付けで拒絶査定がされ,これに対して同3年2月12日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は,「本願商標は,『なりたい大人になるために。』の文字を標準文字で表してなるところ,例えば,『素敵な大人になるために』,『自分らしい大人になるために』等のように,目標としたい大人になることをテーマとした講座やセミナーが開催されており,そのテーマを『○○大人になるために』(○○は目標としたい対象,事項)と称している実情が見受けられるから,本願商標をその指定役務に使用しても,これに接する需要者は,なりたい大人になることをテーマとした役務であることを認識し,かつ,その意味合いに照らして需要者を誘引するための宣伝文句を一般的な語句を用いて表したものと認識するにとどまり,自他役務の識別標識とは認識し得ない。したがって,本願商標は,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものであるから,商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,「なりたい大人になるために。」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成全体から一定の意味合いを暗示させる場合があるとしても,漠然とした意味合いを想起させるにとどまると共に,それが役務の特性や優位性,品質等を簡潔に表わすものとはいえない。また,個別の講座やセミナー等の題目において原審説示の使用例が散見されるとしても,本願の指定役務との関係において,そのことをもって本願商標が直ちに役務の宣伝広告を表示したものとしてのみ認識されるということもできない。

さらに,当審において職権をもって調査するも,本願の指定役務を提供する業界において,「なりたい大人になるために。」の文字が,自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないといえるような使用の事実は発見できず,また,本願商標に接する取引者,需要者が本願商標を自他役務の識別標識として認識することができないとみるべき特段の事情も発見できなかった。

そうすると,本願商標は,これをその指定役務について使用しても,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものとまではいえず,自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。

したがって,本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取り消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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